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定点情報(2025年第44週:10月27日~11月2日)/ その他情報(公表までに把握した情報)
(11月6日 山梨県立中央病院 三河貴裕 医師)
【要約】
・新型コロナウイルス感染症:患者数は下火で続いています。
・インフルエンザ:徐々に増加しています。基本的な感染対策の実施、早めのワクチン接種をご検討ください。
〇リスクアセスメント
【インフルエンザ】
インフルエンザは全県で定点あたり5.57(195人)と、先週の2.37に比べて増加しています。特に峡東地域では定点当たり15.67と大幅に増加(先週6.33)しています。他地域に比べて峡東地域では報告数が非常に多いですが、おそらく地域内での局地的な流行(集団発生)に影響されているものと思われます。全体としてはゆるやかに報告数が増加しています。
【新型コロナウイルス感染症】
新型コロナウイルス感染症は全県で定点あたり2.77(97人)と、先週の2.23に比べ大きな変化はありませんでした。現在流行は下火です。
感染性胃腸炎の報告数は多くありませんが、甲府市から保育施設でのノロウイルス集団感染の報道がありました。これからの時期、徐々にノロウイルス感染者の発生も増える可能性があります。
○対応
新型コロナウイルス感染症患者数は下火で続いています。
インフルエンザの報告数は徐々に増加しています。すでに東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県では先週定点当たり10.00を超えています。今後感染者は増加してくるものと思われますので、基本的な感染対策をお願いします。インフルエンザワクチン接種は済みましたでしょうか? インフルエンザは児童を中心に流行します。インフルエンザワクチンは特に小児で感染予防効果が高く、50%ほど発症を予防します。インフルエンザそのものも辛いですが、高齢者ではとくにインフルエンザにかかった後の細菌性肺炎が問題になります。小さい子も、大人も、高齢者も、ぜひ早めにインフルエンザワクチン接種をご検討ください。
*関連ページ
重症熱性血小板減少症候群(SFTS) ⇒ 山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省 / 国立健康危機管理研究機構
百日咳 ⇒ 山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省 / 国立健康危機管理研究機構
インフルエンザ ⇒ 山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省 / 国立健康危機管理研究機構
◆今週の感染症発生状況はこちら をご覧ください !
*保健所毎や疾患毎(インフルエンザ・コロナ・RSウイルス・感染性胃腸炎など)に今週の状況がご覧になれます。
2025年11月6日作成
インフルエンザ及び新型コロナウイルス感染症について県内35箇所(2025年14週までは41箇所)の定点医療機関から
報告された患者数及び1医療機関あたりの患者数を集計しました【赤色警報 黄色注意報】。
対象期間:2025年第44週〔2025年10月27日(月曜日)~2025年11月2日(日曜日)〕
◆下記数値は、「初回公表時点での数値」を掲載しています。また、医療機関から報告がなかった場合は定点当たり数値の算出対象から除いています。
| インフルエンザ | |||||||
| 週 | 山梨県 | 中北 | 峡東 | 峡南 | 富士・東部 | 甲府市 | |
| 44週 | 報告数 | 195 | 40 | 94 | 5 | 24 | 32 |
| 定当 | 5.57 | 3.33 | 15.67 | 1.67 | 3.43 | 4.57 | |
| 43週 | 報告数 | 83 | 28 | 38 | - | 1 | 16 |
| 定当 | 2.37 | 2.33 | 6.33 | - | 0.14 | 2.29 | |
| 42週 | 報告数 | 42 | 19 | 5 | 1 | - | 17 |
| 定当 | 1.20 | 1.58 | 0.83 | 0.33 | - | 2.43 | |
| 41週 | 報告数 | 34 | 17 | 8 | - | 1 | 8 |
| 定当 | 0.97 | 1.42 | 1.33 | - | 0.14 | 1.14 | |
| 40週 | 報告数 | 25 | 21 | 1 | - | 3 | - |
| 定当 | 0.71 | 1.75 | 0.17 | - | 0.43 | - | |
| 新型コロナウイルス感染症* | |||||||
| 週 | 山梨県 | 中北 | 峡東 | 峡南 | 富士・東部 | 甲府市 | |
| 44週 | 報告数 | 97 | 40 | 19 | 15 | 12 | 11 |
| 定当 | 2.77 | 3.33 | 3.17 | 5.00 | 1.71 | 1.57 | |
| 43週 | 報告数 | 78 | 34 | 11 | 10 | 13 | 10 |
| 定当 | 2.23 | 2.83 | 1.83 | 3.33 | 1.86 | 1.43 | |
| 42週 | 報告数 | 104 | 53 | 13 | 6 | 19 | 13 |
| 定当 | 2.97 | 4.42 | 2.17 | 2.00 | 2.71 | 1.86 | |
| 41週 | 報告数 | 169 | 90 | 28 | 9 | 24 | 18 |
| 定当 | 4.83 | 7.50 | 4.67 | 3.00 | 3.43 | 2.57 | |
| 40週 | 報告数 | 179 | 88 | 34 | 9 | 30 | 18 |
| 定当 | 5.11 | 7.33 | 5.67 | 3.00 | 4.29 | 2.57 | |
*本県独自基準 以下の数値を目安にYCDC医師と協議の上決定(注意報目安:定点あたり10以上、警報目安:定点あたり15以上)
◆発生動向に関する各種資料 (定点把握対象疾患・全数把握対象疾患の発生状況や病原体検出状況などがご覧になれます)
◆集団感染事例及び学級閉鎖等措置状況(PDF:36KB) ※過去の分はこちら
(施設から報告のあった事例を保健所及び施設種類ごとにご覧になれます。県保健所管内のみの情報です)
*2025年第36週以降の状況
新型コロナ措置状況(PDF:52KB)
インフルエンザ措置状況(PDF:51KB)
感染性胃腸炎措置状況(PDF:51KB)
*甲府市の状況は こちら
新型コロナウイルス感染症とは、新型コロナウイルスによって起きる感染症です。主に鼻やのど、気管、肺などの臓器(呼吸器)に感染し、インフルエンザや風邪に似た症状を引き起こします。
*新型コロナウイルス感染症の法律上の位置づけは、令和5年5月8日から「5類感染症」に移行しました。
新型コロナウイルス感染症に関する詳細情報は以下のページをご覧ください。
下水中のウイルスを検査・監視する下水サーベイランス(下水疫学調査)は、受診行動や検査数等の影響を受けることなく、無症状感染者を含めた感染状況を反映する客観的指標としての活用が期待されています。
本県では感染状況のトレンドを把握し、感染対策に活用するため、令和5年7月から下水サーベイランス事業を実施しています。
詳しい情報は こちら
〇厚生労働省や国立感染症研究所などが公表する最新・話題のレポート
〇YCDCレポート
警報 |
なし |
注意報 |
インフルエンザ(峡東保健所管内) |
11月6日 |
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11月6日 |
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10月14日 |
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10月14日 |
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10月8日 |