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ページID:47137更新日:2016年2月8日

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遺跡トピックスNo.0355水口遺跡

笛吹市の遺跡

0014経塚古墳-復元古墳-
0217経塚古墳-内部構造-
0251経塚古墳-石室の石積み-
0280経塚古墳-列石-
0396経塚古墳-八角形の意味-
0019桂野遺跡-石皿・磨石-
0100桂野遺跡-陥し穴-
0111桂野遺跡-前期土偶-
0262桂野遺跡-縄文時代前期の住居跡-
0265桂野遺跡-土器に描かれた物語-
0020四ツ塚古墳群-玉類-
0235四ツ塚古墳群-装身具-
0022狐原遺跡-墨書土器-
0059平林2号墳-副葬品-
0079平林2号墳-青銅鏡-
0102平林2号墳-ガラス玉-
0202平林2号墳-馬具類や装身具類-
0240平林2号墳-勾玉-
0337平林2号墳-勾玉-
0081身洗沢遺跡-田んぼと木製品-
0230身洗沢遺跡-プラント・オパール-
0339身洗沢遺跡-農具の今と昔-
0125水口遺跡-柄鏡形敷石住居跡(1号住居跡)-
0355水口遺跡-敷石住居跡(3号住居跡)-
0135花鳥山遺跡-エゴマ種子塊-
0194花鳥山遺跡-縄文時代の食生活を知る遺物-
0199花鳥山遺跡-世界最大級の縄文土器?-
0406花鳥山遺跡-耳飾り-
0145竜安寺川西遺跡-発掘調査速報-
0155竜安寺川西遺跡-発掘調査速報2-
0165竜安寺川西遺跡-発掘調査速報3-
0179竜安寺川西遺跡-ミニチュア土器-
0147境川中丸遺跡-発掘調査速報-
0157境川中丸遺跡-発掘調査速報-
0181境川中丸遺跡-S字状口縁台付甕-
0148一の沢遺跡-縄文時代中期の住居-
0293一の沢西遺跡-ヒトをモチーフにした土器-
0307一の沢遺跡-縄文土器-
0350一の沢遺跡-みんなで応援しよう!「ミュージアムキャラクターアワード2012」のいっちゃん-
0150稲山遺跡-発掘調査速報-
0160稲山遺跡-発掘調査速報2-
0170稲山遺跡-発掘調査速報3-
0209稲山遺跡-常滑甕-
0229稲山遺跡-すり鉢-
0288稲山遺跡-かわらけ-
0151三光遺跡-発掘調査速報-
0166三光遺跡-発掘調査速報5-
0171三光遺跡-発掘調査速報6-
0186三光遺跡-耳飾り他-
0173二之宮遺跡-食材をふかす道具-
0284二之宮遺跡-置きカマド-
0219亀甲塚古墳-盤龍鏡-
0264亀甲塚古墳-碧玉製管玉-
0234御坂中丸遺跡-縄文時代早期-
0275馬乗山2号墳-甲府盆地最後の前方後円墳-
0331地耕免遺跡-斎串と馬の歯-
0354中丸東遺跡-縄文時代前期の土器と古墳時代の住居跡-
0356石橋条里制遺構-古代の土地区画整理-
0371太鼓畑遺跡-調査概要-
0382六ッ長遺跡-調査概要-

水口遺跡_遺跡遠景

遺跡遠景(北から):遺跡が扇状地の上に立地していることがわかります

甲府盆地の南端には東西15kmに連なる曽根丘陵が存在します。水口遺跡は、その曽根丘陵上の標高約400mの扇状地に位置しています。遺跡は県道の建設工事に伴って発掘調査されました。そのため現在は道路となっており当時の面影をとどめるものはありません。

遺跡からは、めずらしいものとして縄文時代後期前半(約4000年前)の敷石住居跡が2軒発見されました。そのうちの1軒(1号住居跡)については、トピックスNo.125で説明されていますので、今回は残りの1軒(3号住居跡)を取り上げたいと思います。

水口遺跡_3号住居跡調査風景

3号住居跡調査風景:平石が美しく平坦に配置されています

現在でもゴロ寝ができるほどの平らな床

2軒の敷石住居跡はほぼ同時期に作られたものですが、構造的にはかなり差があります。すでに説明済みの1号住居跡は、やや丸みのある石をゴツゴツと配置していました。その床で昼寝をしろと言われても辛いところです。しかし3号住居跡の床は、個々の石自体が平坦な面をもったものが選ばれている上、それらの石は高低差がほとんど無いように並べられていました。十分にゴロ寝ができるほどの平らな床が作られていたのです。家を作った縄文人の「執念」のようなものを感じることができます。

水口遺跡_掘りあがった3号住居跡

かなり使い込まれた囲炉裏

3号住居跡の中心には石で囲まれた四角い囲炉裏がありました。囲炉裏の底は広い範囲で真っ赤に土が焼けている上に、周囲の石は熱でひび割れていました。これは囲炉裏が、かなり使い込まれたものであることを示しています。囲炉裏の真ん中には縄文土器が埋設されていました。縄文人たちは、この平らに敷き詰めた石の上に座り、土器を埋め込んだ囲炉裏で火を焚き、いったいどのような言葉を交わし合ったのでしょう。

水口遺跡_3号住居跡の炉跡

水口遺跡_3号住居跡の炉内埋設土器

3号住居跡の炉跡

3号住居跡の炉内埋設土器と焼土

  • 遺跡の所在地:笛吹市境川町藤垈728ほか
  • 遺跡の時代:縄文時代、古墳時代
  • 遺跡の調査期間:1992年5月11日~1993年3月15日
  • 遺跡の報告書:山梨県埋蔵文化財センター調査報告書第91集「水口遺跡」

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