ページID:122159更新日:2025年8月7日
ここから本文です。
防災新館401,402会議室 13時30分から 発表事項 発表事項外 |
![]() |
知事
連日大変な猛暑が続いております。
熱中症で緊急搬送される方も相次いでいるところでございます。
熱中症はもう言うまでもなく命の危険に繋がりかねない大変危険なものでありまして、是非、県民の皆様におかれましては、熱中症予防に心がけていただきたいと思います。
県といたしましては、緊急に対策を講じることといたしましたので、ご報告したいと思います。
まず、それに先立ちまして今年の熱中症の状況ですが、山梨県におきましては5月から7月に熱中症警戒アラートが昨年の2倍以上となる19日間発表されたところであります。
8月に入りまして、連日35度以上の猛暑日が続いています。
一方、熱中症によります緊急搬送の件数ですが、5月から7月までの3ヶ月の間に、408件となっております。
これは昨年371件でありましたので、もうそれを既に上回っておりまして、近年では最も多い状況となっています。
特に、救急搬送患者の約6割が高齢の方々です。
うち自宅から救急搬送された高齢の方々の約7割がエアコンを使用していなかったという状況でありました。
そこで、改めまして県民の皆様に熱中症予防対策の徹底をお願いしたいと思います。
まず暑さを避ける対策といたしまして、エアコンなどを積極的に活用し、こまめに温度調整をしていただきたいと思います。
また、外出時には日傘あるいは帽子の活用や熱中症警戒アラートが発表された場合には、できる限り屋外活動は控えていただければと思います。
また、水分補給に関してですが、喉の渇きを感じていなくても、是非、意識して、こまめな水分補給をしていただくようにお願いいたします。
1日あたり1.2Lが目安となっているということであります。
特に、ご高齢の方あるいはお子さんは、体温の調整機能が一般成人に比べて低いという状態にありますので、熱中症の自覚が遅れる場合がございます。
このため、水分補給をはじめ、是非、ご家族をはじめ、周囲の皆様には、熱中症予防の声がけ、あるいは見守りをお願いしたいと思います。
また、一人暮らしのご高齢の方につきましては、是非、地域の皆様からもお声がけしていただければありがたいと思います。
次に、県としての対策ですが、本日から9月の末日までを熱中症予防対策強化期間といたします。
県民の皆様への周知啓発、そして涼み処の提供を中心に対策を強化してまいります。
まず、「命を守る取り組み」といたしまして、熱中症による救急搬送が相次いでいることを踏まえ、熱中症を発症された方が速やかに適切な医療を受けられるよう、県内の救急医療機関に対しまして、患者受け入れの協力要請を行ったところであります。
また、救急車を呼ぶべきかどうか迷った場合には、是非、「救急安心センターやまなし#7119」こちらは24時間365日専門家が相談に応じることになっておりますので、遠慮なく積極的にご活用いただきたいと思います。
次に、熱中症予防の啓発強化についてですが、県におきましてはこの熱中症の症状あるいは予防、あるいは対処法につきまして、ホームページに加えて新聞の折り込みチラシ、ラジオ、Web広告などによりまして、積極的に注意喚起を図ってまいりたいと思います。
また、企業や事業所の皆さんにも、熱中症予防の呼びかけをしていただきたいと思いますので、関係団体を通じてお願いしていきたいと思います。
加えまして、ご自宅にいるご高齢の方への対策として、日頃から接する機会が多いケアマネージャーなどの医療福祉関係者の皆さんのご協力をいただきまして、高齢の方のご自宅を訪問された際には熱中症のリスクチェック、あるいは予防の声かけを行っていただくべく協力をお願いしたいと思います。
次に、暑さをしのぐ「涼み処」の提供についてです。
県では、コロナ禍前の令和元年度まで街中などにクールシェアスポットを設けておりましたが、それを再開し、県民の皆様の目に留まるように順次のぼり旗を設置してまいります。
これまでクールシェアスポットは、県内414ヶ所ありました。
さらに、特別警戒アラート発表時の避難先として市町村が指定しておりますクーリングシェルターも開放していただいておりますので、積極的な利用をお願いいたします。
