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山梨県の現在の警報発令伝染性紅斑(富士・東部、甲府市) 

 

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この時期注意が必要です!

kaigaimadani  corona

 

YCDC医師からのメッセージ

 定点情報(2025年第30週:7月21日~7月27日)/ その他情報(公表までに把握した情報)

                             (7月31日 山梨大学医学部附属病院 井上修 医師)

【要約】
・新型コロナウイルス感染症は報告数が増加しています。
・百日咳の感染が全国的に続いており、山梨県内でも感染報告数は過去最多になっています。
・伝染性紅斑の感染報告が甲府市と富士・東部エリアで続いています。


〇リスクアセスメント
【新型コロナウイルス感染症】
昨年同時期と比較して感染者数は低く推移していますが、第30週には定点あたり4.94(173人)と第29週3.71(130人)よりも増加しています。増加傾向が第27週以降継続しています。感染報告の約30%は10〜20歳代の青少年世代ですが40歳代やその親世代の60歳以上でも感染報告が増加しており、感染の裾野が広がっている可能性があります。下水中のウイルス量も前週同様に多い状況が続いています。

【伝染性紅斑】
伝染性紅斑はヒトパルボウイルスB19による感染症です。
引き続き県内も感染者の報告数が多い状態にありますが、定点あたりの新規患者数は1.33(28人)と前週より若干減少しています。現在警報が続いているのは甲府市(定点あたり2.75)と富士・東部(同2.25)の2エリアです。

【百日咳】
報告が続いており、第30週も10人の感染報告がありました。本年1月以降計231人となり、これまで最も多かった2018年の年間152人を大きく超えて過去最多となっています。1歳未満の乳児への感染も断続的に報告されています。今後も当分の間は警戒が必要です。


〇対応
新型コロナウイルス感染症が全国的に増加傾向にあり、山梨県内でも増加しています。家庭内や部活動など集団生活の場で感染が拡大しやすいウイルスですので、発熱や咳など体調が思わしくない場合は自らすすんでマスクを着用したりお休みしたりと適切な判断を下してください。

一部の医療機関では病院内でのマスク常時着用を必須とせず、咳エチケットの考え方で各自判断する取り組みが始まっています。しかし医療機関の特性によってマスク常時着用をお願いしている場合もあります。体調が思わしくなくて医療機関を受診される場合は、まずは電話で相談しマスクの必要性や受診時間などの指示をいただくようにしましょう。

乳児への百日咳対策として、妊娠27-36週の妊婦さんは百日咳を含む三種混合ワクチンを接種することで新生児や乳児の感染を防ぐ方法がありますので、接種についてを引き続きご検討いただき、希望される場合や不明な点については産科主治医へご相談ください。

  ※妊婦の三種混合ワクチン接種は任意接種です。

学校は夏休みに入り、キャンプやトレッキングなどアウトドアレジャーの機会が増す季節です。マダニや蚊なども既に自然の中で活発に活動しています。特にマダニに刺されて感染する病気が近隣の静岡県でも報告されていますので、山や草地などではダニや蚊などに刺されないよう、素肌の露出をできるだけ避け、虫除け剤を使用して、安全に安心して夏のレジャーを楽しみましょう。

 

*関連ページ
百日咳 ⇒ 山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省 / 国立健康危機管理研究機構
伝染性紅斑 ⇒ 山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省 / 国立健康危機管理研究機構

マダニや蚊による感染症・対策 ⇒  山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省(ダニ) / 国立健康危機管理研究機構

 

感染症発生状況

 

今週の感染症発生状況はこちら をご覧ください ! 

 *保健所毎疾患毎(インフルエンザ・コロナ・RSウイルス・感染性胃腸炎など)に今週の状況がご覧になれます。

      2025年7月31日作成

インフルエンザ及び新型コロナウイルス感染症について県内35箇所(2025年14週までは41箇所)の定点医療機関から
報告された患者数及び1医療機関あたりの患者数を集計しました【赤色警報 黄色注意報】。

対象期間:2025年第30週〔2025年7月21日(月曜日)~2025年7月27日(日曜日)〕

      トップページインフルエンザ流行マップ警報・注意報なし                              新型コロナウイルス感染症流行マップ(白)                           

  ◆下記数値は、「初回公表時点での数値」を掲載しています。また、医療機関から報告がなかった場合は定点当たり数値の算出対象から除いています。

インフルエンザ   
山梨県 中北 峡東 峡南 富士・東部 甲府市
30週 報告数 - - - - - -
定当 - - - - - -
29週 報告数 - - - - - -
定当 - - - - - -
28週 報告数 3 - 1 - - 2
定当 0.09 - 0.17 - - 0.29
27週 報告数 3 - 3 - - -
定当 0.09 - 0.50 - - -
26週 報告数 2 2 - - - -
定当 0.06 0.17 - - - -
新型コロナウイルス感染症*
山梨県 中北 峡東 峡南 富士・東部 甲府市
30週 報告数 173 89 23 9 24 28
定当 4.94 7.42 3.83 3.00 3.43 4.00
29週 報告数 130 78 14 6 11 21
定当 3.71 6.50 2.33 2.00 1.57 3.00
28週 報告数 112 52 23 4 10 23
定当 3.20 4.33 3.83 1.33 1.43 3.29
27週 報告数 114 36 27 8 28 15
定当 3.26 3.00 4.50 2.67 4.00 2.14
26週 報告数 42 20 12 2 4 4
定当 1.20 1.67 2.00 0.67 0.57 0.57

※15週報告から、定点医療機関数が変更(減少)しています。推移を確認する場合は「定当」(定点あたり患者数)をご参考ください。
*本県独自基準 以下の数値を目安にYCDC医師と協議の上決定(注意報目安:定点あたり10以上、警報目安:定点あたり15以上)

発生動向に関する各種資料 (定点把握対象疾患・全数把握対象疾患の発生状況病原体検出状況などがご覧になれます)

集団感染事例及び学級閉鎖等措置状況(PDF:32KB) ※過去の分はこちら
 
施設から報告のあった事例保健所及び施設種類ごとにご覧になれます。県保健所管内のみの情報です)

  *2024年第36週以降の状況
    新型コロナ措置状況(PDF:63KB)
    インフルエンザ措置状況(PDF:62KB)
    感染性胃腸炎措置状況(PDF:63KB)
  *甲府市の状況は こちら

 

新型コロナウイルス感染症について

 新型コロナウイルス感染症とは、新型コロナウイルスによって起きる感染症です。主に鼻やのど、気管、肺などの臓器(呼吸器)に感染し、インフルエンザや風邪に似た症状を引き起こします。
   *新型コロナウイルス感染症の法律上の位置づけは、令和5年5月8日から「5類感染症」に移行しました。

新型コロナウイルス感染症に関する詳細情報は以下のページをご覧ください。

 

下水サーベイランス

 下水中のウイルスを検査・監視する下水サーベイランス(下水疫学調査)は、受診行動や検査数等の影響を受けることなく、無症状感染者を含めた感染状況を反映する客観的指標としての活用が期待されています。
 本県では感染状況のトレンドを把握し、感染対策に活用するため、令和5年7月から下水サーベイランス事業を実施しています。

 詳しい情報は こちら

最新・話題のレポート


 〇厚生労働省や国立感染症研究所などが公表する最新・話題のレポート

 〇YCDCレポート

 〇感染症対策グループHP

山梨県で発生している感染症情報

警報

伝染性紅斑(富士・東部保健所、甲府市保健所管内)

注意報

なし