3 古銭尽くし模様絵甲斐絹   (明治43年製作)

 貨幣模様の絵甲斐絹を紹介します。布の織り幅を大きくはみ出した大胆な銭形の中に、大判、小判や四文銭、一文銭などのビタ銭まで色々な種類の銭貨を構成した珍しい紋様です。一般的な模様として使われる小判などの古銭は、招き猫や熊手などの縁起物に飾りとして使われる場合が多く、単独で使われることは極めて珍しいと言えます。この紋様は、大きな銭形の中に古銭尽くしを配し、中丸にあしらわれた青海波が紋様としての完成度を高めています。しかも、この青海波模様は、通貨として200年来使われた寛永通宝四文銭の裏面の模様をアレンジしたものという非常に凝ったもので、当時の人々の大いなる遊び心が感じられ逸品です。


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