このクーリングシェルターは、全272ヶ所県内に設置されています。
また、市町村に対しましてはクーリングシェルターの新規登録をしていただくようにお願いをいたしまして、この涼み処の増設をさらに図ってまいりたいと思います。
加えまして、ご高齢の方々がより身近な地域で涼むことができるように、自治会などが地域の公民館や集会所を涼み処として自主的に開放していただく場合、県から協力金を交付したいと思います。
対象は9月末までに5日間以上開放していただく冷房設備がある地域の公民館、あるいは集会所でありまして、開放期間に応じまして1万円から最大6万円を交付したいと思います。
なお、この予算につきましては既定予算の中で対応してまいります。
この暑さですが、10月にかけて平年より高く猛烈な暑さが続くということのようであります。
是非とも、命に関わりうる問題でもありますので、周りの方々にお声がけなどもし合いながら、1人でも多く、熱中症から守られるように、地域の皆さんと力を合わせていければと思います。
もちろん、県はその先頭に立って参りたいと思います。
本件に関しましては以上でございます。
記者
熱中症予防対策について伺います。
涼みどころの公民館等の開放に対する協力金ですが、期間に応じて1万円から6万円という、この5日以上開放した中で何日開ければ6万円になるのかという具体的な内訳はありますか。
課長
期間中に5日以上開放していただきますと1万円、10日以上で2万円、20日以上で4万円、30日以上開放していただいた場合には6万円というように協力金を考えているところでございます。
知事
基本的に冷房の電気代です。
記者
今回、公民館を開放するということで、地域にとってその場所がどんな場所になってほしいという思いで取り組まれてますか。
知事
公民館は多くの地域住民の皆さんが慣れ親しんだ場所でありますので、そこで冷房を効かせていただいて涼むことに加えて、住民の皆さんのコミュニケーションが取れたら、より良いなと思います。
記者
熱中症予防対策強化期間、こういったものを設けるというのは例年やっていることなのでしょうか。今回初めてですか。
知事
初めてです。
記者
特に、高齢者やお子さんの熱中症の予防ということに注意を呼びかけていらっしゃいますけれども、不勉強で申し訳ないですけど、クールシェアスポットの再開ということなのですが、市町村とか民間とか、県26箇所とかいろいろありますけども、このクールシェアスポットは、例えば、どういうところが指定されているのか、指定という言い方がいいのかどうかわかりませんが、具体的なところを教えていただけないでしょうか。
課長
クールシェアスポットですけれども、県におきまして平成28年度から実施しておりました。
コロナの影響で、令和元年で中断したところでございますけれども、基本的には、市役所や図書館といった公共施設、コミュニティセンターとか、こういったところです。
それから民間の施設でいきますと、ショッピングセンターとかドラッグストア、あるいはスーパーマーケット、こういったところになります。
基本的には、快適に涼しく過ごせる場所で、特定の年齢にこだわらず、誰でも自由に出入りできるところということと、おおむね1時間以上、そこで過ごせるスペースがあるか、入館が無料であるというところになります。
知事
なかなか行きづらいですよね。
ショッピングセンターに3時間も4時間も5時間もいるわけにいかないし。
そういう意味では、私どもが期待してるのは、公民館で自宅の居間代わりにしていただくような感じで、のんびりと日中の暑い時間をずっとそこにいながら、地域の皆さんとお茶でも飲んでいただくと、より居心地がいい。
ショッピングセンターに3時間も4時間も毎日行ってくださいとは言えないわけで。
それだと実効性もどうかと思います。
なので、身近なところでお休みしていただけるような、これは地域の皆さんにある程度ご負担もおかけしますが、各地域の公民館、あるいは集会場をご担当されている方には、是非、ご理解をいただいて、ご協力いただけるとありがたいなと思っています。
記者
クーリングシェルターの場所なんですけれども、一般の方が行ったときに、ここがクーリングシェルターだとすぐわかるような、例えばステッカーが貼ってあるとか、そういったものは何かあるんでしょうか?
