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ページID:4420更新日:2017年5月8日

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遺跡トピックスNo.0126稲荷塚古墳

曽根丘陵公園の遺跡

0028国指定史跡銚子塚古墳-保存修理事業1-
0040国指定史跡銚子塚古墳-保存修理事業2-
0045国指定史跡銚子塚古墳-保存修理事業3-
0096国指定史跡銚子塚古墳-立柱-
0103国指定史跡銚子塚古墳-木製品-
0110国指定史跡銚子塚古墳-火きりんぼう-
0159国指定史跡銚子塚古墳-木-
0318国指定史跡銚子塚古墳-鼉龍鏡-
0335国指定史跡銚子塚古墳-立柱2-
0374国指定史跡銚子塚古墳-壺形埴輪-
0407国指定史跡銚子塚古墳-突出部と周濠区画帯-
0391国指定史跡大丸山古墳-雪におおわれた前方後円墳-
0126稲荷塚古墳-銀象眼大刀-
03334月の中道古墳群-
0388かんかん塚古墳-県内最古の馬具-
0067立石遺跡-山梨最古の旧石器-
0211上の平遺跡-方形周溝墓群-
0299上の平遺跡-地震の痕跡-
0097東山北遺跡-火打ち金-
0192東山北遺跡-方形周構墓-
0290東山北遺跡-ウマの歯と骨-
0353東山北遺跡-鉄製品-
0247東山南遺跡-把手付椀-
0414鍋弦塚と『東山の碑』-

稲荷塚古墳〔いなりづかこふん〕

稲荷塚古墳石室

写真:発掘調査された稲荷塚古墳の横穴式石室

稲荷塚古墳は、甲府盆地南部の曽根丘陵公園の一角にある古墳時代後期(約1,300年前)のお墓です。標高は約330mで、甲府盆地を見下ろしています。

 

1987年に曽根丘陵公園整備の一環として行われた発掘調査によって、直径約20mの円墳であることがわかりました。石室は奥壁に向かって左側に袖を持つ片袖型と呼ばれる横穴式石室で、全長約8.2mです。

 

石室からは葬られた人が死後の世界で使うための食器である土師器や須恵器、大刀や馬具などの鉄製品、玉類や金環などのアクセサリー類や、仏教思想の到来を意味する銅鋺等、豪華な副葬品が多数出土しました。

 

所在地:甲府市下向山町

時代:古墳時代後期(約1,300年前)

報告書:山梨県埋蔵文化財センター調査報告書第38集1988(昭和63)年

調査機関:山梨県教育委員会・山梨県埋蔵文化財センター

 

県内初銀象眼大刀の発見!

銀象眼大刀銀象嵌部分

写真左:銀象眼大刀(ぎんぞうがんたち)写真右:柄に施された銀象眼

 

写真は石室から見つかった鉄製の大刀です。発掘調査によって見つかった時は、長い間空気に触れていたために、さびてもろくなっていました。そこで劣化を抑えるための保存処理を行っていたところ、鍔と付属の金属部分で銀象眼が発見されました。象眼とは、金属や木材・陶磁器などに模様を刻んで、その中に他の材料である金や銀等をはめ込む技法のことで、とても高度な技術です。施されていたのは「亀甲繋文」(きっこうつなぎもん)という、大陸から伝わった文様です。県内では現在のところ、銀象眼大刀のほぼ全体が残っていた出土例はこの大刀が唯一のものです。

 

当時、きらびやかに装飾されたこの大刀は、戦いで使うものというより身につけて自分の力を誇示するためのものであったと考えられます。この刀を身につけた貴人の姿を、ぜひ想像してみてください。

 

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