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定点情報(2025年第41週:10月6日~10月12日)/ その他情報(公表までに把握した情報)
(10月16日 山梨県立中央病院 三河貴裕 医師)
【要約】
・新型コロナウイルス感染症の患者数は下火で続いています。
・インフルエンザの患者数は増加傾向にあります。ワクチン接種をご検討ください。
〇リスクアセスメント
【新型コロナウイルス感染症】
新型コロナウイルス感染症は全県で定点あたり4.83(169人)と、先週の5.11に比べ大きな変化はありませんでした。特に中北地域では定点あたり7.50と多い傾向にあります。年齢別ではどの年齢でも大きな差がありませんでした。下水からの新型コロナウイルスRNA濃度は前週に比べ0.94倍と減少しています。
【インフルエンザ】
インフルエンザは全県で定点あたり0.97(34人)と、先週の0.71に比べて増加しています。峡南地域や富士・東部地域では報告数が少ないですが、中北、峡東、甲府市では定点当たり1.00を超えています。
○対応
新型コロナウイルス感染症患者数は下火で続いています。
インフルエンザは他の都道府県では流行の始まりである定点当たり1.00を超え、増加傾向にあります。山梨県での報告数は少なめですが、一部の小学校で集団感染の報告があります。これから徐々に増加するでしょう。インフルエンザは冬に流行し、主に小学校から高校生に多く感染します。この年代が感染することで5歳未満、65歳以上、あるいは基礎疾患を持つ方へ感染拡大すると、小児ではインフルエンザ脳炎などが、高齢者ではインフルエンザウイルス罹患後細菌性肺炎などの合併症により命を落とすことがあります。ワクチン接種が有効な予防手段です。今年は流行が早そうなので、ぜひワクチンを接種してください。
また、百日咳の流行はまだ続いています。ワクチン接種をご希望の方、とくに妊婦さんに接種希望がある場合には、かかりつけ医や山梨県立中央病院の「渡航・ワクチン外来」にご相談ください。
※妊婦の三種混合ワクチン接種など、定期接種対象外のワクチンは任意接種となります。
*関連ページ
百日咳 ⇒ 山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省 / 国立健康危機管理研究機構
インフルエンザ ⇒ 山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省 / 国立健康危機管理研究機構
◆今週の感染症発生状況はこちら をご覧ください !
*保健所毎や疾患毎(インフルエンザ・コロナ・RSウイルス・感染性胃腸炎など)に今週の状況がご覧になれます。
2025年10月16日作成
インフルエンザ及び新型コロナウイルス感染症について県内35箇所(2025年14週までは41箇所)の定点医療機関から
報告された患者数及び1医療機関あたりの患者数を集計しました【赤色警報 黄色注意報】。
対象期間:2025年第41週〔2025年10月6日(月曜日)~2025年10月12日(日曜日)〕
◆下記数値は、「初回公表時点での数値」を掲載しています。また、医療機関から報告がなかった場合は定点当たり数値の算出対象から除いています。
インフルエンザ | |||||||
週 | 山梨県 | 中北 | 峡東 | 峡南 | 富士・東部 | 甲府市 | |
41週 | 報告数 | 34 | 17 | 8 | - | 1 | 8 |
定当 | 0.97 | 1.42 | 1.33 | - | 0.14 | 1.14 | |
40週 | 報告数 | 25 | 21 | 1 | - | 3 | - |
定当 | 0.71 | 1.75 | 0.17 | - | 0.43 | - | |
39週 | 報告数 | 6 | 4 | - | - | - | 2 |
定当 | 0.17 | 0.33 | - | - | - | 0.29 | |
38週 | 報告数 | 4 | 3 | - | - | 1 | - |
定当 | 0.12 | 0.25 | - | - | 0.17 | - | |
37週 | 報告数 | 2 | 2 | - | - | - | - |
定当 | 0.06 | 0.17 | - | - | - | - |
新型コロナウイルス感染症* | |||||||
週 | 山梨県 | 中北 | 峡東 | 峡南 | 富士・東部 | 甲府市 | |
41週 | 報告数 | 169 | 90 | 28 | 9 | 24 | 18 |
定当 | 4.83 | 7.50 | 4.67 | 3.00 | 3.43 | 2.57 | |
40週 | 報告数 | 179 | 88 | 34 | 9 | 30 | 18 |
定当 | 5.11 | 7.33 | 5.67 | 3.00 | 4.29 | 2.57 | |
39週 | 報告数 | 237 | 97 | 46 | 20 | 41 | 33 |
定当 | 6.77 | 8.08 | 7.67 | 6.67 | 5.86 | 4.71 | |
38週 | 報告数 | 286 | 146 | 41 | 15 | 47 | 37 |
定当 | 8.41 | 12.17 | 6.83 | 5.00 | 7.83 | 5.29 | |
37週 | 報告数 | 305 | 137 | 54 | 11 | 54 | 49 |
定当 | 8.71 | 11.42 | 9.00 | 3.67 | 7.71 | 7.00 |
*38週の報告について、富士・東部保健所管内では1か所未報告の医療機関があります。感染の推移を確認する場合は「定当」(定点あたり報告数)をご参照ください。
*本県独自基準 以下の数値を目安にYCDC医師と協議の上決定(注意報目安:定点あたり10以上、警報目安:定点あたり15以上)
◆発生動向に関する各種資料 (定点把握対象疾患・全数把握対象疾患の発生状況や病原体検出状況などがご覧になれます)
◆集団感染事例及び学級閉鎖等措置状況(PDF:36KB) ※過去の分はこちら
(施設から報告のあった事例を保健所及び施設種類ごとにご覧になれます。県保健所管内のみの情報です)
*2025年第36週以降の状況
新型コロナ措置状況(PDF:51KB)
インフルエンザ措置状況(PDF:50KB)
感染性胃腸炎措置状況(PDF:50KB)
*甲府市の状況は こちら
新型コロナウイルス感染症とは、新型コロナウイルスによって起きる感染症です。主に鼻やのど、気管、肺などの臓器(呼吸器)に感染し、インフルエンザや風邪に似た症状を引き起こします。
*新型コロナウイルス感染症の法律上の位置づけは、令和5年5月8日から「5類感染症」に移行しました。
新型コロナウイルス感染症に関する詳細情報は以下のページをご覧ください。
下水中のウイルスを検査・監視する下水サーベイランス(下水疫学調査)は、受診行動や検査数等の影響を受けることなく、無症状感染者を含めた感染状況を反映する客観的指標としての活用が期待されています。
本県では感染状況のトレンドを把握し、感染対策に活用するため、令和5年7月から下水サーベイランス事業を実施しています。
詳しい情報は こちら
〇厚生労働省や国立感染症研究所などが公表する最新・話題のレポート
〇YCDCレポート
警報 |
なし |
注意報 |
なし |
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10月16日 |
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10月14日 |
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