ページID:87998更新日:2019年3月27日

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第7回美しい県土づくり大賞(平成30年度)

景観活動賞

受賞者 活動内容等

野草のさと大月加工センター企業組合(PDF:1,713KB)

(大月)

「野草のさと大月」(企業組合)は、大月市・大月市商工会・大月市農業委員会・大月農協の4者で平成11年1月に設立された。拡がる遊休農地の解消に向けて、野草・薬草等の生産・加工・販売・研究を行い、農業を基礎に工業・商業・観光業によって地域の活性化を図る。また、地域の人材の応援を得て、実利と共にコミュニティーの活性化を図っている。2012年より本格的に取り組みを開始し、現在7haの遊休農地を生産栽培可能農地に切り替えた。
薬用桃を製薬会社に出荷するとともに、春はピンクの花が中央高速道路からの景観を彩る。また、大月市特産の秋ウコンの栽培は、カンナの様な大きい葉、白い大きい花によって、ステビア・カモミール農園(白)・菜の花農園(黄)は各種ハーブの色彩と香りにより、四季を通じて癒し・憩いを与える。
首都圏から観光バスにて毎年約4000人が来園し好評である。

山中湖畔まちづくり委員会(PDF:1,848KB)

(山中湖)

山中湖畔地区の事業者が集まって組織された「山中湖畔まちづくり委員会」は、屋外広告物に関する独自のルールを策定し、世界文化景観形成支援事業の地区指定を受け、店舗及び屋外広告物の修景を実施した。平成26年に策定した「山中地区屋外広告物規則」は、広告物高さや表示面積、色彩等について山梨県屋外広告物条例の規制よりもさらに厳しいルールとなっている。
平成27年度より年数件の修景を継続して実施した。近年は委員会に加盟していないホテルがこの独自ルールを進んで適用し広告物の修景を行うまでになった。
委員会に所属する各事業者の地道な活動によって、地区全体としての景観が向上し、山中湖村におけるモデル地区として、地区の外部からも注目されることとなった。今後も修景を行う予定の事業者が複数見受けられ、更なる景観の向上が期待できる。

広告景観賞

受賞者【設計者】 講評

NODO
[ノード]

設計・施工者:株式会社DEPOT

施工者:西染物店

(甲府市)

築165年の古民家をリノベーションしてオープンしたイタリアンレストランである。
大きく立派な門には、小さくロゴを染めた白いのれんが掲げられ、シンプルながら印象的な外観を演出している。駐車場入り口部分の看板は、錆の質感や表情とブロック塀とがあいまって、古民家再生のレトロな雰囲気をうまく醸し題している。控えめながら存在感のある看板により、大きな庭と立派な門を持つ古民家の雰囲気を壊さず、上品に演出することに成功している。

山中湖笑月

設計・施工者:高村広芸社

(山中湖村)

道路沿いと庭園の建植広告及び壁面広告ともに、白板面に屋号だけを筆文字にて表記している。
あえて和食処であることの表記を行わないことで、美しい書の作品ような仕上げとしたこれらの広告物は、行灯(あんどん)のような効果を狙った内照式照明としており、和風建築の店舗や手入れの行き届いた庭園と調和し、来訪者に容易に「和食・日本料理」を連想させることに成功している。

奨励賞

 

受賞者【設計者】 活動内容/講評

アメリカヤ

(韮崎市)

韮崎市駅に隣接した韮崎中央商店街のシンボル的ビルであるアメリカヤビルを、9つのテナントブースと広いコミュニティスペースで構成された複合施設として復活させた事例。
コミュニティスペースや各テナントでは毎週たくさんのイベントが開催され、県内外、海外からたくさんの人が訪れている。
新聞、TV、雑誌やラジオでも多々報道され、SNSを積極的に活用して自らも発信している。今後も、シャッター街と化した商店街が昔の賑わいを取戻せるようアメリカヤビルを拠点として仕掛けて行きたいと考えている。

山梨大学生命環境学部
地域社会システム学科菊池ゼミ
甲州市教育委員会

(甲州市)

