更新日:2025年10月5日

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山岳遭難発生状況

山岳遭難の傾向として、中高年層による遭難者が多くを占めています。

特に、60歳以上による滑落や転倒、体調不良といった態様が目立ちます。また、低山では、照明具を持たず日没になったり、地図を持たずルートを見失ったりして、道に迷う態様が多くなっています。

登山の前には、事前に万全の準備をした上で登山計画書を提出してください。また、準備運動や体調管理を万全にするとともに、決して無理をしないよう安全登山を心掛けてください。

最新の山岳遭難状況は「山岳遭難ファイル」に掲載されています。

令和7年 夏山期間における山岳遭難発生状況

令和7年夏山期間(7月、8月)中における山岳遭難発生状況は、発生51件、遭難者数54人(死亡5人、負傷34人、無事救助14人、行方不明1人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)

山系別では、南アルプス山系が33件35人と最も多く、御坂山系での発生はありませんでした。態様別では、転倒が16件と最も多く、次いで滑落が13件でした。

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和7年 51件 54人 5人 34人 14人 1人
令和6年 39件 39人 7人 20人 12人 0人
前年比 +12件 +15人 -2人 +14人 +2人 +1人

令和7年 春山期間における山岳遭難発生状況

令和7年春山期間(4月~6月)中における山岳遭難発生状況は、発生51件、遭難者数62人(死亡5人、負傷22人、無事救助35人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)

前年度と比較すると、発生+17件、遭難者数+26人と非常に増加しております。

山系別では、大菩薩・道志山系が19件25人と最も多く、態様別では、道迷いが20件と最も多い状況でした。

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助
令和7年 51件 62人 5人 22人 35人
令和6年 34件 36人 3人 19人 14人
前年比 +17件 +26人 +2人 +3人 +21人

令和6年度 冬山期間における山岳遭難発生状況

令和6年度冬山期間(令和6年12月~令和7年3月)中における山岳遭難発生状況は、発生40件、遭難者数44人(死亡5人、負傷24人、無事救助15人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)

前年度と比較すると、発生+15件、遭難者数+14人と非常に増加しております。

山系別では、大菩薩・道志山系が13件13人と最も多く、態様別では滑落が17件と最も多く、次いで転倒が8件でした。

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和6年度 40件 44人 5人 24人 15人 0人
令和5年度 25件 30人 4人 7人 17人 2人
前年比 +15件 +14人 +1人 +17人 -2人 -2人

令和6年中の山岳遭難発生状況

令和6年中の山岳遭難は、発生152件、遭難者数163人(死亡17人、負傷80人、無事救助65人、行方不明1人)となり、前年と比べ、発生7件、遭難者6人の増加となりました。(内訳は下記の表を参照してください。)

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和6年 152件 163人 17人 80人 65人 1人
令和5年 145件 157人 18人 73人 64人 2人
前年比 +7件 +6人 -1人 +7人 +1人 -1人

 

山系別発生状況

山系別では、南アルプス山系が48件(前年比+2件)と最多であり、八ヶ岳・秩父山系が46件(前年比+14件)となりました。また、前年39件発生していた大菩薩・道志山系では8件減少となりました。

態様別発生状況

態様別では滑落が46件と最多となり、次いで転倒が38件、道迷いが22件となりました。前年と比べ滑落、転倒が増加したものの道迷いは減少しました。

年齢別発生状況

年齢別では60代の遭難者が38人と最多となりました。40歳以上の中高年者は、125人と全体の約77%となり、遭難者の8割近くを占めています。

居住地別発生状況

県外居住者が139人(約85%)、関東居住者は98人(60%)となっています。また、都道府県別でみると東京都が41人(25%)、神奈川が23人(14%)となります。

令和6年秋山期間における山岳遭難発生状況

令和6年秋山期間(9月から11月)中における山岳遭難発生状況は、発生51件、遭難者数57人(死亡3人、負傷30人、無事救助24人)でした。(内訳は下記の表を参照してください。)

山系別では、南アルプス山系が20件21人と最も多く、次いで八ヶ岳・秩父山系が13件14人でした。態様別では、滑落が18件と最も多く、次いで転倒が14件でした。

  発生件数 遭難者数 死亡 負傷 無事救助 行方不明
令和6年 51件 57人 3人 30人 24人 0人
令和5年 50件 56人 4人 25人 27人 0人
前年比 +1件 +1人 -1人 +5人 -3人 ±0人

 山岳遭難ファイル(令和7年7月)

発生日

場所

態様

性別

年齢

負傷状況

概要

1日

火曜

南アルプス山系

(北岳)

滑落

38歳

負傷

下山中、雪渓上で足を滑らせて滑落し、左足を負傷。他の救助活動中の救助隊員が発見(長野県警ヘリ「やまびこ2号」及び地上救助隊が救助)

3日

木曜

南アルプス山系

(農鳥岳)

転倒

41歳

負傷

下山中、落ち葉で足を滑らせて転倒し、左足を負傷したことから救助要請。(静岡県防災ヘリ及び地上救助隊が救助)

6日

日曜

八ヶ岳

(権現岳)

発病 45歳 なし 下山中、手の痺れ、めまい、吐き気等により行動不能になったことから救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助)

