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YCDC医師からのメッセージ

 

 定点情報(2026年第12週:3月16日~3月22日)/ その他情報(公表までに把握した情報)

                             (3月26日 山梨大学医学部附属病院 鈴木哲也 医師)

【要約】
インフルエンザや新型コロナウイルスの状況は落ち着いています。
山梨県内での報告はありませんが、麻しん(はしか)の報告が、東京都・千葉県・神奈川県をはじめ全国で増加しています。

 

〇リスクアセスメント
【インフルエンザ】
県全体の報告数は定点医療機関あたり6.23 (報告総数218人)でした。前週(第11週)の数値は定点医療機関あたり7.29 (報告総数255人)でした。峡東保健所管内の注意報も解除となり、県内のすべての保健所管内で警報・注意報が解除となりました。対象期間に祝日があったことを差し引いても、インフルエンザの流行状況は落ち着きつつあるようです。今週から来週にかけては特に人の移動が多い時期ですので、しばらくは学校や会社などの集団内で小規模な流行があるかもしれません。定点あたりの報告数が1を下回るレベルになるまでにはまだ時間がかかりそうですが、それでも全体としてはこのまま流行の収束に向かっていくと思います。

【新型コロナウイルス感染症】
県全体の報告数は定点医療機関あたり1.66 (報告総数58人)でした。前週(第11週)の数値は定点医療機関あたり1.77 (報告総数 62人)でした。引き続き、新型コロナウイルス感染症の流行は見られません。

【麻しん(はしか)】
山梨県内での報告はありませんが、麻しん(はしか)の報告が、東京都・千葉県・神奈川県をはじめ全国で増加しています。海外渡航歴がなく、明確な感染経路が特定できない事例もみられ、人の移動が多い時期であることから、今後のさらなる感染拡大に注意が必要です。2026年3月18日現在の発生動向調査では、10歳代後半から40歳代まで幅広い年齢層で患者が報告されています。現在の高校生や大学生世代は、幼少期に麻しんワクチンを定期接種として2回受ける機会があった世代です。しかし、接種の機会を逃してしまった方や、学業・部活動・アルバイトなどで多くの人と長時間同じ空間で過ごすことが多い年代であることから、感染リスクが高まる可能性があります。一方、30歳代後半から40歳代の方は、幼少期に麻しんワクチンの定期接種が1回のみだった世代にあたります。このため、十分な免疫が得られていない方が一定数いると考えられ、流行時には感染しやすい世代と見込まれます。
 

○対応
インフルエンザや新型コロナウイルスの状況は落ち着いています。日常的な感染対策として、引き続き手洗いや咳エチケットを心がけていきましょう。

麻しん(はしか)の典型的な初期症状は、発熱・咳・鼻水・結膜炎で、これらの症状が数日続いた後に全身へ発しんが現れます。感染してから症状が出るまでの期間(潜伏期間)は通常10~12日で、長くても3週間程度です。海外渡航歴がある場合や、麻しんと診断された方と同じ時期に同じ施設や交通機関を利用してから3週間以内にこのような症状が出た場合には、特に注意が必要です。また、明らかな心当たりがなくても感染・発症する事例も少なくありません。麻しんは感染力が非常に強いため、早期に診断し、周囲への注意喚起を行うことで二次感染、三次感染を防ぐことが重要です。医療機関を受診する際は、通院途中や待合室で周囲の方に感染を広げてしまう可能性があります。受診前に必ず医療機関へ電話などで事前相談を行い、可能な限り公共交通機関の利用を避け、自家用車などで受診してください。

世界的にみると、麻しんの排除状態とされていた国でも流行が続き、排除認定が取り消される国も出ています。流行を防ぐ最も効果的な手段は予防接種であり、ワクチンを2回接種することが非常に重要です。現在、日本では定期予防接種として幼少期に2回の接種機会が確保されています(第1期:1歳、第2期:小学校入学前の1年間)。今回の流行が収まった後も同じように流行が繰り返されることが予想されるため、対象となるお子さんがいるご家庭では忘れずに接種をお願いします。大人の方も、この機会にご自身の接種歴を母子手帳などで確認し、必要に応じて追加接種をご検討ください。

 

 

*関連ページ

インフルエンザ ⇒ 山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省(インフルエンザQ&A) / 国立健康危機管理研究機構
麻しん ⇒ 山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省 / 国立健康危機管理研究機構

 

感染症発生状況

 

今週の感染症発生状況はこちら をご覧ください ! 

