電話詐欺等被害の撲滅を目指して
電話詐欺等被害の撲滅を目指して
山
梨県では、高齢者を中心にオレオレ詐欺や架空料金請求詐欺などの「電話詐欺」等の被害が深刻化している中、安全で安心して暮らせる社会を実現していくために、「山梨県電話詐欺等被害撲滅に関する条例」に基づき、電話詐欺等の被害の防止に取り組んでいきます。
大切な家族等が被害にあわないよう、被害撲滅を目指して、私たち県民一人ひとりが防犯意識を高めて詐欺に対抗しましょう。
電話詐欺とは…

「電話詐欺」とは、オレオレ詐欺、預貯金詐欺、架空料金請求詐欺、還付金詐欺、融資保証金詐欺、金融商品詐欺、ギャンブル詐欺、交際あっせん詐欺、その他の電話詐欺、キャッシュカード詐欺盗の10類型の総称です。
電話詐欺の手口を知ることで、いざ、自分に不審な電話がかかってきた時に「これは詐欺じゃないか?」とまず疑うこと、そして、慌てず落ち着いて対応することが大切です。
相談先一覧
電話詐欺等の被害にあわれた方へ
オレオレ詐欺、架空料金請求詐欺、還付金詐欺などの犯罪行為で、振込みにより被害が発生した場合、振り込んでしまったお金が返ってくる可能性があります。
平成20年6月に施行された「振り込め詐欺救済法(犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律)」に基づき、被害にあわれた方は、振り込んだ先の口座に(犯罪利用預金口座)に一定の残高が残っている場合、被害額の全額または一部の支払いを受けられる可能性があります。
被害に気づいたら、直ちに警察と振り込んだ先の金融機関へ連絡してください!
この法律についての詳細は、こちら(金融庁ホームページ)をご確認ください。
!!新着情報!!
不審電話・被害発生状況
令和7年3月末(暫定値)
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令和7年3月中
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令和7年累計
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不審電話件数 |
256件 |
552件 |
被害件数 |
4件 |
11件 |
被害額 |
約907万円
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約4,753万円
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(出典:山梨県警察本部)
最近の県内における被害情報
- 令和6年3月11日、甲府市在住の男性(30歳代)の携帯電話に国際電話の番号から電話があり、音声ガイダンスが流れた後、通信局の職員を名乗る男から「あなた名義の携帯電話が不正に使われている。警察官に電話を繋ぎます。」等と言われ、警察官を名乗る男に電話が繋がった。その警察官を名乗る男から「あなたのことを1年くらい拘留して取り調べる必要があるが、検察官に掛け合って2週間で終わせることができるよう交渉しますか。」等と言われ、続いて検察官を名乗る男に電話が繋がった。検察官を名乗る男から「口座情報を売ってお金を得ている容疑があなたにかかっており、口座にあるお金を調べる必要がある。」等と言われ、男性は3月11日から13日の3日間で8回にわたって、現金合計1,142万円を相手が指定する口座に振り込んだ。その後、検察官を名乗る男から「3月15日に逮捕した者の持ち物からあなたの通帳とキャッシュカードが出てきた。このままだとあなたの身柄が拘束されてしまうが、保証金を支払えば優先的に捜査してもらえる。」等と言われ、男性はさらに3月16日から18日の3日間で6回にわたって現金合計1,100万円を相手が指定する口座に振り込み、現金合計2,242万円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和6年3月3日、北杜市在住の女性(30歳代)の携帯電話に、電気通信事業者の社員を名乗る男から「昨年2月に有料ウェブサイトの登録がされている。期日までに未納料金30万円を支払えば裁判にならない。誤登録であれば後で返金される。」等と言われたため、女性は、男の指示どおりコンビニエンスストアで10万円分の電子マネー3枚を購入し、コード番号を相手に伝えた。さらに翌4日、個人情報保護委員会の職員を名乗る男から「他にも2件分の料金が未納になっているから、追加で50万円を支払ってほしい。ウイルスによる誤登録と確認されたので、いずれ返金される。」等と言われたため、女性は、男の指示どおり、前日とは別のコンビニエンスストアで10万円分の電子マネー5枚購入し、コード番号を相手に伝えた。女性の夫が不審に思い確認したところ、詐欺被害に遭っていることが判明した。なお、3月4日に購入した電子マネー50万円分のうち30万円分は未使用であったため、女性に返金された。
