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新型コロナウイルス感染症に関する「注意報の基準」はこちら(PDF:45KB)

YCDC医師からのメッセージ

   定点情報(2023年第37週:9月11日~9月17日)/  その他情報(公表までに把握した情報)

             (9月21日 山梨県立中央病院 三河貴裕 医師)

〇リスクアセスメント
【新型コロナウイルス感染症】
9月11日から9月17日までの第37週では、定点での新規患者数は793人(1定点当たり19.34人)で、先週(20.24人)とくらべ若干の低下があるものの高止まりしています。入院者数は126名で、先週の109人に比べ増加しています。年齢別では10代の感染者が若干増加しています。新規感染者は多い傾向にあり、まだピークアウトしたとはいえません。ウイルス株はXBB株が検出されています。高齢者施設や病院でもクラスターが頻発しており、日常生活には大きな影響を与えていないものの、特に高齢者や免疫力のない方にとっては感染やそれに伴う入院の危険が続いています。

【インフルエンザ】
9月11日から9月17日までの第37週では、1定点当たり4人と先週の2.12人に比べ増加しています。地域別では富士東部で7.56人、峡東で6.57人と特に増加しています。全国的にもインフルエンザ患者数が増加しており、本県も流行期に入ったと考えられます。

【その他】
そのほかの感染症では、特に大きな変化は見られません。

 

〇対応
COVID-19については、引き続き高齢者や免疫力のない方など、重症化リスクの高い方に会う際などには、マスクを含めた感染対策を引き続きお願いします。医療体制を脅かすほどではないものの、私自身もCOVID-19に罹患した高齢者で入院したり不幸な転機をたどった方を診療しています。また若年者でも非常に高い熱や強いのどの痛み、その後の後遺症などで苦しむ方を診療しています。上記特徴は通常の風邪症候群とは異なります。
XBB対応ワクチンがもうすぐ接種できるようになります。臨床的研究がまだありませんが、中和抗体上昇率は現在流行しているXBB株などに比較的高く上がることが分かっています。新しいワクチンの接種を積極的にご検討ください(*)。
 
*令和5年度秋開始接種以降の接種については、65歳以上の高齢者及び基礎疾患を有する方等が接種勧奨・努力義務の対象になります。

インフルエンザは昨年までに大きな流行がなかったこと、昨年のワクチン接種者数も低調であったこと、現在まだワクチン接種が始まっていないことから注意して動向を見守る必要があります。5歳未満の小児、65歳以上の高齢者にとってインフルエンザは命にかかわることがある重篤な疾患です。必要時のマスクと手洗いで感染するリスクを低減することが可能です。今後さらに流行が悪化する懸念がありますので、早期のワクチン接種と感染対策の励行をお願いします。

 

今週の発生状況一覧(インフルエンザ・新型コロナウイルス感染症含む)
発生動向に関する各種資料

 

新型コロナウイルス感染症について

県内における発生状況

      新型コロナウイルス感染症は5月8日から感染症法上の位置づけが5類に変更されました。

  ●新規患者数(原則毎週木曜日公表)

  県内41箇所の定点医療機関から報告された患者数を集計。1医療機関あたりの患者報告数は次のとおり。

  2023年9月11日(月)~2023年9月17日(日)までの1週間

 

山梨県

中北

峡東

峡南

富士
東部

甲府

1医療機関あたりの患者報告数(人)
            (前週)

19.34↓
(20.24)

30.85↑
(27.46)

18.00↑
(15.00)

6.33↓
(13.67)

12.33↓
(21.67)

15.11↑
(14.67)

新規患者数(人)
            (前週)

793↓
(830)

401↑
(357)

126↑
(105)

19↓
(41)

111↓
(195)

136↑
(132)

 

  ●入院者数

  医療機関がG-MISに入力した人数(水曜日0時時点)

9月20日(水)0時時点

          126人 前週109人

        [うち重症者1人(前週1人)]

 

新型コロナウイルス感染症に関する詳細情報は以下のページをご覧ください。

 

 下水サーベイランス

  本県では感染状況のトレンドを把握し、感染対策に活用するため、調査・検証を進め下水サーベイランスの構築を図っています。(令和5年7月から下水サーベイランス体制構築事業開始)。

 

 令和5年5月8日以降の状況は以下のとおりです。

230921-1

[第27週以前のデータは山梨大学大学院総合研究部附属国際流域環境研究センター 原本英司教授提供]

新型コロナウイルス

採水(9月19日)

前週比

下水中のウイルスRNA濃度

526,000 コピー/L

0.45倍

下水からの検出率

100%(5検体/5検体)

±0

 

今週のコメント

 ウイルス濃度は先週よりも低下しています。市中での感染者数は減少していると推定されます。

 *詳細は こちら

 

季節性インフルエンザについて

インフルエンザによる臨時休業等の措置状況(2023/2024シーズン)

【令和5年9月21日(木)更新】 ※令和5年9月17日までの措置状況

230921
インフルエンザによる臨時休業等の措置状況の詳細はこちら

県内における発生状況

2023年9月21日作成

対象期間:2023年第37週〔2023年9月11日(月)~2023年9月17日(日)までの1週間〕
県内41箇所のインフルエンザ定点医療機関から報告された患者数を集計しました。
1医療機関あたりのインフルエンザ患者報告数は次のとおりです。
infmap202337w

クリエイティブ・コモンズ表示2.1日本ライセンスインフルエンザ流行レベルマップ第37週(PDF:185KB)

  山梨県 中北 峡東 峡南 富士・東部 甲府
37週 4.00 2.31 6.57 0.33 7.56 2.11
36週 2.12 1.62 3.29 1.33 3.44 0.89
35週 2.71 4.54 4.29 1.67 0.78 1.11
34週 1.20 2.08 1.29 0.67 0.11 1.11
33週 0.44 1.15 - - - 0.33

  

山梨県で発生している感染症情報

警報

なし

注意報

新型コロナウイルス感染症に関する注意報(山梨県独自に設定)
【感染拡大注意報】【医療ひっ迫注意報】が発令中