 *保健所毎疾患毎(インフルエンザ・コロナ・RSウイルス・感染性胃腸炎など)に今週の状況がご覧になれます。

      2026年3月26日作成

インフルエンザ及び新型コロナウイルス感染症について県内35箇所の定点医療機関から報告された
患者数及び1医療機関あたりの患者数を集計しました【赤色警報 黄色注意報】。

対象期間:2026年第12週〔2026年3月16日(月曜日)~2026年3月22日(日曜日)〕

          インフルエンザ流行マップ警報注意報なし                          新型コロナウイルス感染症流行マップ39w                           

  ◆下記数値は、「初回公表時点での数値」を掲載しています。また、医療機関から報告がなかった場合は定点当たり数値の算出対象から除いています。

インフルエンザ
山梨県 中北 峡東 峡南 富士・東部 甲府市
12週 報告数 218 98 43 8 36 33
定当 6.23 8.17 7.17 2.67 5.14 4.71
11週 報告数 255 118 68 4 37 28
定当 7.29 9.83 11.33 1.33 5.29 4.00
10週 報告数 359 168 69 6 73 43
定当 10.26 14.00 11.50 2.00 10.43 6.14
9週 報告数 539 269 59 15 105 91
定当 15.40 22.42 9.83 5.00 15.00 13.00
8週 報告数 1,027 543 118 25 155 186
定当 29.34 45.25 19.67 8.33 22.14 26.57
新型コロナウイルス感染症*
山梨県 中北 峡東 峡南 富士・東部 甲府市
12週 報告数 58 43 5 3 4 3
定当 1.66 3.58 0.83 1.00 0.57 0.43
11週 報告数 62 38 9 3 8 4
定当 1.77 3.17 1.50 1.00 1.14 0.57
10週 報告数 45 24 8 6 4 3
定当 1.29 2.00 1.33 2.00 0.57 0.43
9週 報告数 52 29 5 13 1 4
定当 1.49 2.42 0.83 4.33 0.14 0.57
8週 報告数 78 28 7 18 13 12
定当 2.23 2.33 1.17 6.00 1.86 1.71

 

*本県独自基準 以下の数値を目安にYCDC医師と協議の上決定(注意報目安:定点あたり10以上、警報目安:定点あたり15以上)

発生動向に関する各種資料 (定点把握対象疾患・全数把握対象疾患の発生状況病原体検出状況などがご覧になれます)

集団感染事例及び学級閉鎖等措置状況(PDF:36KB) ※過去の分はこちら
 
施設から報告のあった事例保健所及び施設種類ごとにご覧になれます。県保健所管内のみの情報です)

  *2025年第36週以降の状況
    新型コロナ措置状況(PDF:58KB)
    インフルエンザ措置状況(PDF:57KB)
    感染性胃腸炎措置状況(PDF:57KB)
  *甲府市の状況は こちら

 

新型コロナウイルス感染症について

 新型コロナウイルス感染症とは、新型コロナウイルスによって起きる感染症です。主に鼻やのど、気管、肺などの臓器(呼吸器)に感染し、インフルエンザや風邪に似た症状を引き起こします。
   *新型コロナウイルス感染症の法律上の位置づけは、令和5年5月8日から「5類感染症」に移行しました。

新型コロナウイルス感染症に関する詳細情報は以下のページをご覧ください。

 

下水サーベイランス

 下水中のウイルスを検査・監視する下水サーベイランス(下水疫学調査)は、受診行動や検査数等の影響を受けることなく、無症状感染者を含めた感染状況を反映する客観的指標としての活用が期待されています。
 本県では感染状況のトレンドを把握し、感染対策に活用するため、令和5年7月から下水サーベイランス事業を実施しています。

 詳しい情報は こちら

最新・話題のレポート


 〇厚生労働省や国立感染症研究所などが公表する最新・話題のレポート

 〇YCDCレポート

 〇感染症対策センターHP

山梨県で発生している感染症情報

警報

なし

注意報

なし