7日

月曜

南アルプス山系

(北岳)

滑落

68歳

負傷

下山中、足を滑らせて滑落し、頭部や肩等を負傷したことから救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助)

7日

月曜

南アルプス山系

(北岳)

転倒

65歳

負傷

縦走中、岩につまずき転倒し、左足首を負傷したことから山小屋から救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助)

10日

木曜

南アルプス山系

(北岳)

転倒

61歳

負傷

下山中、木の根につまずき転倒し、左足首を負傷したことから救助要請。(地上救助隊が救助)

10日

木曜

南アルプス山系

(北岳)

疲労 82歳 負傷 下山中、体力不足により転倒を繰り返し歩行困難になったことから救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助)

11日

金曜

南アルプス山系

(北岳)

落石

29歳

負傷

登山中、落石が左足に直撃して負傷したことから救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助)

11日

金曜

南アルプス山系

(尾白川渓谷)

滑落

76歳

死亡

ハイキング中、何らかの原因により滑落して死亡したもの。行方不明の届出により、捜索中の救助隊員が捜索2日目に発見。(地上救助隊が救助)

13日

日曜

南アルプス山系

(鳳凰山)

転倒

76歳

負傷

下山中、足を滑らせて転倒し、左足を負傷したことから救助要請。(静岡県防災ヘリが救助)

13日

日曜

南アルプス山系

(北岳)

滑落

51歳

負傷

下山中、浮き石を踏んだことにより滑落し、全身を負傷したことから救助要請。(長野県警ヘリ「やまびこ2号」及び地上救助隊が救助)

14日

月曜

南アルプス山系

(北岳)

転倒

61歳

負傷

下山中、足を滑らせて転倒し、頭部を負傷したことから救助要請。(地上救助隊が救助)

19日

土曜

南アルプス山系

(北岳)

転倒 46歳 負傷 下山中、石につまずき転倒し、左足を負傷したことから救助要請。(長野県防災ヘリ及び地上救助隊が救助)

20日

日曜

秩父山系

(瑞牆山)

転落

48歳

負傷

クライミング中、バランスを崩して転落した際、カラビナ等に接触し、右腕を負傷したことから救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助)

20日

日曜

南アルプス山系

(北岳)

転落

51歳 負傷

クライミング中、支点の構築ミスにより、転落して腰部等を負傷したことから救助要請。(長野県防災ヘリ及び地上救助隊が救助)

21日

月曜

秩父山系

(七ツ石山)

滑落 55歳 負傷 下山中、バランスを崩して滑落し、頭部を負傷したことから救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助)

21日

月曜

南アルプス山系

(鞍掛沢)

転落 68歳 死亡 沢登り脱渓後、足を滑らせて滑落し、さらに谷に転落して死亡したもの。(県警ヘリ「はやて」が救助)

22日

火曜

南アルプス山系

(北岳)

滑落 50歳 負傷 下山中、足を滑らせて滑落し、頭部、腰部を負傷したことから救助要請。(県警ヘリ「はやて」が救助)

22日

火曜

南アルプス山系

(北岳)

転倒 66歳 負傷 下山中、浮き石を踏んだことにより転倒し、右足を負傷したことから救助要請。(地上救助隊が救助)

23日

水曜

南アルプス山系

(農鳥岳)

滑落 62歳 負傷

下山中、足を滑らせて滑落し、右肩等を負傷したことから救助要請。(地上救助隊が救助)

23日

水曜

南アルプス山系

(北岳)

転倒 75歳 負傷

縦走中、足を滑らせて転倒し、頭部を負傷したことから山小屋関係者が山小屋に搬送し救助要請。(山小屋関係者及び長野県防災ヘリが救助)

26日

土曜

大菩薩・道志山系

(本社ヶ丸)

落雷 64歳 負傷 下山中、落雷のため木の下で傘を差して雨宿りをしていた際、落雷して背中を負傷したことから救助要請。(地上救助隊が救助)

27日

日曜

南アルプス山系

(北岳)

転倒 44歳 負傷 下山中、砂利で足を滑らせて転倒し、左足を負傷したことから救助要請。(県警ヘリ「はやて」及び地上救助隊が救助)

30日

水曜

秩父山系

(七ツ石山)

滑落 26歳 負傷 下山中、足を滑らせて滑落し、全身を負傷したことから救助要請。(静岡県防災ヘリが救助)

30日

水曜

秩父山系

(朝日岳)

発病 65歳 なし 山頂で熱中症により行動不能になったことから救助要請。(静岡県防災ヘリが救助)

25日

金曜

南アルプス山系

(鳳凰三山)

行方不明 71歳 行方不明 青木鉱泉駐車場に車両を駐車し、単独で鳳凰三山に入山して行方不明。

 

 

 

掲載されている発生状況は、山梨県で発生した全ての山岳遭難ではありません。

これまでに掲載したもの

令和7年

1月 2月 3月 4月 5月 6月            

令和6年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

令和5年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

令和4年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

令和3年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

令和2年

1月 2月 3月 4月なし 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成31年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成30年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成29年

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

平成28年

8月 9月 10月 11月 12月              

 

お問い合わせ

山梨県警察本部地域課 
住所:〒400-8586 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(221)0110(代表)