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山梨県の現在の警報等発令:【注意報】インフルエンザ(中北、峡東、富士・東部、甲府市保健所管内)

この時期注意が必要です!

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YCDC医師からのメッセージ

 

 定点情報(2025年第46週:11月10日~11月16日)/ その他情報(公表までに把握した情報)

                             (11月20日 山梨大学医学部附属病院 鈴木哲也 医師)

【要約】
・インフルエンザ:報告数が大幅に増加しています。県内で本格的に流行し始めたと思われます。
・新型コロナウイルス感染症:依然として低い値が続いていますが、例年、年末年始にかけて患者数が増加する傾向があります。
・感染・発症のリスクを下げるために、普段からの手洗い、換気、マスク着用・咳エチケットなどの感染対策を改めて実践するとともに、十分な休養を取るなどして体力を維持するように心がけましょう。

 

〇リスクアセスメント
【インフルエンザ】
第46週の報告数は県全体では定点医療機関あたり21.91 (報告総数767人)でした。前週(第45週)の数値は定点医療機関あたり9.09 (報告総数 318人)であり、報告数が大幅に増加しています。地域別に見ても、すでに注意報レベルとなっていた峡東保健所管内に続き、中北保健所管内、富士・東部保健所管内、甲府市保健所管内で注意報レベルとなっています。増加のスピードを見る限り、来週に警報レベルとなっても不思議ではありません。また、注意報レベルとなっていない峡南保健所管内でも報告数は増加傾向です。県内各地の学校でも学級閉鎖・学年閉鎖が多数報告されており、インフルエンザが県内で本格的に流行し始めたところだと思います。

【新型コロナウイルス感染症】
第46週の報告数は定点医療機関あたり3.03 (報告総数106人)でした。前週(第45週)の数値は定点医療機関あたり2.91 (報告総数 102人)でした。依然として低い値が続いていますが、第43週以後は少しずつですが報告数が増加しています。例年、年末年始にかけて患者数が増加する傾向があるため、これから年末に向けて報告数が増加してくると見込まれます。

【百日咳】
山梨県内の今週分の新規届出件数は現在までに7件でした。年間で合計408件に達しています。


○対応
インフルエンザは県内でも流行が拡大中です。おそらくご自身の周囲でもインフルエンザに感染した人が増えているのではないでしょうか? それでもまだ流行のピークを迎えたわけではなく、今後もしばらくは感染者が増えていきそうです。感染・発症のリスクを下げるために、普段からの手洗い、換気、マスク着用・咳エチケットなどの感染対策を改めて実践するとともに、十分な休養を取るなどして体力を維持するように心がけましょう。またインフルエンザワクチンも感染・発症や重症化のリスクを下げるためには有効な手段のひとつです。流行中の今からでも決して遅すぎることはありません。ぜひ積極的かつ速やかなワクチン接種をご検討ください。

 

*関連ページ

百日咳 ⇒ 山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省 / 国立健康危機管理研究機構
インフルエンザ ⇒ 山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省 / 国立健康危機管理研究機構

 

感染症発生状況

 

今週の感染症発生状況はこちら をご覧ください ! 

 *保健所毎疾患毎(インフルエンザ・コロナ・RSウイルス・感染性胃腸炎など)に今週の状況がご覧になれます。

      2025年11月20日作成

インフルエンザ及び新型コロナウイルス感染症について県内35箇所(2025年14週までは41箇所)の定点医療機関から
報告された患者数及び1医療機関あたりの患者数を集計しました【赤色警報 黄色注意報】。

対象期間:2025年第46週〔2025年11月10日(月曜日)~2025年11月16日(日曜日)〕

          インフルエンザ流行マップ中北_峡東_富士・東部_甲府市保健所管内注意報レベル                          新型コロナウイルス感染症流行マップ39w                           

  ◆下記数値は、「初回公表時点での数値」を掲載しています。また、医療機関から報告がなかった場合は定点当たり数値の算出対象から除いています。

インフルエンザ   
山梨県 中北 峡東 峡南 富士・東部 甲府市
46週 報告数 767 343 133 13 175 103
定当 21.91 28.58 22.17 4.33 25.00 14.71
45週 報告数 318 118 83 2 61 54
定当 9.09 9.83 13.83 0.67 8.71 7.71
44週 報告数 195 40 94 5 24 32
定当 5.57 3.33 15.67 1.67 3.43 4.57
43週 報告数 83 28 38 - 1 16
定当 2.37 2.33 6.33 - 0.14 2.29
42週 報告数 42 19 5 1 - 17
定当 1.20 1.58 0.83 0.33 - 2.43
新型コロナウイルス感染症*
山梨県 中北 峡東 峡南 富士・東部 甲府市
46週 報告数 106 51 22 12 16 5
定当 3.03 4.25 3.67 4.00 2.29 0.71
45週 報告数 102 55 22 5 17 3
定当 2.91 4.58 3.67 1.67 2.43 0.43
44週 報告数 97 40 19 15 12 11
定当 2.77 3.33 3.17 5.00 1.71 1.57
43週 報告数 78 34 11 10 13 10
定当 2.23 2.83 1.83 3.33 1.86 1.43
42週 報告数 104 53 13 6 19 13
定当 2.97 4.42 2.17 2.00 2.71 1.86

*本県独自基準 以下の数値を目安にYCDC医師と協議の上決定(注意報目安:定点あたり10以上、警報目安:定点あたり15以上)

発生動向に関する各種資料 (定点把握対象疾患・全数把握対象疾患の発生状況病原体検出状況などがご覧になれます)

集団感染事例及び学級閉鎖等措置状況(PDF:35KB) ※過去の分はこちら
 
施設から報告のあった事例保健所及び施設種類ごとにご覧になれます。県保健所管内のみの情報です)

  *2025年第36週以降の状況
    新型コロナ措置状況(PDF:52KB)
    インフルエンザ措置状況(PDF:52KB)
    感染性胃腸炎措置状況(PDF:52KB)
  *甲府市の状況は こちら

 

新型コロナウイルス感染症について

 新型コロナウイルス感染症とは、新型コロナウイルスによって起きる感染症です。主に鼻やのど、気管、肺などの臓器(呼吸器)に感染し、インフルエンザや風邪に似た症状を引き起こします。
   *新型コロナウイルス感染症の法律上の位置づけは、令和5年5月8日から「5類感染症」に移行しました。

新型コロナウイルス感染症に関する詳細情報は以下のページをご覧ください。

 

下水サーベイランス

 下水中のウイルスを検査・監視する下水サーベイランス(下水疫学調査)は、受診行動や検査数等の影響を受けることなく、無症状感染者を含めた感染状況を反映する客観的指標としての活用が期待されています。
 本県では感染状況のトレンドを把握し、感染対策に活用するため、令和5年7月から下水サーベイランス事業を実施しています。

 詳しい情報は こちら

最新・話題のレポート


 〇厚生労働省や国立感染症研究所などが公表する最新・話題のレポート

 〇YCDCレポート

 〇感染症対策グループHP

山梨県で発生している感染症情報

警報

なし

注意報

インフルエンザ(中北保健所、峡東保健所、富士・東部保健所、甲府市保健所管内)