トップ > 組織から探す > 県教育委員会の組織(課室等) > 遺跡トピックスNo.0329県指定史跡甲府城跡(甲府市)?数寄屋曲輪の地鎮祭?
更新日:2017年5月17日
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県指定史跡甲府城跡一覧
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発見された浅野家家紋瓦
発掘調査の様子
甲府城跡の発掘調査成果の中でも、平成10年に数寄屋勝手門の南側で確認された地鎮祭痕跡は興味深い事例である。
この付近は、明治時代以降に曲輪の形状が改変されており、江戸期の姿に整備するため、事前に発掘調査を実施した。 その結果、2基の土坑を中心に焼土、炭化材、獣骨、かわらけが密集して出土し、甲府城を築城した浅野家の家紋「違い鷹の羽」が付いた約40cmを測る大形円形飾瓦が2個体出土した。この瓦をよく観察すると、破砕痕が中心部から放射線状に延びていることが分かり、人為的な破砕があったと考えることができる。 さらに、これらの遺構や遺物が出土した場所は、築城期の石切場であり2基の土坑が安山岩の露頭に囲まれるような景観であり、その表面には多数の線刻画が描かれている特異な空間であった。 地鎮祭の場所
黄色い★印が調査地点(写真右手が北)
これらの構成要素から全国事例を調べると、地鎮祭の痕跡と理解することができる。一体何時誰が地鎮祭を実施したか不明であるが、築城や改修と地鎮祭の関連を知るうえでの一事例といえる。
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