9月 秋草、月

 夏も終わり、涼風が肌に心地よく感じられる月明かりの中、庭先の茂みにすだく虫の音が一段と大きく聞こえるころ秋の草花が一斉に咲き乱れ、一層の風情を添えてくれます。特に、萩(はぎ)、桔梗(ききょう)、撫子(なでしこ)、女郎花(おみなえし)、葛(くず)、薄(すすき)、藤袴(ふじばかま)は「秋の七草」とよばれ昔から親しまれてきました。左の模様は格子に寄り添うように咲く萩の花がしっとりと表現されています。右上は水面に映る満月と三日月にそれぞれ萩と薄があしらってある風流な図柄です。右上は墨一色で伸びやかに描かれた撫子で、いづれも秋の気配を満喫できる模様となっています。




格子に萩模様
西暦 1910 年[ 明治 43 年] 南都留郡



水面の月と秋草模様
西暦 1913 年[ 大正 2 年] 南都留郡



撫子模様
西暦 1908 年[ 明治 41 年] 上野原地方










山梨県産業技術センター 富士技術支援センター
copyright(C) 2003 Yamanashi Industrial Technology Center, All rights Reserverd.
*このホームページの全データについて無断複製・転用をいっさい禁止致します*