課長
クーリングシェルターは、各市町村で指定をしております。
したがいまして、環境省の方でマークを作っていて、それを使っている市町村もありますし、独自で作っているところもあるということで、それぞれの市町村の判断で掲示しているかと思います。
記者
もともと環境省の施策なんですね。
課長
そうです。
知事
この手のところに全部のぼり籏を作ってそれをお渡ししようかと思っています。
知事
この度、少子化要因の分析の結果を「未来幸路 to the future 2025」として取りまとめましたのでご報告申し上げます。
人口減少対策の実効性を高めていくためには、専門的知見に基づくアプローチが不可欠であることはもう言うまでもないことであります。
したがって、調査に基づく客観データこれをしっかりと活用していくことが重要だろうと思っております。
このため、本県におきましては、内閣官房参与をお務めになっておられます山崎史郎さんを中心とした専門家グループと連携いたしまして、地域課題の解明に資するため、少子化の要因を市町村ごとに分析、可視化する研究を行ってまいりました。
具体的には、官庁統計などから出生率に影響を与える社会経済指標を選定し、地域特性をレーダーチャートなどでわかりやすくお示しするとともに、課題と改善方策を処方箋として提示することといたしました。
県としては、この処方箋を具体的な施策に生かしていくため、全ての市町村を直接訪問して、丁寧に説明、意見交換し、各地域に応じた施策の検討、実行を後押ししてまいりたいと考えています。
この分析結果をしっかり活用して、県と市町村一体となりまして実効性の高い施策を展開してまいりたいと思います。
知事
この度、子育て世代が必要とする住環境について調査を行いまして、その結果、良好な住環境と出生率の間には相関関係があるということが、より精緻な分析により明確になったところであります。
今般、新たに統計手法を用いて分析をいたしましたが、住環境が家族形成の実現に影響している可能性が、よりはっきり出てまいりました。
具体的には、住環境への満足度が高い層ほど、現在の子供の数がご自身の理想に近いと回答していただいた割合が高く、住環境が望ましい家族像の実現と関係している可能性が示されたところであります。
この結果は、住環境に対する主観的な評価というものが、単なる生活の快適さだけではなく、将来に向けた家族設計に対する見通し、あるいはその実感にも影響しているということを示唆しているものであります。
直感的には明らかで、分かりやすい話だと思いますが、今回、こういう数字でこの結果が出てまいりました。
次に、実質賃金と住宅価格の高騰による出生数への影響についてでありますが、まず、実質賃金の上昇というものは、出生率の伸び率を押し上げる方向で
作用しております。
他方で、住宅価格の上昇というものは、今度は逆に出生数を押し下げる方向に作用をいたします。
分析結果におきましては、住宅の広さや間取りなどの客観的な条件だけではなく、周辺環境や利便性といった住環境全体の満足度を高めることが、出生の実現を後押しすることを示しています。
また、住宅価格上昇という新たな課題に対しましては、住環境への投資、あるいは地域機能の集積によるコスト、あるいは移動負担の軽減が鍵となるということで、現在、子育てに適した住環境という切り口で、住宅を必要とする側と提供する側の双方を対象に、意識や行動を明らかにする調査を実施しております。
この結果を、今後しっかり活用してまいりたいと考えております。
記者
政務の話で質問です。
知事が所属されている県連の森屋会長が参院選で落選して、今、会長ご自身が辞意を固めてらっしゃって、週末また自民県連執行部会があってそこで正式に報告があると思いますが、単刀直入に次期会長選が9月にありますが、知事に3点ほどちょっと質問がありまして、1点目が、単刀直入に知事ご自身が次期会長立候補する考えはあるかどうかっていうのをまず一点目、伺えますでしょうか。
知事
まずそもそもですね、報道ベースでしか辞表を出した云々って話は承知してないので、その点については何ら申し上げるべき話ではないかなと考えてます。
記者
これもちょっと同じようなご回答になってしまうかもしれないのですが、次期会長に推薦したい人物っていう方がいらっしゃるかどうかっていうのは。
知事
それも同様のお答えで申し訳ないです。
記者
最後もう一点ちょっとフラットにですね、今後、会長がどうなるかにせよ望ましい自民党県連の運営のあり方っていうのを、ちょっとフラットに伺えればと思います。
知事
今回の参議院議員通常選挙は、私にとりましては残念な結果ではありましたけれども、やっぱりいろいろ考えてみると、なぜ負けたかということはしっかりやっぱり分析をしないといけないと思ってます。
これは私の考えですが、誰がいい悪いとかそういう問題は置いておいて、それよりもっと重要なことは、やっぱりここ近年の物価高によって明らかになった「生活苦」、これに対してあまりにも他人事のような政策運営だったことに対する多くの皆さんの怒りの表れではないかなと私はそう思っています。
今この山梨県も含めて、実際には大変厳しい生活を余儀なくされている方も多くいて、これについては私も最も大きな責任を負うべき者の1人として、最大限にその対応をしていきたいと思いますが、自民党の山梨県連も、こういう県民生活・国民生活の現状をしっかりと直視して、他人事ではなく我が事として強烈な責任感を持って、向き合っていく、こういう政策活動というのでしょ
