電話詐欺等被害の撲滅を目指して
電話詐欺等被害の撲滅を目指して
山
梨県では、高齢者を中心にオレオレ詐欺や架空料金請求詐欺などの「電話詐欺」等の被害が深刻化している中、安全で安心して暮らせる社会を実現していくために、「山梨県電話詐欺等被害撲滅に関する条例」に基づき、電話詐欺等の被害の防止に取り組んでいきます。
大切な家族等が被害にあわないよう、被害撲滅を目指して、私たち県民一人ひとりが防犯意識を高めて詐欺に対抗しましょう。
電話詐欺とは…

「電話詐欺」とは、オレオレ詐欺、預貯金詐欺、架空料金請求詐欺、還付金詐欺、融資保証金詐欺、金融商品詐欺、ギャンブル詐欺、交際あっせん詐欺、その他の電話詐欺、キャッシュカード詐欺盗の10類型の総称です。
電話詐欺の手口を知ることで、いざ、自分に不審な電話がかかってきた時に「これは詐欺じゃないか?」とまず疑うこと、そして、慌てず落ち着いて対応することが大切です。
相談先一覧
電話詐欺等の被害にあわれた方へ
オレオレ詐欺、架空料金請求詐欺、還付金詐欺などの犯罪行為で、振込みにより被害が発生した場合、振り込んでしまったお金が返ってくる可能性があります。
平成20年6月に施行された「振り込め詐欺救済法(犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律)」に基づき、被害にあわれた方は、振り込んだ先の口座に(犯罪利用預金口座)に一定の残高が残っている場合、被害額の全額または一部の支払いを受けられる可能性があります。
被害に気づいたら、直ちに警察と振り込んだ先の金融機関へ連絡してください!
この法律についての詳細は、こちら(金融庁ホームページ)をご確認ください。
!!新着情報!!
不審電話・被害発生状況
令和7年9月末(暫定値)
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令和7年9月中
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令和7年累計
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| 不審電話件数 |
298件 |
1,917件 |
| 被害件数 |
9件 |
65件 |
| 被害額 |
約1億1039万円
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約2億9,540万円
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(出典:山梨県警察本部)
最近の県内における被害情報
- 令和7年9月11日、富士吉田市在住の男性(60歳代)の自宅の固定電話に日本年金機構の職員を名乗る男から電話があり「4万2,000円の余剰金がある。」などと言われた。さらに、同男から「手続きはキャッシュカードと通帳があればできる。」「電話を掛けるので、近くの金融機関の駐車場で待っていて欲しい。」などと言われ、男性は携帯電話の番号を伝えた。男性は、最寄りの金融機関に赴き、駐車場で待っていたところ、携帯電話に「+」で始まる国際電話の番号から電話があり、同日午後3時30分ころ、携帯電話で指示を受けながら、ATMを操作したところ、相手が指定した法人名義の口座に、現金32万5,000円を送金していたもの。男性は、相手方から、振込依頼人の名前を第三者の知らない名前を入力するよう言われたことで不審に思い、金融機関職員に相談し、富士吉田警察署に被害を届け出し、現金32万5,000円をだまし取られたことがわかった。
- 令和7年9月15日、甲府市在住の女性(20歳代)の携帯電話に、京都府警の警察官を名乗る男から電話があり「詐欺グループを検挙したところ、あなたのキャッシュカードが出てきた。主犯格の男が、あなたからカードを買って報酬を渡したと言っている。無実を証明するためにSNSで取調べをする。」などと言われた。その後、SNSのビデオ通話で刑事を名乗る男から警察手帳を提示され「お金の流れを調べる必要がある。30万円を振り込んで欲しい。」などと言われた。女性は相手が本物の刑事だと信じ、同日、甲府市内の金融機関のATMに行き、指定された個人名義の口座に現金30万円を振り込んだ。女性の様子を不審に感じた親族が話を聞いたところ、詐欺被害に遭っていることが分かり、甲府警察署に被害を届け出し、現金30万円をだまし取られたことがわかった。
