更新日:2023年3月9日

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山岳遭難発生状況

山岳遭難の傾向として、中高年層による遭難者が多くを占めています。

特に、60歳以上による滑落や転倒、体調不良といった形態が目立ちます。また、低山では、照明具を持たず日没になったり、地図を持たずルートを見失ったりして、道に迷う形態が多くなっています。

登山の前には、事前に万全の準備をした上で登山計画書を提出してください。また、準備運動や体調管理を万全にするとともに、決して無理をしないよう安全登山を心掛けてください。

最新の山岳遭難状況は「山岳遭難ファイル」に掲載されています

令和4年秋山期間における山岳遭難発生状況

令和4年秋山期間(9月から11月)中における山岳遭難発生状況は、発生55件、遭難者数65人(死亡8人、負傷21人、無事救助36人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)

山系別では、南アルプス山系が19件23人と最も多く、次いで大菩薩・道志山系が17件19人でした。態様別では、滑落が18件と最も多く、次いで道迷いが17件でした。

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和4年 55件 65人 8人 21人 36人 0人
令和3年 41件 45人 5人 19人 21人 0人
前年比 +14件 +20人 +3人 +2人 +15人 ±0人

 

令和4年夏山期間における山岳遭難発生状況

令和4年夏山期間(7月、8月)中における山岳遭難発生状況は、発生43件、遭難者数44人(死亡5人、負傷21人、無事救助17人、行方不明1人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)

山系別では、南アルプス山系が17件17人と最も多く、次いで秩父山系が11件12人でした。態様別では、滑落が13件と最も多い状況であり、滑落、転落、転倒等の負傷を伴いやすい態様での遭難が24件と半数以上を占めています

年齢別では60歳以上が14人で32%、40歳以上が32人で73%を占めています。

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和4年 43件 44人 5人 21人 17人 1人
令和3年 27件 28人 3人 12人 13人 0人
前年比 +16件 +16人 +2人 +9人 +4人 +1人

令和4年春山期間における山岳遭難発生状況

令和4年春山期間(4月~6月)中における山岳遭難発生状況は、発生31件、遭難者数38人(死亡1人、負傷15人、無事救助22人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)

山系別では、八ヶ岳・秩父山系が9件13人と最も多く、態様別では、道迷いが11件と最も多い状況でした。

また、6月のみで18件の遭難が発生しております。これは、春山期間での発生の約6割を占めています

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和4年 31件 38人 1人 15人 22人 0人
令和3年 21件 30人 1人 7人 21人 1人
前年比 +10件 +8人 ±0人 +8人 +1人 -1人

令和3年中の山岳遭難発生状況

令和3年中の山岳遭難は、発生116件、遭難者数134人(死亡12人、負傷51人、無事救助70人、行方不明1人)となり、前年と比較し、発生5件、遭難者2人の増加となりました。

(内訳は下記の表を参照してください。)

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和3年 116件 134人 12人 51人 70人 1人
令和2年 111件 132人 12人 46人 71人 3人
前年比 +5件 +2人 ±0人 +5人 -1人 -2人

 

山系別発生状況

山系別では、都心からアクセスのよい秩父山系が38件と最も多く発生し、次いで南アルプス山系が33件となりました。南アルプス山系では、2年ぶりに広河原までの林道が開通したこともあり、令和2年に比べ13件増加し、山岳別では北岳における遭難が12件と最も多くなりました。

態様別発生状況

態様別では令和2年に続き、道迷いが34件で最多となり、次いで滑落が27件となります。首都圏からアクセスのよい秩父山系、大菩薩・道志山系における道迷いが23件発生し、道迷い遭難の68%を占めています。

年齢別発生状況

40歳以上の遭難者は約75%、60歳以上の遭難者は約31%を占めるなど、中高年が多数を占める状態が続いています。

居住地別発生状況

県外居住者が108人(約81%)、関東居住者は95人(約71%)となっています。また、都道府県別で見ると、東京都が48人(約36%)、山梨県が26人(19%)、神奈川県が24人(約18%)の順となり、東京都と神奈川県で年間の遭難者数の約54%を占めています。

令和3年度冬山期間における山岳遭難発生状況

令和3年度冬山期間(令和3年12月~令和4年3月)中における山岳遭難発生状況は、発生26件、遭難者数30人(死亡7人、負傷9人、無事救助14人)でした。死亡者数が前年と比べ6人増加しています。(内訳は下記の表を参照してください。)

山系別では、大菩薩・道志山系が9件12人と最も多く、態様別では発病が最も多く7件でした。

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和3年度 26件 30人 7人 9人 14人 0人
令和2年度 25件 25人 1人 13人 11人 0人
前年比 +1件 +5人 +6人 -4人 +3人 ±0人

 山岳遭難ファイル(令和5年2月)

発生日

場所

態様

性別

年齢

負傷状況

概要

4日

土曜

大菩薩・道志山系

(御前山)

滑落

78歳

負傷

縦走中、バランスを崩し滑落し腰を負傷したことから救助要請。(地上救助隊が発見、埼玉県防災ヘリが救助)

5日

日曜

秩父山系

(七ツ石山)

転倒

52歳

負傷

下山中、足を滑らせ転倒し右足を負傷したことから救助要請。(地上救助隊が救助)

6日

月曜

秩父山系

(鶏冠山)

滑落

46歳

死亡

下山する旨の連絡が家族にあるも帰宅しないことから家族が届出。地図アプリの位置情報から捜索し、沢筋内で倒れているのを発見。(静岡県警ヘリが救助)

21日

火曜

南アルプス山系

(甲斐駒ヶ岳)

滑落

46歳

死亡

登山中、行動を共にしていた者が滑落したことから、同所に向かっていたところ自らも滑落。先に滑落した者が救助要請。(県防災ヘリ「あかふじ」が救助)

28日

火曜

御坂山系

(黒岳)

道迷い

22歳

なし

登山中、道に迷い急斜面となり行動不能となったことから救助要請。(地上救助隊が救助)

掲載されている発生状況は、山梨県で発生した全ての山岳遭難ではありません。

これまでに掲載したもの

令和5年

1月                      

令和4年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

令和3年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

令和2年

1月 2月 3月 4月なし 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成31年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成30年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成29年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成28年

8月 9月 10月 11月 12月              

 

お問い合わせ

山梨県警察本部地域課 
住所:〒400-8586 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(221)0110(代表)