更新日:2025年5月9日

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山岳遭難発生状況

山岳遭難の傾向として、中高年層による遭難者が多くを占めています。

特に、60歳以上による滑落や転倒、体調不良といった態様が目立ちます。また、低山では、照明具を持たず日没になったり、地図を持たずルートを見失ったりして、道に迷う態様が多くなっています。

登山の前には、事前に万全の準備をした上で登山計画書を提出してください。また、準備運動や体調管理を万全にするとともに、決して無理をしないよう安全登山を心掛けてください。

最新の山岳遭難状況は「山岳遭難ファイル」に掲載されています。

令和6年度 冬山期間における山岳遭難発生状況

令和6年度冬山期間(令和6年12月~令和7年3月)中における山岳遭難発生状況は、発生40件、遭難者数44人(死亡5人、負傷24人、無事救助15人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)

前年度と比較すると、発生+15件、遭難者数+14人と非常に増加しております。

山系別では、大菩薩・道志山系が13件13人と最も多く、態様別では滑落が17件と最も多く、次いで転倒が8件でした。

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和6年度 40件 44人 5人 24人 15人 0人
令和5年度 25件 30人 4人 7人 17人 2人
前年比 +15件 +14人 +1人 +17人 -2人 -2人

令和6年中の山岳遭難発生状況

令和6年中の山岳遭難は、発生152件、遭難者数163人(死亡17人、負傷80人、無事救助65人、行方不明1人)となり、前年と比べ、発生7件、遭難者6人の増加となりました。(内訳は下記の表を参照してください。)

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和6年 152件 163人 17人 80人 65人 1人
令和5年 145件 157人 18人 73人 64人 2人
前年比 +7件 +6人 -1人 +7人 +1人 -1人

 

山系別発生状況

山系別では、南アルプス山系が48件(前年比+2件)と最多であり、八ヶ岳・秩父山系が46件(前年比+14件)となりました。また、前年39件発生していた大菩薩・道志山系では8件減少となりました。

態様別発生状況

態様別では滑落が46件と最多となり、次いで転倒が38件、道迷いが22件となりました。前年と比べ滑落、転倒が増加したものの道迷いは減少しました。

年齢別発生状況

年齢別では60代の遭難者が38人と最多となりました。40歳以上の中高年者は、125人と全体の約77%となり、遭難者の8割近くを占めています。

居住地別発生状況

県外居住者が139人(約85%)、関東居住者は98人(60%)となっています。また、都道府県別でみると東京都が41人(25%)、神奈川が23人(14%)となります。

令和6年秋山期間における山岳遭難発生状況

令和6年秋山期間(9月から11月)中における山岳遭難発生状況は、発生51件、遭難者数57人(死亡3人、負傷30人、無事救助24人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)

山系別では、南アルプス山系が20件21人と最も多く、次いで八ヶ岳・秩父山系が13件14人でした。態様別では、滑落が18件と最も多く、次いで転倒が14件でした。

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和6年 51件 57人 3人 30人 24人 0人
令和5年 50件 56人 4人 25人 27人 0人
前年比 +1件 +1人 -1人 +5人 -3人 ±0人

令和6年夏山期間における山岳遭難発生状況

令和6年夏山期間(7月、8月)中における山岳遭難発生状況は、発生39件、遭難者数39人(死亡7人、負傷20人、無事救助12人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)

山系別では、南アルプス山系が19件19人と最も多く、御坂山系での発生はありませんでした。態様別では、発病が13件と最も多く、次いで滑落が12件でした。

年齢別では60歳以上が22人で54%、40歳以上が34人で87%を占めています。

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和6年 39件 39人 7人 20人 12人 0人
令和5年 42件 45人 4人 22人 19人 0人
前年比 -3件 -6人 +3人 -2人 -7人 ±0人

令和6年春山期間における山岳遭難発生状況

令和6年春山期間(4月~6月)中における山岳遭難発生状況は、発生34件、遭難者数36人(死亡3人、負傷19人、無事救助14人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)

山系別では、秩父山系が14件15人と最も多く、態様別では、転倒が12件と最も多い状況でした。

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和6年 34件 36人 3人 19人 14人 0人
令和5年 28件 28人 5人 13人 9人 1人
前年比 +6件 +8人 -2人 +6人 +5人 -1人


 山岳遭難ファイル(令和7年3月)

発生日

場所

態様

性別

年齢

負傷状況

概要

2日

日曜

南アルプス山系

(韮崎市円野地内山中)

滑落

23歳

負傷

狩猟中、バランスを崩し滑落し、胸等を負傷したことから救助要請。(県防災ヘリ「あかふじ」が救助)

7日

金曜

大菩薩・道志山系

(石割山)

道迷い

79歳

なし

下山中、道に迷ったことから救助要請。(地上救助隊が救助)

8日

土曜

南アルプス山系

(甲斐駒ヶ岳)

滑落 57歳 負傷 下山中、アイゼンを引っ掛け滑落し、足を負傷したことから救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助)

9日

日曜

南アルプス山系

(甲斐駒ヶ岳)

滑落

54歳

下山中、トラバース部で足を踏み外し、滑落するのを他の登山者が目撃し、救助要請。

9日

日曜

秩父山系

(甲武信ヶ岳)

滑落

54歳

37歳

なし

負傷

登山中、2名とも足を滑らせて滑落し、1名が負傷したことから救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助)

15日

土曜

御坂山系

(黒岳)

転倒 29歳 負傷

下山中、足を滑らせ転倒し、左足を負傷したことから救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助)

20日

木曜

大菩薩・道志山系

(赤岩)

転倒 81歳 負傷 下山中、足を滑らせ転倒しかけた際に足を強くついたところ、足首を負傷し救助要請。(県防災ヘリ「あかふじ」が救助)

22日

土曜

大菩薩・道志山系

(高尾天平)

滑落 68歳 負傷 登山中、浮き石を踏んだことにより滑落し、腰等を負傷したことから救助要請。(県防災ヘリ「あかふじ」が救助)

26日

水曜

秩父山系

(要害山)

道迷い 25歳 なし 下山中、道に迷ったことから救助要請。(地上救助隊が救助)

27日

木曜

御坂山系

(新倉山)

滑落

30歳

負傷

下山中、足を滑らせて滑落し負傷したことから救助要請。(地上救助隊が救助)

30日

日曜

御坂山系

(黒岳)

道迷い

30歳

19歳

なし 下山中、道に迷ったことから救助要請。(地上救助隊が救助)

掲載されている発生状況は、山梨県で発生した全ての山岳遭難ではありません。

これまでに掲載したもの

令和7年

1月 2月                    

令和6年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

令和5年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

令和4年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

令和3年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

令和2年

1月 2月 3月 4月なし 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成31年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成30年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成29年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成28年

8月 9月 10月 11月 12月              

 

お問い合わせ

山梨県警察本部地域課 
住所:〒400-8586 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(221)0110(代表)