- 令和7年9月4日、富士川町在住の女性(70歳代)方の加入電話に家電量販店の従業員を名乗る男から電話があり「あなたのキャッシュカードを使ってテレビを購入した女性がいる。」などと言われた。続いて、警察官を名乗る男から電話があり「電気店からの通報で、カードを使おうとした女性を調べたら、偽造されたカードを10枚持っていた。カードを止めるためには、銀行協会に話をしなければならない。捜査段階なので家族には話してはいけない。」などと言われた。その後、銀行協会の職員を名乗る男から電話があり「暗証番号を変えなければならない。これから郵便局員が伺います。」などと言われた。その際、被害者は相手に暗証番号を教えた。同日、郵便局員の職員を名乗る男が自宅を訪ねてきたことから、キャッシュカード3枚を手渡すと、男はカードを封筒に入れ、割印をするため印鑑を持ってくるよう指示した。女性は、居間に印鑑を取りに行き、玄関に戻って封筒に割印を押すと男は立ち去った。女性は、同日、帰宅した親族に今回の内容を話したところ、被害を疑われ、鰍沢警察署に被害届を提出した。被害品であるキャッシュカードの口座を調べた結果、被害当日に、3枚のキャッシュカードを使って、計76万6,000円が引き出されていることがわかった。
- 令和7年9月4日、南部町在住の女性(70歳代)方の加入電話に総合店舗の従業員を名乗る男から電話があり「あなたのキャッシュカードが不正に使われている。」などと言われた。続いて、警察官を名乗る男から電話があり「カードを使った人を警察で調べている。銀行に被害がないか確認しなくてはならない。暗証番号を教えて欲しい。」などと言われた。その後、郵便局員を名乗る男から電話があり「今使っているカードは使えないので回収する。これから郵便局員が確認に伺う。」などと言われた。同日、郵便局員を名乗る男が自宅を訪ねてきたため、キャッシュカード2枚を手渡すと、男はカードを封筒に入れ、割印をするため印鑑を持ってくるよう指示した。女性は、玄関にあった印鑑を取り出して、封筒に割印を押すと男は「後日、新しいカードが届くので、封筒は大事に保管してください。」などと言って立ち去った。女性は、同日、帰宅した親族に今回の内容を話したところ、被害を疑われ、封筒の中身を確認したところ、キャッシュカードではなくプラスチック片が入っていたため、南部警察署に被害を届け出した。被害品であるキャッシュカードの口座を調べた結果、被害当日に、2枚のキャッシュカードを使って、計80万円が引き出されていることがわかった。
- 令和7年8月8日、甲府市在住の男性(60歳代)のSNSのアカウントに女性の名前でメッセージが届き、別のSNSで連絡を取り合うようになり、異性紹介サイトを紹介された。男性は、同女性から指示されたとおり、同サイトに個人情報を入力するとともに、同月10日、登録料として1万円分の電子マネーを購入してコードを伝えたところ、男性に1万2,000円が返金された。その後、男性は、サイトのタスク担当を名乗る女性から「会員としての効力を有効にするためには、3、4個のステップを踏むことが必要。支払った代金は返金される。」などとメッセージが送られてきた。男性は、女性に会うためのステップとして、同月11日と12日の両日8回にわたって電子マネー78万6,000円分を購入して、そのコード番号を教え、さらに同日、最寄りの金融機関のATMコーナーに赴き、同所で現金48万2,000円を指定された個人名義の口座に振り込んだ。男性は、徐々に要求金額が高額になってきたため不審に思い、甲府警察署に相談し、電子マネー79万6,000円分及び現金48万2,000円をだまし取られたことがわかった。
