更新日:2023年9月15日

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山岳遭難発生状況

山岳遭難の傾向として、中高年層による遭難者が多くを占めています。

特に、60歳以上による滑落や転倒、体調不良といった態様が目立ちます。また、低山では、照明具を持たず日没になったり、地図を持たずルートを見失ったりして、道に迷う態様が多くなっています。

登山の前には、事前に万全の準備をした上で登山計画書を提出してください。また、準備運動や体調管理を万全にするとともに、決して無理をしないよう安全登山を心掛けてください。

最新の山岳遭難状況は「山岳遭難ファイル」に掲載されています。

令和5年夏山期間における山岳遭難発生状況

令和5年夏山期間(7月、8月)中における山岳遭難発生状況は、発生42件、遭難者数45人(死亡4人、負傷22人、無事救助19人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)

山系別では、南アルプス山系が19件19人と最も多く、次いで大菩薩・道志山系が7件7人でした。態様別では、転倒が15件と最も多く、滑落、転倒等の負傷を伴いやすい態様での遭難が22件と半数以上を占めています。

年齢別では60歳以上が20人で44%、40歳以上が34人で76%を占めています。

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和5年 42件 45人 4人 22人 19人 0人
令和4年 43件 44人 5人 21人 17人 1人
前年比 -1件 +1人 -1人 +1人 +2人 -1人

令和5年春山期間における山岳遭難発生状況

令和5年春山期間(4月~6月)中における山岳遭難発生状況は、発生28件、遭難者数28人(死亡5人、負傷13人、無事救助9人、行方不明1人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)

山系別では、大菩薩・道志山系が11件11人と最も多く、態様別では、滑落が12件と最も多い状況でした。

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和5年 28件 28人 5人 13人 9人 1人
令和4年 31件 38人 1人 15人 22人 0人
前年比 -3件 -10人 +4人 -2人 -13人 +1人

令和4年度冬山期間における山岳遭難発生状況

令和4年度冬山期間(令和4年12月~令和5年3月)中における山岳遭難発生状況は、発生26件、遭難者数28人(死亡5人、負傷16人、無事救助7人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)

山系別では、大菩薩・道志山系が9件9人最も多く、態様別では滑落が10件と最も多く、次いで転倒が7件でした。

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和4年度 26件 28人 5人 16人 7人 0人
令和3年度 26件 30人 7人 9人 14人 0人
前年比 ±0件 -2人 -2人 +7人 -7人 ±0人

令和4年秋山期間における山岳遭難発生状況

令和4年秋山期間(9月から11月)中における山岳遭難発生状況は、発生55件、遭難者数65人(死亡8人、負傷21人、無事救助36人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)

山系別では、南アルプス山系が19件23人と最も多く、次いで大菩薩・道志山系が17件19人でした。態様別では、滑落が18件と最も多く、次いで道迷いが17件でした。

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和4年 55件 65人 8人 21人 36人 0人
令和3年 41件 45人 5人 19人 21人 0人
前年比 +14件 +20人 +3人 +2人 +15人 ±0人

 

令和3年中の山岳遭難発生状況

令和3年中の山岳遭難は、発生116件、遭難者数134人(死亡12人、負傷51人、無事救助70人、行方不明1人)となり、前年と比較し、発生5件、遭難者2人の増加となりました。

(内訳は下記の表を参照してください。)

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和3年 116件 134人 12人 51人 70人 1人
令和2年 111件 132人 12人 46人 71人 3人
前年比 +5件 +2人 ±0人 +5人 -1人 -2人

 

山系別発生状況

山系別では、都心からアクセスのよい秩父山系が38件と最も多く発生し、次いで南アルプス山系が33件となりました。南アルプス山系では、2年ぶりに広河原までの林道が開通したこともあり、令和2年に比べ13件増加し、山岳別では北岳における遭難が12件と最も多くなりました。

態様別発生状況

態様別では令和2年に続き、道迷いが34件で最多となり、次いで滑落が27件となります。首都圏からアクセスのよい秩父山系、大菩薩・道志山系における道迷いが23件発生し、道迷い遭難の68%を占めています。

