ページID:68680更新日:2017年3月6日
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「つなげよう故郷(ふるさと)のちから」をテーマに、山梨の桃源郷をはじめとした美しい農村景観、農家の方々が丹精込めて作った農産物、田植えや収穫等の農作業、活気ある農村生活や伝統のお祭りなどの作品を募集したところ、643点の作品をご応募いただくことができました。厚くお礼を申し上げます。
厳正に審査したところ、入賞作品22点を決定しましたので発表します。
なお、敬称は省略させていただきます。
賞 |
受賞者名 |
住 所 |
作 品 名 |
山梨県知事賞 | 渡辺 勝 | 忍野村 | 冬の朝 |
審査委員長賞 | 内藤 均 | 南アルプス市 | 雨上がりの朝 |
農政部長賞 | 文珠川 史 | 甲府市 | ヤマナシの咲く頃 |
富士山賞 | 渡辺 希美子 | 富士吉田市 | ホーキ草の咲く頃 |
季節賞(春) | 佐野 理香 | 甲府市 | 桃の子 |
季節賞(夏) | 白岩 寛史 | 石川県金沢市 | ひまわり畑に降る夜 |
季節賞(秋) | 野村 宗夫 | 甲府市 | ばあちゃんの仕事 |
季節賞(冬) | 日原 美恵子 | 甲州市 | 冬の農作業 |
入選 | 小尾 明 | 甲府市 | 桃の花咲く段々畑 |
入選 | 関戸 かつ江 | 上野原市 | 長生きの秘訣 |
入選 | 堀内 忠一 | 富士河口湖町 | 初めてのさくらんぼ狩り |
入選 | 中澤 香代子 | 甲府市 | 輝く里 |
入選 | 丸山 誠 | 甲斐市 | どーだ!すげーだろ! |
入選 | 塩澤 一真 | 甲府市 | 先駆者 |
入選 | 沼倉 司 | 富士吉田市 | 広がるモロコシ畑 |
入選 | 沢登 今朝雄 | 南アルプス市 | 李の花咲く頃 |
入選 | 秋山 いつき | 山梨市 | 晩秋 |
入選 | 入倉 求 | 南アルプス市 | 春の棚田 |
入選 | 菊地 和夫 | 上野原市 | 見回り散歩 |
入選 | 阿井 裕志 | 昭和町 | 春の息吹 |
入選 | 星野 郁男 | 上野原市 | 雪の降る畑地 |
入選 | 三浦 正明 | 富士吉田市 | 命育くむ時間 |
第9回やまなし農村風景写真コンクールは平成27年9月11日午後1時より、山梨県庁・特別会議室に於いて橘田農政部長、山梨県土地改良事業団体連合会加藤専務理事、塩島プリントアドバイザーと白籏史朗を加えた4名立合の許に行われ、午後4時、つつがなく終了した。
上位入賞8点、入選作14点、計22点。このコンテストが開始されて、今年で9回を数えるが、一回毎に作品の値が向上するのが見られ、9回目の今回は、それにも増して格段に質の向上が見られたことは非常に喜ばしい。上位8点、次点位14点、計22点その全てが、前回までに増して格段の向上が見られ、着眼点、シャッターチャンス、画質、全てにこのコンテストにふさわしい上質の作品が勢揃いしたという感が強い。ことに上位8点の作品はいずれもこのコンテストの意義を良く理解して撮影された作品といえ、誠に上質のものといえる。他の14点も上位に一歩譲ったとはいえ、これまでの応募作品と比較すればはるかに新しい視覚表現が見られ、このコンテストを山梨県が何を意図し終局の目的としたか明らかに反映されている。
これだけ上質の作品が揃うということは、コンテスト当局としても予想外の成果であり、このコンテストを創設した県の意義も充分に目的を達したといえ、今後さらに各作者方のご努力を期待するものである。それと今回、入賞作品中、唯一点を除いて全てデジタルであったことは、いかに便利とはいえ、写真の本質からいささか外れているような感もあり、ただ簡便だというだけでなく作者の本来の意図を充分に発揮するためにもぜひともご一考を。
[評]朝まだきの野良で焚く火の煙が数条になって立ち昇り、横になびいて朝霧の中に融けて行く。そこに2人の野焼きを移焼しないよう管理するシルエット、はるか彼方には朝日に輝く富士山の崇高な山姿。見事な調子、きっちりと配置されたモチーフ、知事賞として第一に推されたも、むべなるかな、と感嘆させられる秀作である。
[評]未明の空の明るみと対照する手前の畑地を照らす、まだ朝の光あせぬ光、全体のバランス、色調、さすが第1回から首位を走る実力派の力作。わが故郷とながら思わずその美しさに心打たれる。崇高な富士、わが故郷の美しさをここに改めて感じさせられる秀作といえる。
[評]ヤマナシの咲き始めた姿。青々と茂った草原の草を食む牛たち、初夏の爽やかな大気を実に感じさせるとともに、無風の高原の良さを私たちに知らせる秀作。
[評]作者の勘違いであろうか、咲く頃でなく、いわゆる実る頃、つまり紅葉時の姿である。データ不記載であるが相当のワイドレンズで撮影しているために、手前が広くなり、遠景の富士山が小さくなって遠近感が強調された。レンズ、セレクト、適切さが大いに成果にプラスしている。色調に美しい。
[評]美しく咲くモモの道を2人の可愛い女の子が楽しげに歩いて行く。そのポーズが何とも可愛く、誰しも微笑なざるを得ない。誰しもが思うだろう、自分の幼いときのことを。選者も思わず微笑を誘われてしまった。
[評]この題名はひねりすぎで「・・・・に降る夜」だが選者は「・・・降る星」としたいところだ。残念ながら下方の女性の照明が明るすぎてムードが若干足りなくなった。こうした場合、空部をもっと大きく撮ることが大切である。
[評]ばあちゃんの表情があまりハッキリしないので、笑顔かしかめ面か不明なのが残念。ここで少し芝居気を出して作業棒を振り上げる真似でもしてくれたら、もっとユーモアが強調されるだろう。ちょっと残念!
[評]ブドウ棚の冬季の手入れは大変だ。それも雪の積もった畑でやるのだから辛いと思う。いかにも寒々とした風景、たったひとり、という設定がよりその淋しさを強調している。地味ではあるが、いかにも苦労したということが表れている。