- 令和7年8月9日、富士河口湖町在住の男性(30歳代)の携帯電話に、京都府警の警察官を名乗る男から電話があり「あなた名義の口座が詐欺に使われた形跡がある。人のいないところで話をしたい。」などと言われた。その後、SNSのビデオ通話で警察官を名乗る男から「このままだと詐欺に関与していない証明がないので逮捕状が出る。身の潔白を証明するには、検察の調査に応じる必要がある。」などと言われた。そのまま検事を名乗る男と通話を代わり「身の潔白を証明するため指定する口座にお金を振り込んで欲しい。お金の流れが分かれば、身の潔白は証明できる。」などと言われた。男性は、相手の言うことを信用し、電話を繋いだままの状態で、相手の指示に従って、同日、富士河口湖町内の金融機関のATMに行き、指定された法人名義の口座に現金100万円を振り込んだ。同日、男性は、相手方から別の口座の調査も必要などと言われたため不審に思い、同居の親族に相談したところ、詐欺被害に遭っていることが分かり、富士吉田警察署に被害を届け出し、現金100万円をだまし取られたことがわかった。
- 令和7年8月4日、甲府市在住の男性(60歳代)が携帯電話でSNSを閲覧中、「異性紹介サイト」の記事を見つけアクセスしたところ、別のSNSアカウントがユーザー登録され、サイトのスタッフと連絡を取るようになった。その後、女性を紹介され、SNSでやり取りするようになり、スタッフや紹介された女性から「実際に女性と会うため3つのステップがあり、その都度お金を振り込む必要がある。」などと言われ、令和7年8月4日及び同月5日に、4回にわたって合計11万円を指定された個人名義の口座に振り込んだ。男性は、その後、何度も振り込みを要求されたことで不安になり、インターネットで詐欺被害について検索したところ、同様の詐欺被害があることが分かり、南甲府警察署に届け出し、現金11万円をだまし取られたことがわかった。
- 令和7年5月中旬頃、甲府市在住の男性(70歳代)の自宅で動画共有サービスを閲覧していたところ、有名実業家が投資を斡旋している広告を見つけた。男性は投資に興味があったため、同広告のサイトにアクセスし、電話番号やメールアドレスなどの個人情報を入力し、さらに同日、登録料として3万7,000円を指定された口座に入金した。すると、すぐに投資会社の社員を名乗る女から、男性の携帯電話に電話があり「私の指示どうりにすれば必ず儲かる」などと言われ、男性は、相手から指示されるまま、現金25万円を自らの暗号資産取引所の口座に入金し、ID、パスワードを相手に送金したところ、相手方から暗号資産が入金されたような画面添付のメールが送られてきた。男性は、相手に全て任せていたが、相手から50万円の手数料の送金を求められ、さらに連絡も取れなくなったことから不審に思い、甲府警察署に相談し、現金3万7,000円及び暗号資産25万円相当をだまし取られたことがわかった。
- 令和7年7月28日午後4時30分頃、笛吹市在住の女性(60歳代)の自宅の固定電話に年金事務所の職員を名乗る男から電話があり、「年金の払戻金があります。」「どちらの銀行口座をお持ちですか。」などと言われ、金融機関名を答えた。その後、回答した金融機関職員を名乗る男から電話があり「ATMで手続きができるので、今すぐATMへ行って下さい。」などと言われた。女性は、還付金があるものと信じ、払戻金を入金してもらうため、同日午後5時20分頃、ATMに行き、携帯電話で指示を受けながら、ATMを操作したところ、結果として、相手方が指定した個人名義の口座に現金49万8,282円を送金していたもの。女性は、自宅に戻った後これまでのやり取りを不審に思い、通帳を記帳したところ被害に遭っていることに気付き、笛吹警察署に届け出し、現金49万8,282円をだまし取られたことがわかった。