- 令和6年3月8日、富士川町在住の女性(80歳代)宅の固定電話に、息子をかたる男から「喉が痛くて病院に来ている。会社への補填で500万円必要だが、いくらか用意できるか。」等と電話があり、女性が現金を用意する旨を伝えたところ、自分は処置中なので代わりに会社の者が取りに行く等と言われた。同日、自宅に現れた男に現金480万円入りの袋を手渡したところ、同男が逃げるように走り去ったことから心配となり、息子に電話で連絡したところ電話詐欺被害にあったことに気付いたもの。
- 令和6年3月2日、都留市在住の女性(60歳代)宅の固定電話に、市役所職員をかたる男から「介護保険の還付金があります。今日中に手続きをすれば受け取れます。」等と電話があり、金融機関名を伝えた。次に金融機関コールセンター職員をかたる男からキャッシュカードを持ってATMに向かうよう電話があり、女性がATMに向かい到着すると男から携帯電話に電話があり、男の指示どおりATMを操作した。翌日、ATMから出金しようとすると残高不足の表示になったことから不審に思い確認したところ、他人名義の口座に現金87万763円を振り込んでいたことが判明した。
- 令和7年2月14日、上野原市在住の男性(30歳代)が自身のスマートフォンに不在着信があり、その番号に折り返し電話したところ、「相談の方は「1」を押して下さい。」等といきなり音声ガイダンスが流れた。男性は、音声ガイダンスに従い、「1」を押したところ、電話が転送され、弁護士をかたる男が電話に出て、「過去に利用した雑誌や広告を閲覧するサイトの料金が1年分支払われていない。」「このままだと裁判になる。」「今日中にサイト利用料金の30万円を支払えば、裁判の取り下げができる。」等と言われた。この話を信用した男性は、男の指示に従い、神奈川県内のATMで、指定された個人名義の口座に現金30万円を振り込んだ。その後、自宅に戻り、相手がかたった弁護士事務所をインターネットで検索したところ、弁護士事務所が存在しなかったことから被害に気付き、現金30万円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和7年2月12日、大月市在住の男性(40歳代)の携帯電話に長野県警の警察官をかたる男から電話があり「マネーローンダリング事件の捜査中、あなた名義のキャッシュカードを発見した。」等と言われた。その後、同男とSNSのビデオ通話で連絡を取り合い、相手から、「このままでは犯人隠避罪になり、あなたは捕まる。身の潔白を証明するには、金融庁の資金調査を受ける必要がある。金融庁の口座に2,000万円を送金し、確認ができれば、お金は2時間で戻る。」等と言われ、SNSで逮捕状や「凍結捜査差押許可状」なるものが送られてきた。男性は、翌13日、身の潔白を証明するため、相手からの指示どおり伝えられた個人名義の口座に、現金1,000万円を振り込んだ。男性は、その後、相手から連絡がなかったため不審に思い、インターネットで調べたところ、詐欺被害に遭っていることに気付き、現金1,000万円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和7年1月26日、南アルプス市在住の男性(70歳代)が自宅でスマートフォンを操作し、インターネットを閲覧していたところ「携帯電話が犯罪に使われているので、2時間以内に携帯が使えなくなる。」等と表示された。男性が、表示されていた電話番号に電話したところ、電気通信事業者の社員をかたる男が電話に出て「解除には、福岡県警捜査二課に電話して欲しい。」等と言われ、電話番号を教えられた。その後、男性は、教えられた電話番号に連絡したところ、福岡県警の警察官をかたった男から、SNSのビデオ通話で警察手帳を提示され「詐欺で捕まえた犯人から、あなたが報酬を受け取っている疑いがある。」等と言われた。男性は、身の潔白を証明するため、男に銀行口座の残高を教えたところ、さらに男から「あなたを逮捕して取り調べる。逮捕を猶予したければ、資産を警察で管理することに協力して欲しい。」等と言われた。2月6日、男の指示どおり、金(ゴールド)を購入して、金塊をビニール袋に入れて自宅前の空き地に置き、その後確認すると、金塊がなくなっていた。男性は、翌7日、相手と連絡が取れなくなったことから不審に思い、福岡県警に電話して確認したところ、詐欺被害に遭っていることが分かり、金塊3本(時価1,865万6,400円相当)をだまし取られる被害が発生した。
