3月 桜

 昔から愛され、親しまれてきたのが桜です。満開の華やかさ、散り急ぐはかなさが日本人の心情を揺り動かすのでしょうか……。それ故に桜は、物語、絵の題材、詩歌など色々なものに取り上げられてきましたが、今回は歌に想を得て模様としたもの2点を紹介します。
 右は、江戸時代のはやり歌「咲いた桜になぜ駒繋ぐ駒が勇めば花が散る」を本歌とし、桜と馬の轡(くつわ)(甲の字に見える金具文様)。左は、古今和歌集の中に素性法師の詠める「みわたせば柳桜をこきまぜて都ぞ春の錦なりける」を本歌とし、柳に桜模様の小袖幕を配し、洒落た趣を醸し出しています。


桜と轡模様 大正初期製作
南都留郡 製作者: 志村作太郎



柳と桜・ヘ様
西暦 1914 年[ 大正 3 年] 南都留郡 製作者: 志村作太郎










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