年齢別発生状況

40歳以上の遭難者は約75%、60歳以上の遭難者は約31%を占めるなど、中高年が多数を占める状態が続いています。

居住地別発生状況

県外居住者が108人(約81%)、関東居住者は95人(約71%)となっています。また、都道府県別で見ると、東京都が48人(約36%)、山梨県が26人(19%)、神奈川県が24人(約18%)の順となり、東京都と神奈川県で年間の遭難者数の約54%を占めています。

 山岳遭難ファイル(令和5年8月)

発生日

場所

態様

性別

年齢

負傷状況

概要

6日

日曜

南アルプス山系

(ドンドコ沢)

転倒

60歳

負傷

下山中、浮き石を掴み転倒し右足首を負傷したことから救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助)

6日

日曜

南アルプス山系

(農鳥岳)

疲労

28歳

なし

下山中、疲労によりペースが遅れ、同行者とはぐれたことから、同行者が救助要請。(地上救助隊及び県警ヘリ「はやて」が救助)

11日

金曜

富士山

転倒

69歳

負傷

下山中、足をつまずき転倒し右足を負傷したことから救助要請。(地上救助隊が救助)

11日

金曜

大菩薩・道志山系

(九鬼山)

道迷い

70歳

なし

下山中、道に迷い救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助)

12日

土曜

秩父山系

(金峰山)

転倒

80歳

負傷

下山中、バランスを崩し転倒し頭部等を負傷したことから救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助)

13日

日曜

秩父山系

(昇仙峡)

滑落

61歳

負傷

ハイキング中、足を滑らせ滑落し頭部等を負傷したことから救助要請。(地上救助隊が救助)

17日

木曜

南アルプス山系

(尾白川渓谷)

落石

9歳

負傷

ハイキング中、落石が頭部に当たったことから救助要請。(地上救助隊が救助)

17日

木曜

南アルプス山系

(燕頭山)

転倒

54歳

負傷

登山中、足を滑らせ転倒し左足を負傷したことから救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助)

18日

金曜

八ヶ岳

(編笠山)

道迷い

66歳

66歳

なし

なし

下山中、日没を迎え、照明具が無いことから行動不能となり救助要請。(地上救助隊が救助)

19日

土曜

南アルプス山系

(七面山)

発病

61歳

なし

下山中、持病を発病し行動不能となり救助要請。(地上救助隊及び県警ヘリ「はやて」が救助)

20日

日曜

南アルプス山系

(白鳳峠)

滑落

65歳

負傷

下山中、バランスを崩し滑落し頭部等を負傷したことから救助要請。(地上救助隊が救助)

21日

月曜

八ヶ岳

(編笠山)

転倒

54歳

負傷

下山中、足をつまずき転倒し足を負傷したことから救助要請。(地上救助隊及び県警ヘリ「はやて」が救助)

22日

火曜

南アルプス山系

(間ノ岳)

発病

71歳

なし

登山中、持病を発病し行動不能となったことから救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助)

25日

金曜

秩父山系

(羅漢寺山)

転倒

51歳

負傷

ハイキング中、足を踏み外し転倒し左足を負傷したことから救助要請。(地上救助隊が救助)

26日

土曜

南アルプス山系

(北岳)

転倒

51歳

負傷

下山中、足をつまずき転倒し右足を負傷したことから救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助)

26日

土曜

御坂山系

(城山)

滑落

58歳

負傷

山頂で同行者と別れた後、行方不明となったことから救助要請。翌日、斜面に倒れているのを発見。(地上救助隊が救助)

27日

日曜

南アルプス山系

(南湯川)

滑落

58歳

負傷

下山中、足を滑らせ滑落し首等を負傷したことから救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助)

30日

水曜

大菩薩・道志山系

(岩殿山)

滑落

75歳

負傷

下山中、足を滑らせ滑落し斜面を登り返せないことから救助要請。(地上救助隊が救助)

掲載されている発生状況は、山梨県で発生した全ての山岳遭難ではありません。

これまでに掲載したもの

令和5年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月          

令和4年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

令和3年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

令和2年

1月 2月 3月 4月なし 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成31年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成30年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成29年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成28年

8月 9月 10月 11月 12月              

 

お問い合わせ

山梨県警察本部地域課 
住所:〒400-8586 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(221)0110(代表)