- 令和7年1月24日、南アルプス市在住の男性(30歳代)が、会社の資金繰りのため、自宅でインターネットを利用し、融資をしてくれる会社を検索していたところ、融資の仲介業者を見つけ、同社と連絡を取り合い、融資会社の紹介を受けた。男性は、同融資会社の社員の男から「最初の5ヶ月の返済に滞納が無ければ、自動的に保証会社が補償してくれる。」等と説明を受け、同社から800万円の融資を受けることとなり、仮契約を結んだ。その後、同男から「事前に5ヶ月分の返済金45万7,465円を支払う必要がある。」等と言われて、男性は、融資を受けるため、2月6日、45万7,465円を、指定された個人名義の口座に振り込んだ。男性は、振込後、相手から、さらに融資金額の10パーセントの振り込みを要求されたため、契約を断ろうと振込金の返還を求めたところ、相手と連絡が取れなくなり、現金45万7,645円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和7年1月30日、中央市在住の男性(70歳代)の自宅の加入電話に電話があり「2時間後に電話が使えなくなる。詳細を聞く場合は、ダイヤル1を押してください。」等と通信事業者名で音声ガイダンスが流れた。男性はガイダンスの指示に従い、ダイヤル1を押したところ、警察官をかたる男と電話が繋がり、男から「現在、マネーロンダリング事件の捜査をしており、犯人の家宅捜索をしたところ、あなた名義の携帯電話と通帳が見つかった。」等と言われた。次に、検事をかたる男と電話が代わり「金融庁に対して調査をするため、あなたの口座のお金を指定口座に移す必要がある。」等と言われたため、男性は、2月3日に200万円、2月4日に160万円を指定された口座にそれぞれ振り込んだ。男性は、振込後、これらの手続きが不安になり、知人に話をしたところ、詐欺被害に遭っていると言われ、現金合計360万円をだまし取られる被害が発生した。
- (出典:山梨県警察HP)
【傾向】令和7年3月中の被害認知は4件でした。その手口は「オレオレ詐欺」が3件、「架空料金請求詐欺」1件でした。また、3月中の不審電話は256件あり「オレオレ詐欺」が116件と最も多く、次いで「架空料金請求詐欺」が104件でした。引き続き、お金やキャッシュカードの話が出たら詐欺を疑い、警察への110番通報を心がけてください。
【対策】
- 「オレオレ詐欺」は、電話の相手が本当に親族か確認し(親族から事前に聞いていた電話番号に電話する。本人しか知り得ないことを聞くなど)、1人だけで判断せず、他の家族や知人、警察などにすぐに相談しましょう。
- 「還付金詐欺」は、公的機関がATMの操作を指示することはありません。何も答えずに電話を切り、相手方が名乗った行政機関等に確認をしましょう。
★★★電話でお金の話が出たら詐欺を疑ってください!不審な電話があれば、すぐに家族や警察、県民生活センターなどに相談しましょう。
★★★そもそも電話に出ない!というのが最も効果的な対策です。1.非通知の電話には出ない2.常に留守番電話に設定して相手を確認してから応答する・・・犯人は詐欺のプロですので、話をしないことが一番です。
令和2年3月30日、「山梨県電話詐欺等被害撲滅に関する条例」が施行されました。
この条例に基づき、県は県民や事業者、市町村と協力・連携して、被害防止を推進していきます。
山梨県電話詐欺等被害撲滅に関する条例(本文)(PDF:159KB)
条例の趣旨(PDF:364KB)
条例の概要(PDF:379KB)
電話詐欺被害撲滅のためのお願い
県民の皆さまへ
- 電話詐欺等の被害防止に対する関心と理解を深め、被害にあわないよう注意する
- 家族や親族、ご近所にお住まいの方が被害にあわないよう、相互で緊密に連絡を取り合い、つながりを強化する
- 電話詐欺等の被害を受けるおそれ又は被害を受けた方を見つけた際は、警察又は事業者へ通報等をする
- 貸主として建物の賃貸借契約を行う際は、相手方が建物を電話詐欺等に利用しないことを確認する
- 個人情報データ等を第三者に提供する際は、その第三者が偽名使用者や架空会社等ではないことを確認する
事業者の皆さまへ
- 電話詐欺等の被害防止に対する関心と理解を深め、県や市町村が行う施策や県民等が自主的に行う活動に協力する
- 県民から電話詐欺等の被害の通報を受けたり営業店舗等において被害を受けた方を見つけた際は、警察官への通報等必要な措置をとる
- 貸主として建物の賃借契約を行う際は、相手方が建物を電話詐欺等に利用しないことを確認する
- 個人情報データ等を第三者に提供する際は、その第三者が偽名使用者や架空会社等ではないことを確認する
青少年の育成に携わる方へ
- 学校または地域において、幼児から学生に対し、電話詐欺等の被害防止に関する知識及び理解を深めるための教育や啓発をおこなう
リンク
警察庁特殊詐欺対策ページ