- 令和7年8月1日、甲府市在住の女性(50歳代)の携帯電話に「+」から始まる国際電話の番号で、通信事業者の社員を名乗る男から電話があり「サイトに未納料金が30万円あり支払わなければ裁判になる。守秘義務があるから誰にも相談してはいけない。」などと言われた。女性は、裁判になると聞いて怖くなり、金融機関のATMで指定された個人名義の口座に、現金30万円を振り込んだ。さらに同日、同男から電話があり「さらに2つのサイトに未納料金がある。併せて50万円を支払う必要がある。」などと言われ、その話を信じ、金融機関のATMで、指定された個人名義の口座に、現金50万円を振り込んだ。同月3日、政府のサイバーセキュリティの職員を名乗る男から電話があり「あなたのスマートフォンがウイルスに感染し、92人に被害が出ている。保証金として50万円を支払う必要がある。」などと言われ、その話を信じ、商業施設に併設されたATMで指定された個人名義の口座に、現金50万円を振り込んだ。女性は、何度もお金を請求されたことを不審に思い、インターネットで調べたところ、詐欺の注意喚起の記事が出たことから、南甲府警察署に相談し、現金130万円をだまし取られたことがわかった。
- 令和7年7月30日、甲府市在住の女性(50歳代)の携帯電話に「+」から始まる国際電話の番号で、通信事業者の社員を名乗る男から電話があり「サイトの未納料金があり、支払わなければ裁判になる。これが最後の電話になるので、電話を切らないでください。未納料金の30万円を支払えば、95パーセントが戻ってくる。守秘義務があるから誰にも相談してはいけない。」などと言われた。女性は、この話を信用し、ATMまで誘導され、30万円を指定された個人名義の口座に振り込んだ。翌31日、再度別の国際電話の番号で、個人情報保護を取り扱う団体を名乗る者から電話があり「さらに2つのサイトに未納料金があり、50万円の振込が必要。」などと言われたことから不審に思い、息子に相談し、現金30万円をだまし取られたことがわかった。
- 令和7年7月9日、甲府市在住の男性(60歳代)がSNSを閲覧していたところ「異性紹介サイト」の記事を見つけてアクセスしたところ、サイト内で誘導され、別のSNSアカウントに登録された。その後、同サイトのスタッフを名乗る者とメッセージでやり取りして、相手から「サイトの登録には認証を受ける必要があり、一時的にはお金を振り込む必要があるが、それは利息をつけて返金される。登録すれば女性と何回でもデートができる。」などと案内されたため、サイトの登録や認証費用として、令和7年7月10日から同月25日までの間、4回にわたり合計33万5,000円を指定された個人名義の口座に振り込んだ。その後、相手から「手続きに不備があった。さらに30万円が必要」等と言われたことから不審に思い、南甲府警察署に相談し、33万5,000円をだまし取られたことがわかった。
- 令和7年7月29日、甲府市在住の女性(60歳代)の自宅の固定電話に年金事務所の職員をかたる男から電話があり「年金の見直しがあって払戻金があります。」「銀行から連絡がいきます。」などと言われた。その後、銀行員をかたる男から電話があり、「ATMで手続きができます。」「今すぐATMへ行ってください。」などと言われた。払戻金を入金してもらうため、同日、女性がATMに行き、犯人から教えられた電話番号に電話を掛けて、携帯電話で指示を受けながらATMを操作し、犯人が指定する個人名義の口座に現金94万7,318円を送金した。女性は、手続きの後、相手の態度が急変したことから不審に思い、甲府警察署に届け出し、94万7,318円をだまし取られたことがわかった。
- 令和7年7月22日、甲斐市在住の女性(80歳代)の自宅の固定電話に、医師をかたる男から電話があり「息子さんが救急搬送された。」「喉を見たら腫瘍があるが癌ではない。」「息子さんが病院のトイレに鞄を置き忘れて、気が付いたら無くなっていた。」と言われた。続いて、警察官をかたる男から電話があり「盗まれた鞄は静岡駅で見つかった。」と言われた後、息子を名乗る男から電話があり「盗まれた鞄の中に会社の小切手が入っていた。」「取引先に損失分のお金を支払わなければならない。」「上司が700万円を用意してくれるから、家にあるお金を用意して欲しい。」などと言われた。女性は、全て本当の事だと信じ、現金を用意して自宅で待っていたところ、同日、自宅付近に上司の甥を名乗る男が現れたことから、手提げ袋に入れた現金380万円を手渡した。