山梨大学生命環境学部観光まちづくり研究室と甲州市教育委員会との共同による、地域資源を活かしたまちづくりの取り組み。勝沼・大和地域において現地散策会を4回開催し、学生自ら手作りのパネルを用いて、地域の歴史や魅力を説明した。
また、現在学術調査を実施している「勝沼のブドウ畑とワイナリー群」文化的景観を、勝沼らしいかたちで未来に受け継いでいくための手法を考える取り組みのひとつとして、市教育委員会、山梨大学、勝沼地域の小学校4校が連携し、小学校3年生を対象としたワークショップ(地域探検)を実施した。8月12日から31日まで成果発表として、近代産業遺産「宮光園」においてパネル展を開催した。
また、ミニブック「ぶどう郷のヒミツを解き明かせ」を甲州市教育委員会と共同作成した。

万力林赤松保存会

(山梨市)

保存会は、万力公園を主に市内公園等の歴史ある赤松を後世へ守り育てるための活動を行い、さらに、赤松の観賞を通じて自然に親しみ環境保全活動を通し会員相互の交流を図ることを目的としている。
年1回の全体活動では、植林や植樹など次世代の赤松育成や、根回りの保全、施肥や水撒きなど赤松の樹勢回復に努める保護活動を行っている。
それ以外にも、時期に応じて、事務局(山梨市役所)にて、・松くい虫、カイガラ虫殺虫剤地上散布(5~6月)・高温時の赤松への冠水(6~10月)・松くい虫薬剤樹幹注入(12月~1月)・カイガラ虫薬剤樹幹注入(12月~1月)・市の木「マツ」の広報活動などを行っている。

NPO法人山中湖姫まりも湖援

(山中湖村)

山中湖姫まりも湖援隊は、美しい県土づくりの新たな担い手である子供たちにマリモという希少で貴重な植物の存在を啓発し、さらには環境意識の向上を図るために、5年にわたり地元の小中学校において「マリモ学習会」を継続実施している。
身近な動植物を守る活動を通して、身の回りの環境改善について主体的に考えさせ、さらに環境保全が村の観光振興につながっていることを伝えている。
また、山中湖半の清掃活動や、湖面に浮島状の花壇を設置するなど、美化運動を実施している。

有限会社ピーチ専科ヤマシタ

設計・施工者:ライブサイン

(山梨市)

自然豊かな桃畑に囲まれた、木造りでカントリー風にアレンジされた期間限定のカフェで、桃や葡萄のスイーツやドリンクが楽しめる飲食店である。
広告物は単色でシンプルにまとめられ、店舗外観との調和が形成されているが、建植看板の面積がやや大きいことや、店舗外観の雰囲気にそぐわない商品写真を使った建て看板の存在が惜しまれる。

la maison ancienne
[ラ・メゾン・アンシェンヌ]

設計・施工者:野沢住建株式会社

(山梨市)

巨峰の産地である牧丘の里山に、ぶどう畑に囲まれた大きな小民家を再利用してオープンしたフレンチレストランである。
庭園の前の立派な門構えの中央に古木を使用した手作りの看板が設置されており、小さな面を落ち着いた赤や濃青に彩色することで、重厚な雰囲気の中にも親しみやすさと店舗としての品格ある賑わいを演出している。

味処桜扇

施工者:株式会社守屋材木店

(上野原市)

道路からは、小さな天然石に店名の「桜扇」と彫ったものだけが見える。
入口の和門に表示された「味処桜扇」の広告物は、植え込みに隠れて道路からは見えない仕掛けとなっている。控えめで奥ゆかしさのある設えだが、広告物としての役割を充分に果たせていないようにも感じられた。門下の広告物は和風建築や庭園との調和を考慮し、例えば素材や照明の演出に工夫を施すと、より来訪者の目を楽しませることが可能であり、もう少し積極的な取組みが期待される。

studio pellet
[スタジオペレット]

設計者:株式会社DEPOT
施工者:株式会社丸正渡邊工務所
施工者:有限会社ハギハラ工房

(甲府市)

