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更新日:2017年6月13日

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遺跡トピックスNo.0273_金の尾遺跡-4号住居跡-

甲斐市の遺跡

0218金の尾遺跡-土偶-
0228金の尾遺跡-紡錘車-
0273金の尾遺跡-4号住居-
0398金の尾遺跡-ガラス玉-
0245唐松遺跡-炉のない家-
0363唐松遺跡-炉と土偶-
0253竜王2号墳

金の尾遺跡は、山梨県甲斐市、中央線竜王駅の約400m北にある遺跡で、1978年に中央自動車道建設に先立って発掘調査されました。調査の結果、縄文時代前期から弥生時代後期にかけての家の跡などが見つかりましたが、弥生時代の大規模な集落跡というのは山梨県内ではこのときが初めての発見でした。現在、金の尾遺跡は、山梨県を代表する弥生時代の遺跡として知られています。

今回のトピックスは、その弥生時代の集落跡から4号住居跡をご紹介したいと思います。

0273金の尾遺跡全体図1

写真:遺跡全体図

所在地山梨県甲斐市大下条金の尾

時代縄文時代、弥生時代

調査機関山梨県埋蔵文化財センター

報告書山梨県埋蔵文化財センター調査報告書第25集金の尾遺跡_無名墳(きつね塚)

過去のトピックスについてはこちらをご覧下さい。

0218_金の尾遺跡-土偶-

0228_金の尾遺跡-紡錘車-

竪穴住居の壁って?

4号住居跡は、上から見た形は隅の丸くなった四角形、その大きさは長いところで7m、短いところで5.95mあります。

壁の高さは東で17cm、西で21cm、南18cm、北11cmで確認されていますが、壁といっても当時の家は竪穴住居なので、現在私たちが生活しているような家の壁のイメージとは異なります。

竪穴住居は地面を深く掘り下げて地表よりも低い位置に床をつくり、そこに柱を立てて屋根で覆った家なので、外から見ると屋根しか見えず、壁は中に入らないと見えません。床が地表よりも低くなるので、家によっては、住人は壁に梯子(はしご)をかけ、それを降りて家の中に入っていました。現代の家に上がる」私たちの感覚とは逆ですね。

床に開いた穴

写真を見ると、床に当たる場所にいくつもの穴(pitと言います)が開いているのがわかります。

0273金の尾遺跡4号住居跡20273_金の尾遺跡図面

写真左:4号住居跡_写真右:4号住居跡図面

穴1~4は、この家を支える柱(主柱と呼ばれます)が立っていた穴です。このような4本柱の家は東日本では最も多くみられる家の形で、この形は弥生時代以前(縄文時代の晩期)から平安時代にまで引き継がれます。ちなみに、5の穴も柱の穴なのですが、ここに立っていたのは補助支柱と呼ばれる柱で、言ってみれば家を支える1~4の柱を補助する役割を持った柱だと考えることができます。

6の穴は、中から土器のかけらがいくつか出土していることから貯蔵穴だろうと考えられています。

そして穴7は、壁にかけた梯子をうけるための穴だろうと考えられています。穴の角度などからみて南側の壁に向かって梯子がかけられ、そこから出入りしていたと推察することができます。

さて、南側の壁といえば、高さは18cm。郵便はがきの縦の長さが14.8cmなのでそれよりも若干大きいくらいの長さになります。果たして、その18cmの高さの壁に梯子をかけていたのでしょうか。

答えは、もちろん違います。この家が実際に建っていたころは壁の高さがもっと高かったのです。その実際の高さがどれくらいだったのかは正確にはわかりませんが、同じ弥生時代の別の遺跡のデータを参考にすると、1m前後であっただろうと考えられます。

穴の他にもこんなものが…

床面には、柱や梯子の穴以外のものも目に付きます。

北側の二本の主柱の間には、炉があります。写真を見るとこの炉は周りが石で囲まれ、土器が下にしかれています。この土器は元は大型のつぼだったとみられ、煮炊きによるものでしょうか、火の影響を受けボロボロとなっています。また、家の南西側からも、甕(かめ)や高坏(たかつき)、(こしき)などの土器や、磨製石鏃(ませいせきぞく)などがかたまって見つかっています。なお、写真に写っている1と2、3と4の主柱を結ぶ溝は、用途はわかっていないのですが、金の尾遺跡の別の家で、同様の溝の中に細長い木が埋め込まれていた例があるので、この溝もかつては木が埋め込まれ、間仕切りとして使われていたのではないかと考えられます。

0273金の尾遺跡炉跡0273金の尾遺跡土器

写真左:炉にしかれていた土器_写真右:住居南西の土器 

 

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