女性は、帰宅した息子に本日の話をしたところ、詐欺の被害に遭っていることが分かり、現金380万円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和7年7月23日、甲府市在住の女性(80歳代)の自宅の固定電話に、医師をかたる男から電話があり「息子さんが吐血して病院に搬送された。搬送されたときに持っていたカバンを無くしたようだ。」などと言われた。その後、息子の上司をかたる男から電話があり、「息子さんのカバンには仕事で使う現金1,800万円が入っていた。無くした分の1,000万円は用意できる。残りを用意してほしい。」と言われた。女性が、上司をかたる男に「500万円くらいなら、すぐに用意できる。」と伝えたところ、「私の甥っ子が舞鶴城の近くに行くから、そこで500万円渡してほしい。」と言われた。女性は、全て本当のことだと信じ、同日、舞鶴城付近の路上に現れた、息子の上司の甥をかたる男に、紙袋に入れた現金約500万円を手渡した。女性は、帰宅した息子に同日の話をしたところ、詐欺の被害に遭っていることが分かり、現金約500万円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和7年6月9日、甲府市在住の女性(40歳代)の携帯電話に、国際電話番号で警察官をかたる男から電話があり「マネーロンダリングの犯人の自宅から、あなたのキャッシュカードが出てきた。」などと言われた。その後、SNSのビデオ通話で、警察官や検事をかたる男たちから「あなたの無実を証明するためには、口座の残高をゼロにする必要がある。お金を預けて下さい。」などと言われ、女性は指示どおり暗号資産取引所のアプリをインストールし、1,499万円相当の暗号資産を複数回に分けて購入した後、同月22日、相手が指定するアドレスに送信した。女性は、相手方からの連絡が途絶えたことを不審に思い、甲府警察署に相談し詐欺の被害に遭っていることが分かり、1,499万円相当の暗号資産をだまし取られる被害が発生した。
- 令和7年7月3日、市川三郷町在住の男性(30歳代)の携帯電話に、国際電話の番号で警察官をかたる者から電話があり「あなたはマネーロンダリング事件に関与している。捕まえた犯人があなたから口座を買ったと言っている。」などと言われた。その後、警察官をかたる者とSNSのビデオ通話でやり取りを行い、偽物の警察手帳や逮捕状を見せられた後「あなたが売ったと思われる銀行口座の金額は40万円であり、今あなたが持っているお金の紙幣番号を確認させて欲しい。紙幣番号を確認できたら返金する。」などと言われた。同日男性は、相手に言われるがまま、電話を繋いだままの状態で金融機関のATMに行き、警察官をかたる男から指定された口座に、現金45万円を振り込んだもの。現金送金後、被害者は相手と連絡が取れなくなったことで、詐欺の被害に遭っていることが分かり、現金45万円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和7年6月12日、甲斐市在住の女性(30歳代)のスマートフォンに、国際電話番号で警視庁の警察官を名乗る女から電話があり「島根県警で逮捕した男の家からあなた名義のキャッシュカードが見つかった。」などと言われた。そのまま島根県警察の刑事を名乗る男と電話が代わり「詳しい話はSNSのビデオ通話で聞く。」などと言われ、SNSのビデオ通話で警察手帳を呈示され、さらに検事を名乗る男から「身の潔白を証明するためには資金調査を受けるしかない。詳しい資金調達方法は、刑事の指示に従って欲しい。」などと言われた。女性は、刑事を名乗る男の指示に従い、暗号資産取引所のアプリをインストールして現金で暗号資産を購入し、3回にわたって477万6,457円相当の暗号資産を、相手から指定されたアドレスに送金した。女性は、同日、相手とのやりとりを不審に思い、島根県警察本部に確認したところ、詐欺の被害に遭っていることが分かり、477万6,457円相当の暗号資産をだまし取られる被害が発生した。