6社が同じ場所をシェアし、ペレットストーブ、塗料、壁紙などのショールームや、レンタルスペース、カフェ、クリエイターオフィスなどを備えたシェアスペースである。
看板は内装に使っているナチュラルな木ルーバーと板面による構成とし、施設内全体のアイデンティティを表現しつつ、整理された広告景観をつくり出している。ルーバー部には差し替え可能な黒板を設置でき、イベント時に利用するなど、スマートかつフレキシブルな設計となっている。

発酵酒場かえるのより道

設計・施工者:株式会社DEPOT
施工者:西染物店

(甲府市)

「発酵」をテーマに様々な創作料理や地元のお酒等を提供している居酒屋。広告物は暖簾や提灯といった昔ながらの居酒屋の面影を残すなかに、ロゴと統一したグラフィックデザインを施している。おしゃれなコーヒースタンドの横に居酒屋が並ぶ立地であり、その雰囲気を壊さないよう配慮された店舗、広告物デザインは洗練された印象を与えている。

パンと焼き菓子のお店asa-coya

設計・施工者:IROHA CRAFT

(韮崎市)

農村集落のなかの農機具小屋をパンと焼き菓子のお店へとリノベーションした事例である。
塗装やタイル、お店の看板は全てDIYで施工され、その懐かしく味わいのある佇まいは、自家製酵母の手作りパン店を表現している。壁面看板は木製、駐車場の看板は錆びた小さな鉄板を茂みに置くなど、さりげない設えながら広告物として十分な機能を果たしている。

メイン

設計・施工者:サインスタジオ・オカ

(山中湖村)

山中湖畔まちづくり委員会による、屋外広告物に関する独自の「山中地区屋外広告物規則」のもと、景観形成支援事業を活用し修景を行った事例。
従前は白を基調とした複数の広告物のため煩雑な印象であったが、全体数を減らし、茶系に白文字を用いた広告物で統一した上、建植広告物の高さは半分以下とした。これらは店舗壁面の色彩変更とともに功を奏し、山中地区の統一された沿道景観の形成に寄与している。

四季の宿柊

設計・施工者:有限会社タイメー

(山中湖村)

山中湖畔まちづくり委員会による、屋外広告物に関する独自の「山中地区屋外広告物規則」のもと、景観形成支援事業を活用し修景した事例。
既存の小規模な建植広告物1本と壁面広告物のうち、後者だけをこげ茶地に白文字に修景したものであるが、旅館の植栽が映える景観となっている。こうした山中湖村の一連の取り組みは、隣接する店舗の広告物がそれぞれ控えめに調整されたことにより、湖畔の美しい風景が印象的に感じられる沿道景観が形成されつつある。

本坊酒造株式会社
マルス穂坂ワイナリー
設計・施工者:株式会社早野組

(韮崎市)

韮崎市穂坂町の「赤ワインの丘プロジェクト」構想の核となる施設として新築されたワイナリー。
南アルプスと街並みの眺望を生かした立地に、外観の地上部をホワイト、地中部をコンクリート素地仕上で統一したシンプルな建築物と広告物である。壁面のロゴはシンプルな表現で好感が持てるものの、建築物の平滑な壁面全体を一つの大きな広告物であるかのように見せてしまったいる点が惜しまれる。赤いモニュメントは外観との関係性が見出しづらく、広告物全体のコーディネートに一層の工夫を期待したい。

広告景観賞・奨励賞作品集

作品集(PDF:2,972KB)

表彰式の様子

広告景観賞(野草のさと)

広告景観賞(奨励賞)

  • 【景観活動賞】野草のさと大月加工センター企業組合、山中湖畔まちづくり委員会

広告景観賞(記念写真1)

  • 【広告景観賞】山中湖笑月(設計・施工:高村広芸社)、NODO(設計・施工:株式会社DEPOT、施工:西染物店)

広告景観賞(記念写真2)

  • 【景観活動賞】奨励賞を受賞された皆さま

広告景観賞(記念写真3)

  • 【広告景観賞】奨励賞を受賞された皆さま

広告景観賞(記念写真4)

このページに関するお問い合わせ先

山梨県県土整備部都市計画課(景観まちづくり室) 
住所:〒400-8501 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(223)1325   ファクス番号:055(223)1857

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