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山岳遭難の傾向として、中高年層による遭難者が多くを占めています。
特に、60歳以上による滑落や転倒、体調不良といった形態が目立ちます。また、低山では、照明具を持たず日没になったり、地図を持たずルートを見失ったりして、道に迷う形態が多くなっています。
登山の前には、事前に万全の準備をした上で登山計画書を提出してください。また、準備運動や体調管理を万全にするとともに、決して無理をしないよう安全登山を心掛けてください。
最新の山岳遭難状況は「山岳遭難ファイル」に掲載されています
令和3年中の山岳遭難は、発生116件、遭難者数134人(死亡12人、負傷51人、無事救助70人、行方不明1人)となり、前年と比較し、発生5件、遭難者2人の増加となりました。
(内訳は下記の表を参照してください。)
発生件数 | 遭難者数 | 死亡 | 負傷 | 無事救助 | 行方不明 | |
令和3年 | 116件 | 134人 | 12人 | 51人 | 70人 | 1人 |
令和2年 | 111件 | 132人 | 12人 | 46人 | 71人 | 3人 |
前年比 | +5件 | +2人 | ±0人 | +5人 | -1人 | -2人 |
山系別では、都心からアクセスのよい秩父山系が38件と最も多く発生し、次いで南アルプス山系が33件となりました。南アルプス山系では、2年ぶりに広河原までの林道が開通したこともあり、令和2年に比べ13件増加し、山岳別では北岳における遭難が12件と最も多くなりました。
態様別では令和2年に続き、道迷いが34件で最多となり、次いで滑落が27件となります。首都圏からアクセスのよい秩父山系、大菩薩・道志山系における道迷いが23件発生し、道迷い遭難の68%を占めています。
40歳以上の遭難者は約75%、60歳以上の遭難者は約31%を占めるなど、中高年が多数を占める状態が続いています。
県外居住者が108人(約81%)、関東居住者は95人(約71%)となっています。また、都道府県別で見ると、東京都が48人(約36%)、山梨県が26人(19%)、神奈川県が24人(約18%)の順となり、東京都と神奈川県で年間の遭難者数の約54%を占めています。
令和3年度冬山期間(令和3年12月~令和4年3月)中における山岳遭難発生状況は、発生26件、遭難者数30人(死亡7人、負傷9人、無事救助14人)でした。死亡者数が前年と比べ6人増加しています。(内訳は下記の表を参照してください。)
山系別では、大菩薩・道志山系が9件12人と最も多く、態様別では発病が最も多く7件でした。
発生件数 | 遭難者数 | 死亡 | 負傷 | 無事救助 | 行方不明 | |
令和3年度 | 26件 | 30人 | 7人 | 9人 | 14人 | 0人 |
令和2年度 | 25件 | 25人 | 1人 | 13人 | 11人 | 0人 |
前年比 | +1件 | +5人 | +6人 | -4人 | +3人 | ±0人 |
令和3年秋山期間(9月から11月)中における山岳遭難発生状況は、発生41件、遭難者数45人(死亡5人、負傷19人、無事救助21人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)
山系別では、秩父山系が14件16人と最も多く、次いで南アルプス山系が12件12人でした。態様別では、道迷いが11件と最も多い状況でした。
年齢別では、60歳以上が15人で33%、40歳以上が35人で78%を占めています。
発生件数 | 遭難者数 | 死亡 | 負傷 | 無事救助 | 行方不明 | |
令和3年 | 41件 | 45人 | 5人 | 19人 | 21人 | 0人 |
令和2年 | 57件 | 75人 | 5人 | 22人 | 47人 | 1人 |
前年比 | -16件 | -30人 | ±0人 | -3人 | -26人 | -1人 |
令和3年夏山期間(7月、8月)中における山岳遭難発生状況は、発生27件、遭難者数28人(死亡2人、負傷12人、無事救助13人、行方不明1人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)
山系別では、南アルプス山系が13件13人と最も多く、全体の約半数の発生を占めました。態様別では、滑落が8件と最も多い状況でした。
年齢別では60歳以上が7人で25%、40歳以上が23人で82%を占めています。また、単独登山者の遭難が目立ち27件中15件が単独登山者による遭難となりました。
発生件数 | 遭難者数 | 死亡 | 負傷 | 無事救助 | 行方不明 | |
令和3年 | 27件 | 28人 | 2人 | 12人 | 13人 | 1人 |
令和2年 | 20件 | 22人 | 2人 | 7人 | 12人 | 1人 |
前年比 | +7件 | +6人 | ±0人 | +5人 | +1人 | ±0人 |
令和3年春山期間(4月~6月)中における山岳遭難発生状況は、発生21件、遭難者数30人(死亡1人、負傷7人、無事救助21人、行方不明1人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)
山系別では、八ヶ岳・秩父山系が14件23人と最も多く、発生の6割以上を占めています。態様別では、道迷いが最も多く9件と発生の約4割を占める状況でした。
発生件数 | 遭難者数 | 死亡 | 負傷 | 無事救助 | 行方不明 | |
令和3年 | 21件 | 30人 | 1人 | 7人 | 21人 | 1人 |
令和2年 | 13件 | 14人 | 3人 | 7人 | 4人 | 0人 |
前年比 | +8件 | +16人 | -2人 | ±0人 | +17人 | +1人 |
発生日 |
場所 |
態様 |
性別 |
年齢 |
負傷状況 |
概要 |
2日 月曜 |
南アルプス山系 (農鳥岳) |
道迷い |
男 |
51歳 |
なし |
単独で下山中、道に迷い救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助) |
4日 水曜 |
南アルプス山系 (小柳川) |
転倒 |
男 |
76歳 |
負傷 |
渓流釣り中、足を滑らせ転倒し頭部等を負傷したことから救助要請。(地上救助隊が救助) |
6日 金曜 |
秩父山系 (雲取山) |
転倒 |
男 |
28歳 |
負傷 |
下山中、足を滑らせ転倒し左足を負傷したことから救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助) |
6日 金曜 |
大菩薩・道志山系 (笹子峠) |
滑落 |
女 |
57歳 |
負傷 |
ハイキング中、足を滑らせ滑落。家族からの通報により捜索したところ、斜面で倒れているのを発見し救助(地上救助隊が救助) |
7日 土曜 |
秩父山系 (茅ヶ岳) |
発病 |
女 |
65歳 |
なし |
登山中、山頂付近において急性心不全を発病したことから救助要請。(県防災ヘリ「あかふじ」が救助) |
20日 金曜 |
秩父山系 (韮崎市穂坂地内) |
道迷い |
女 |
43歳 |
なし |
トレランコースで犬の散歩中、道に迷い救助要請。(地上救助隊が救助) |
22日 日曜 |
秩父山系 (瑞牆山) |
発病 |
女 |
50歳 |
なし |
下山中、全身にしびれ等を発病し救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助) |
25日 水曜 |
秩父山系 (瑞牆山) |
転倒 |
男 |
72歳 |
負傷 |
下山中、段差でバランスを崩し転倒し腰部等を負傷したことから救助要請。(地上救助隊及び静岡県防災ヘリが救助) |
29日 日曜 |
御坂山系 (黒岳) |
その他 |
男 |
67歳 |
負傷 |
登山中、段差を登るため足を回しあげたところ右足を負傷したことから救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助) |
30日 月曜 |
大菩薩・道志山系 (黒岳) |
道迷い |
男 |
51歳 |
なし |
下山中、道に迷い救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助) |
掲載されている発生状況は、山梨県で発生した全ての山岳遭難ではありません。
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