- 令和7年7月1日、山梨市在住の男性(60歳代)の固定電話に日本年金機構の職員を名乗る男から電話があり「年金の還付金がある。茶封筒で案内を出したが確認しているか。今日手続きをすれば返金できる。」などと言われ、手続きに必要な6桁の番号を伝えられた。続けて同男から「どこの銀行で手続きするか。支店のATMはメンテナンス中で使えない。」などと言われ、男性は銀行口座を伝え、指示された商業施設に併設されたATMに向かった。ATMに到着した後、男性は、同男から指示されていた電話番号に電話をかけ、電話を繋いだままの状態で、指示を受けながらATM機を操作したが、エラー表示が出たため、隣接する別の金融機関のATMに向かうよう言われ、同日、ATM機を操作し、2回にわたり、計99万6,462円を、個人名義の口座に振り込んだ。操作終了後、男性は同男から、手続きが終了しておらず家族の口座でも手続きができるなどと言われたことから、家族に話をしたところ、詐欺被害に遭っていることが分かり、現金99万6,462円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和7年6月18日、笛吹市在住の女性(20歳代)の携帯電話に、国際電話から着信があり、クレジットカード会社の社員をかたる男から「クレジットカードの未払いがある。クレジットカードの不正利用事件として、警察に電話を転送する。」などと言われた。電話を繋いだまま待っていると、警察官をかたる男に電話を代わり「事件の共犯者であなたの名前が挙がっている。警察のSNSアカウントを友達登録して欲しい。」などと言われ、女性は言われるがままアカウントの登録を済ませた。その後、ビデオ通話で警察官をかたる男から「金融機関に調査依頼金を支払う必要がある。指定された口座に依頼金を振り込んで欲しい。」などと言われた。女性は、身の潔白を証明するため、電話を繋いだまま金融機関のATMに行き、同日、警察官をかたる男から指定された口座に現金50万円を振り込んだもの。女性は相手から口止めされていたものの、不審に感じていたため、知人に相談したところ、電話詐欺の被害に遭っていることが分かり、現金50万円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和7年6月5日、甲府市在住の女性(80歳代)の自宅の固定電話に、国際電話で末尾が「0110」の番号から着信があり、携帯電話会社をかたる音声ガイダンスで「未納料金があります。1を押して下さい。」などと音声が流れた。女性が1を押すと、携帯電話会社の社員をかたる男と電話が繋がり「使用料金が未納です。」などと言われ、そのまま電話の相手が警察官をかたる男に代わった。警察官をかたる男から「ある事件の犯人が捕まったことで、その犯人を追っていました。あなたも犯人ということになります。あなたが犯人かどうか調べるためにお金を振り込んでもらいたい。逮捕されたくなければ言うことを聞いてください。」などと言われた。女性は、指示に従わなければ逮捕されてしまうと思い込み、6月6日から同月10日までの間、5回にわたって、相手から指定された個人口座に計950万円を送金した。金融機関からの情報提供を受けた甲府警察署員が、女性から事情を聞いたところ、電話詐欺の被害に遭っていることが分かり、現金950万円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和7年6月6日、甲府市在住の男性(20歳代)の携帯電話に、国際電話で末尾が「0110」の番号から電話があった。男性が電話に出ると、徳島県警の警察官をかたる男から「あなたの口座が詐欺グループの送金口座として使われている。」「徳島県警に出頭して欲しい。」などと言われた。男性が出頭できないと答えると「事情聴取はSNSのビデオ通話で行う。」などと言われ、ビデオ通話を行ったところ、スーツ姿の警察官をかたる男から警察手帳を見せられ、「あなたには詐欺の共犯者の疑いがかけられており、逮捕することになる。」「口座内のお金の紙幣番号を照合すれば、身の潔白を証明することができる。」などと言われたため、同日、無実であることを証明するため、相手から指定された個人名義の口座に32万円を送金した。