トップ > 組織から探す > 県教育委員会の組織(課室等) > 埋蔵文化財センター_遺跡トピックスNo.0249県庁構内の遺跡
更新日:2015年12月14日
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県指定史跡甲府城跡一覧
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県庁の瓦が出土県庁舎旧館に県章の入った緑色の瓦が(上の写真)あるのはご存じでしょうか。旧庁舎は昭和5年に竣工され、本県の近代化の足跡を示す貴重な文化財として、平成21年に「山梨県庁舎別館(旧本館)及び県議会議事堂」は県指定有形文化財となりました。このたび議事堂仮設庁舎の建設に伴い(下の図の「倉庫」付近)試掘確認調査を行ったところ、甲府城に関連した江戸時代の瓦に混在して、緑の釉薬を付けた瓦が発見されました。 昭和5年当時の県庁舎配置図 (山梨県教育委員会「旧山梨県立図書館(山梨県庁第一南別館)記録保存調査報告書」 2010より転載) 緑の瓦と茶色の外壁タイル下の写真のような丸瓦と平瓦、外壁のタイルが発見されました。丸瓦の瓦当面(県章の部分)が失われており、緑色の釉が若干退色していました。これらが発見された層には炭化材や焼土、戦時中の陶磁器類(統制陶磁器)が含まれており、これらの物的証拠から昭和20年7月6日の甲府空襲に関連して落下、現地に遺棄されたものと考えられます。 ▲緑の釉薬が美しい丸瓦(瓦当面が欠落してます) ▲平瓦の破片 ▲外壁タイル(一部は火を受けて黒ずんでいます) 今日の旧庁舎出土品が示すとおり、かなり破壊された様子が想像できます。現在当たり前の姿として目にしている庁舎ですが、昭和の激動の時代を乗り越えて、今日にその姿を残していることを思うと実に感慨深いものがあると思いませんか?市役所などにくらべあまり行くことがない県庁ですが、視点を変えて文化財として見学してみるのはいかがでしょうか。
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