トップ > 組織案内 > 県教育委員会の組織(課室等) > 埋蔵文化財センター_遺跡トピックスNo.0397甲府城跡

ページID:61548更新日:2017年5月15日

ここから本文です。

遺跡トピックスNo.0397県指定史跡甲府城跡~石切場跡~

 

県指定史跡甲府城跡一覧

  • 0039県指定史跡甲府城跡-石垣-
  • 0043県指定史跡甲府城跡-甲府城発掘展-
  • 0069県指定史跡甲府城跡-金箔瓦-
  • 0119県指定史跡甲府城跡-石垣補修工事(H19)-
  • 0124県指定史跡甲府城跡-稲荷櫓-
  • 0127県指定史跡甲府城跡-整備された城跡-
  • 0129県指定史跡甲府城跡-道路の下から追手門-
  • 0141県指定史跡甲府城跡-滴水瓦-
  • 0146県指定史跡甲府城跡-石垣補修工事(H20)-
  • 0156県指定史跡甲府城跡-石垣補修工事(H17)-
  • 0161県指定史跡甲府城跡-詰石-
  • 0176県指定史跡甲府城跡-矢穴-
  • 0180県指定史跡甲府城跡-甲府城展-
  • 0183県指定史跡甲府城跡-おもしろ講演会-
  • 0189県指定史跡甲府城跡-石垣石材の加工-
  • 0198県指定史跡甲府城跡-石垣補修工事(H21)-
  • 0214県指定史跡甲府城跡-石垣補修工事と石工技術の体験-
  • 0225県指定史跡甲府城跡-「昔覚ゆる甲府城-築城技術と甲州石工文化-」展の開催-
  • 0232県指定史跡甲府城跡-「昔覚ゆる甲府城-築城技術と甲州石工文化-」展の開催-
  • 0244県指定史跡甲府城跡-鉄門の再確認調査-
  • 0257県指定史跡甲府城跡-野面積み-
  • 0261県指定史跡甲府城跡-鉄門の石垣-
  • 0278県指定史跡甲府城跡-鉄門復元事業-
  • 0283県指定史跡甲府城跡-「昔覚ゆる甲府城展」の開催-
  • 0285県指定史跡甲府城跡-狭間-
  • 0306県指定史跡甲府城跡-お城の排水施設「暗渠」-
  • 0295県指定史跡甲府城跡-ひらけ!玉手箱-
  • 0297県指定史跡甲府城跡-石工道具-
  • 0317県指定史跡甲府城跡-慶長一分金-
  • 0329県指定史跡甲府城跡-数寄屋曲輪の地鎮祭-
  • 0345県指定史跡甲府城跡-「ひらけ!玉手箱~よみがえる鯱」展の開催-
  • 0364県指定史跡甲府城跡-石垣補修工事-
  • 0389県指定史跡甲府城跡-石垣-
  • 0249甲府城跡-県庁構内の遺跡-
  • 0332甲府城跡-発掘された甲府の城下町展-
  • 0352甲府城跡-石垣普請-
  • 0362甲府城跡-県庁構内(駐輪場)発掘調査速報-
  • 0367甲府城跡-県庁構内(委員会室棟)発掘調査速報-
  • 0369甲府城跡-発掘された甲府の城下町~武田氏館と城下町-
  • 0370甲府城跡-鉄門の活用~鉄門イベント-
  • 0397甲府城跡-石切場跡-
  • 0403甲府城跡-石垣-
  • 0408県指定史跡甲府城跡-石垣-
  • 0412県指定史跡甲府城跡-石垣の積み方-
  • 0416甲府城跡-本丸-
 

(1)甲府城の石垣

甲府城跡は、武田氏滅亡後、甲斐国が豊臣秀吉の支配下にあったころ(1590~1600年頃)に築かれたお城です。石垣は巨石をほとんど加工することなく積んでいく「野面積み」という技術で造られました。「野面積み」は、大きく割り取られた以外は細かな加工がされていない石材を積んでいく石積み技術で、石垣造りの歴史の中でも特に古い時期に用いられていました。不揃いな巨石がドッシリと堅牢に組まれたこの石垣は、400年ものあいだ風雪に耐えて当時の姿を今に残す貴重な文化財です。

石垣には大量の巨石が用いられています。例えば甲府城稲荷櫓(いなりやぐら)の石垣に用いられた石材には2tを超える重さのものがあるほどです。それほどの大きな石垣石材は、いったいどこから運ばれてきたものなのでしょうか。

例えば江戸城の石垣に使われた石材は、遠く伊豆半島などから運ばれてきたことが知られています。甲府城の石垣に用いられた石材も、やはり遠方から運ばれてきたものなのでしょうか…?

所在地:甲府市丸の内1丁目地内

時代:中世~近世

調査機関:山梨県教育委員会

0397_野面積み石垣

〔写真1〕甲府城跡野面積みの石垣

(2)甲府城の石垣に使われた石材

石材の産地について考える前に、まず何という石材が使われているのかを見てみましょう。

一般的に、お城の石垣には、花崗岩や安山岩、砂岩、凝灰岩などの様々な石材が用いられます。1つのお城の石垣に、異なる種類の石材が使われる場合もあります。

甲府城の石垣に用いられているのは、すべて安山岩とよばれる火成岩(マグマが冷えて固まった石)の一種です。実はこの石材、甲府城内や、甲府城北側の愛宕山で採取することができるのです。

(3)甲府城内でみられる安山岩の岩盤

甲府城内を歩いていただくと、地表に露出した安山岩の岩盤をいたるところに見つけることができます。写真2は、甲府城跡鍛冶曲輪でみることのできる安山岩の岩盤です。同じような景観が、甲府城跡北側の児童公園にも見られます。

表面はひび割れて、いくつもの大きな岩のかたまりに分割されています。その一つ一つの岩のかたまりは、ちょうど甲府城の石垣に使われている石材ほどの大きさです。甲府城が築かれた一条小山(いちじょうこやま)とよばれる小高い丘の範囲には、このような安山岩の露頭が何カ所もあったものと思われます。愛宕山や甲府城内のこういった露頭から採取できる石材を利用して、甲府城の石垣が築かれたと考えられています。

甲府城の石垣に使われた石材は、甲府城の近隣や、まさに甲府城が築かれたその場所から採取されていたのです。

0397_石切場跡

〔写真2〕甲府城跡鍛冶曲輪にある石切り場

 

次の遺跡トピックスへ遺跡トピックス一覧へ一つ前の遺跡トピックスへ

山梨県埋蔵文化財センタートップへ

 

このページに関するお問い合わせ先

山梨県観光文化・スポーツ部埋蔵文化財センター 
住所:〒400-1508 甲府市下曽根町923
電話番号:055(266)3016   ファクス番号:055(266)3882

このページを見た人はこんなページも見ています

県の取り組み

pagetop