相手方からの電話が無いことを不審に思い、インターネットで調べたところ、警察官をかたった詐欺被害に遭っていることが分かり、現金32万円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和7年5月19日、甲府市在住の女性(70歳代)の自宅の固定電話に、郵便局員をかたる男から電話があり「不審な荷物があり、中を検査したところ薬物が入っていた。その荷物の送り主があなたになっている。違法な物なので、警察に届け出て下さい。」などと言われた。電話の相手が警察官をかたる男に代わり、その者から「犯罪グループのお金の流れを調べている。あなたのお金を調査する必要がある。30日間拘留されるか、それが嫌ならお金を送って欲しい。お金は捜査が終わったらすぐに返す。」などと言われ、5月28日から6月2日までの間、6回にわたって、相手から指定された個人口座に計1,200万円を送金した。金融機関からの情報提供を受けた甲府警察署員が、女性から事情を聞いたところ、電話詐欺の被害に遭っていることが分かり、現金1,200万円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和7年5月27日、笛吹市在住の女性(80歳代)の固定電話に、市役所職員をかたる男から電話があり「保険の還付金がある。どこの銀行の口座をお持ちですか。」などと聞かれ、取引のある口座情報を伝えた。続けて、金融機関職員をかたる男から電話があり「行員が自宅に伺ってキャッシュカードを預かり手続きして後日返却する。暗証番号を教えて欲しい。手元にあるお金を口座に移す手続きをするので、電話を切らずにお金を準備して欲しい。」などと言われたため、女性は暗証番号を教えるとともに、手持ちの現金30万円を準備した。同日、女性方に金融機関の職員をかたる男が訪れたため、女性は現金30万円、キャッシュカード1枚、通帳1通を入れた封筒を男に手渡した。同日、女性が知人にこの話をしたところ、詐欺の被害に遭っていることが分かり、現金30万円、キャッシュカード1枚、通帳1通をだまし取られる被害が発生した。
- 令和7年5月27日、笛吹市在住の女性(80歳代)の固定電話に、市役所職員をかたる男から電話があり「保険の還付金がある。どこの銀行口座をお持ちですか。」などと言われた。次に、金融機関職員をかたる男から電話があり「今年の2月にキャッシュカードが新しくなっており、切り替え作業が必要です。手続きを行わないと市役所からの還付金を受け取ることができない。暗証番号を教えて欲しい。行員が伺ってカードを預かる。」と言われたため、女性は暗証番号を教えた。同日、スーツ姿の男が女性方に訪れたため、金融機関の職員と思い、同人に封筒入りのキャッシュカード1枚を手渡した。女性が、同日、帰宅した家族にこの話をしたところ、詐欺被害に遭っていることが分かり、キャッシュカード1枚をだまし取られる被害が発生した。
- 令和7年5月3日、富士吉田市在住の女性(30歳代)のSNSに「低周波マッサージ機器のPRをして欲しい。」とのメッセージが届き、女性が返信したところ、他のSNSで連絡を取り合うようになった。女性は、相手から「月に一回、低周波マッサージ機器をSNSでPR投稿してくれれば6万円を支払う。」と言われ、送られてきたサイトのアカウント登録を行いPR投稿することにした。同月5日、サイト上で一年分の報酬72万円が表示されたため出金しようとしたができなかったため、カスタマーセンターに問い合わせたところ「誤った口座番号を入力したため、報酬口座が凍結された。リスク凍結専用口座に36万円を振り込む必要がある。」と言われ、同月8日、指定られた個人名義の口座に、36万円のところ誤って、現金38万円を送金した。その後、女性は、更に相手から「以前の操作ミス(上記口座番号の入力ミス)によりスコアが減点されているため信用システム専用口座に55万円を振り込む必要がある。」などと言われ、同日、指定された個人名義の口座に現金55万円を送金した。