うか、その政策推進に全力を傾ける体制であるべきだと私は思います。
記者
今おっしゃった有権者の怒りの表れの結果っていうのは、今回の自民党全体の議席を大きく減らしたっていうことと、森屋さんが落選したということ、これは同じことですか。
知事
同じことだと思います。
同じ流れの現象だと思います。
記者
そこが一番の敗因ですかね。
知事
そうだと思います。
記者
ガソリン税についてちょっとお尋ねしたいのですが、暫定税率廃止ということで今協議、国の方で進んでると思うのですが、一方で県の税収にも影響するかなと思います。
その辺知事の受け止めをお願いします。
知事
当然、地方財源になっておりますので、それが減税されるということは地方財政にも影響がおよびうると考えてます。
その中で、地方揮発油譲与税、これは市町村分も含めて3億円程度の減収になるというのが今山梨県の試算であります。
このレベルであれば、まだ国からの補填もしっかりなされるでしょうねとは思っておりますが、他方で今後、今回の法案には入ってないのですけども、今後、軽油引取税の暫定税率に向けた検討が進むと、ちょっとこれは大きなことかなと思っています。
この場合は、県の減少は37億円、これはどうするのですかというところがあります。
ここを国の財政改革に基づいて、財政的な措置によって、当然補填がなければ、我々としては地方財政に穴が開きますので、しかも地方は借金が制限されてますので。
ここは国と違うところで、要は歳入の減少というものは即歳出の減少に繋げざるを得ないという、これが原則です。
であるとすれば、どこの予算を切らないといけないのだと、こういう問題が出てまいります。
防災対策を切るのか、あるいは福祉を切るのか、教育を切るのか、そこはどこをどういう形で歳出カットせざるを得ないのか、とここは大きな議論になってまいりますが、いずれも私ども取り扱ってる事業というものは、県民生活にとって極めて重要で、かつ中心的な支えだというふうに私どもは思っておりますので、この県民生活に対するマイナスの影響は及ばざるを得ない。
国は、減税を訴えるのは簡単ですし、それは誰しもが、税金は安ければ安いほどいいわけですけれども、ただ他方でその税金を用いて行ってる事業自体についてはどうお考えですかと、ここもセットで議論を是非していただきたいなと思います。
どうも何か減税は大合唱ですけども、その後の話どうするのですかっていうところ全く見えないところが、私から言わせれば国政における議論というものは不真面目な議論でしかないなと今現状においては、そう考えてます。
記者
では状況によってはやっぱり何か国に対しても何か要望というか何か働きかけることとかって何かあるのでしょうか。
知事
もちろんです。要望どころか抗議ですよ。とんでもないことだと。
この地方の歳出、この住民生活に最も身近な地方の歳出を切らせるのですかってことですよね。どこを切るのですか。どうお考えですかって話を国政の当局者には、しっかりと問いたださざるを得ないことだと思います。
記者
このほど、ずっと長引いていた日米関税協議が、一応の妥結を見て、最大の不確定要因だった、関税率が15%ということになったわけですけれども、これを受けて、例えば、県として、いろいろシミュレーションしてみるだとか、何らかの対応を考えていることはありますでしょうか。
知事
まだその合意の全体像自体が詳細に分からないというところが大きな問題で、我々も色々シミュレーションをしたいと思いますし、どういう影響がどこにどういう風な形で及んでくるんだっていうことをしっかり把握したいのですけれども、如何せんこの合意の内容が現状不明確なものですから、それがいずれ明らかにされると思いますが、それを待って対応を考えていきたいと思います。
記者
富士山の開山から1ヶ月余りが経過し、登山規制も2年目に入りましたが、この1ヶ月間の規制の効果を教えてください。
知事
1ヶ月経過しましたが、今年は特に、昨年度課題となった軽装登山者への対応について、富士山レンジャーの皆さんに頑張っていただき、約630人の登山者に対して指導を行ったとの報告を受けております。
この指導に対し、登山者の皆さんがしっかりとご理解を示していただき、レンジャーの指導に従って安全を確保した上で登山をされているとのことで、まず富士山レンジャーの皆さんのご尽力、そしてレンジャーのみならず関係の皆さんのご尽力、さらに登山者の皆さんのご理解に対し、感謝申し上げます
記者
現地にいると、規制を知らない外国人観光客や登山者の方も見受けられますが、そういった中での周知・啓発という面では、どのように進めていくべきだとお考えですか。
知事
山は必ずしも安全ではないということ、それすら知らない方はむしろ登るべきではないと思います。
ある程度山登りが危険だということが分かっていれば、事前に調べてくるのは当たり前のことであって、まずその準備ができていない方は、私どもの立場からすれば「登るべからず」ということだろうと思います。
登ろうとするのであれば、しっかりと事前に調べてきてください、ということではないかと思います。
必要な情報はネットを通じてすぐに得られるはずですので、それすら見てこないのであれば、むしろ登るべきではないと私は思います。