女性は送金後も出金ができず、相手から、更に審査名目で現金を要求されたことから、詐欺被害に遭っているのではないかと思い、富士吉田警察署に相談したところ、詐欺の被害にあっていることが分かり、現金93万円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和7年5月1日、甲斐市在住の男性(50歳代)の携帯電話に国際電話番号で電話があり「あなたが契約している電話番号が詐欺グループに使われており、あなたの口座にも詐欺グループからの資金が入っている、このまま警察に電話をつなぐ。」と言われた。続いて、警視庁サイバー対策課の警察官をかたる男と電話が繋がり「あなたを詐欺グループの一員として捜査している。SNSのビデオ通話で事情聴取を行う。」と言われ、ビデオ通話で「本日の午後2時頃には逮捕状が発行され、あなたは逮捕される。身の潔白を証明するにためには、資金調査を受ける必要がある。お金は24時間以内に戻ってくる。」と言われた。同日、男性は、お金も戻ってくるし、身の潔白を証明できると思い、25万円を指定された個人名義の口座に送金した。男性は、翌2日、お金が返金されず、相手と連絡が取れなくなったことから不審に思い、甲斐警察署に相談したところ、詐欺の被害にあっていることが分かり、現金25万円をだまし取られる被害が発生した。
- (出典:山梨県警察HP)
【傾向】令和7年9月中の被害認知は9件でした。その手口は「キャッシュカード詐欺盗」が6件、警察官を騙る者からの「オレオレ詐欺」(通称ニセ警察詐欺)が2件、「還付金詐欺」が1件でした。また、9月中の不審電話は298件あり「架空料金請求詐欺」が157件と最も多く、次いで「オレオレ詐欺」が111件でした。警察官を騙る者からのオレオレ詐欺が増加しています。引き続き、お金やキャッシュカードの話が出たら詐欺を疑い、警察への110番通報を心がけてください。
【対策】
- 「オレオレ詐欺」は、電話の相手が本当に親族か確認し(親族から事前に聞いていた電話番号に電話する。本人しか知り得ないことを聞くなど)、1人だけで判断せず、他の家族や知人、警察などにすぐに相談しましょう。
- 「還付金詐欺」は、公的機関がATMの操作を指示することはありません。何も答えずに電話を切り、相手方が名乗った行政機関等に確認をしましょう。
★★★電話でお金の話が出たら詐欺を疑ってください!不審な電話があれば、すぐに家族や警察、県民生活センターなどに相談しましょう。
★★★そもそも電話に出ない!というのが最も効果的な対策です。1.非通知の電話には出ない2.常に留守番電話に設定して相手を確認してから応答する・・・犯人は詐欺のプロですので、話をしないことが一番です。
令和2年3月30日、「山梨県電話詐欺等被害撲滅に関する条例」が施行されました。
この条例に基づき、県は県民や事業者、市町村と協力・連携して、被害防止を推進していきます。
山梨県電話詐欺等被害撲滅に関する条例(本文)(PDF:159KB)
条例の趣旨(PDF:364KB)
条例の概要(PDF:379KB)
電話詐欺被害撲滅のためのお願い
県民の皆さまへ
- 電話詐欺等の被害防止に対する関心と理解を深め、被害にあわないよう注意する
- 家族や親族、ご近所にお住まいの方が被害にあわないよう、相互で緊密に連絡を取り合い、つながりを強化する
- 電話詐欺等の被害を受けるおそれ又は被害を受けた方を見つけた際は、警察又は事業者へ通報等をする
- 貸主として建物の賃貸借契約を行う際は、相手方が建物を電話詐欺等に利用しないことを確認する
- 個人情報データ等を第三者に提供する際は、その第三者が偽名使用者や架空会社等ではないことを確認する
事業者の皆さまへ
- 電話詐欺等の被害防止に対する関心と理解を深め、県や市町村が行う施策や県民等が自主的に行う活動に協力する
- 県民から電話詐欺等の被害の通報を受けたり営業店舗等において被害を受けた方を見つけた際は、警察官への通報等必要な措置をとる
- 貸主として建物の賃借契約を行う際は、相手方が建物を電話詐欺等に利用しないことを確認する
- 個人情報データ等を第三者に提供する際は、その第三者が偽名使用者や架空会社等ではないことを確認する
青少年の育成に携わる方へ
- 学校または地域において、幼児から学生に対し、電話詐欺等の被害防止に関する知識及び理解を深めるための教育や啓発をおこなう
リンク
警察庁特殊詐欺対策ページ