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更新日:2017年12月4日

平成29年12月定例県議会知事説明要旨

平成29年12月定例県議会の開会に当たり、提出致しました案件のうち、主なるものにつきまして、その概要を御説明申し上げますとともに、私の所信の一端を申し述べ、議員各位並びに県民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げたいと存じます。

10月22日、消費税率引き上げ分の使途や安全保障などを争点に今後の国政のあり方を問う衆議院議員総選挙が行われ、選挙結果を受けて先月1日、第四次安倍内閣が発足しました。国会議員の皆様におかれましては、活発な議論を通じ、我が国が直面する課題に全力で取り組んでいただくことを期待するものであります。

地方自治体もまた、人口減少や超高齢化といった課題に対し、それぞれの地域が競い合う形で、その行政サービスの質を不断に向上させていく必要があると考えております。

先般、全国知事会が主催する第10回「先進政策創造会議」において、全都道府県、約3600件の取り組みの中から、本県の「全国初!『県内どこでも利用できる』を目指した病児・病後児保育体制の構築」が人口減少対策分野の第一位として、更に「『天に選ばれし、名水の地。山梨。』~『育水』から始まる『水』のブランド化~」が環境分野の第二位として、「優秀政策」を受賞しました。

このうち、仕事を持つ保護者が、風邪などの病気にかかった子どもを病院内の専用スペースなどに預けることのできる「病児・病後児保育」については、県が積極的に関与する中、本年4月から甲府市をはじめとする6市町による広域利用の開始に至ったこと、更には、全国で初めてとなる県内全域での広域利用の実現に向け、各市町村と連携を進めていることが評価されたものであります。今回の受賞により、本県は昨年度の「県及び27全市町村協働による産前産後の母親を支える体制構築」に続き、2年連続となる人口減少対策分野の第一位を獲得したこととなり、私としても、これまで県を挙げて「日本一健やかに子どもを育む山梨」の実現を推進してきたことが実を結びつつあると感じております。

また、環境分野の第二位を受賞した「育水から始まる水のブランド化」は、健全な水循環を守り育てる「育水」という考え方のもと、官民が連携して水環境の保全や本県の水に関する研究、国内外への情報発信などに取り組む中、本県の良質な水のブランド力はもとより、山梨という地域そのもののブランド力の向上を目指そうとする取り組みが評価されたものであり、今後はこうした取り組みを県内産業の振興や地域活性化に着実につなげて参りたいと考えております。

2年連続となった今回の受賞については、県議会や市町村、関係団体、そして県民の皆様の御理解と御協力の賜と深く感謝申し上げるとともに、これからも県民のニーズに耳を傾けながら、明るく元気な山梨づくりに向けて果敢に挑戦して参ります。

次に、若年層の転出抑制に向けた取り組みについてであります。

県においては、人口減少対策の一つの鍵は将来の山梨を担う若年層の転出抑制に向けた取り組みにあるとの認識のもと、山梨の魅力を伝える小中学生向けの郷土学習教材の作成や、都内の本県出身学生を対象とした合同就職説明会の開催、県内の機械電子産業への定着を目的とした奨学金返還支援制度の創設などに取り組んで参りました。

また、東京有楽町の「やまなし暮らし支援センター」においては、就職相談員によるきめ細かな相談や大学訪問を通じたPRなどに努めてきた結果、昨年度、センターにおける就職相談件数が初めて400件を超えるとともに、本年度は、その件数が4月から10月までの間に256件、昨年同時期における166件の1.5倍まで増加するなど、Uターン就職の拠点としての定着が図られているところであります。

こうした中、先般、県が取りまとめた調査においては、本年3月に都内の大学などを卒業した本県出身学生のUターン就職率は昨年よりも3ポイント余り高い28.1パーセントとなり、現行の調査を開始した平成23年以降の7年間で、最も高い水準となりました。

学生のUターンや県内定着を進めるに当たっては、受け皿となる雇用の拡大が不可欠であります。

国が9月に公表した平成28年「経済センサス活動調査」によると、県内の製造業における従業者4人以上の事業所の数は2106事業所と、26年時点の1858事業所から248事業所、率にして全国二位となる13.3パーセント増加するとともに、従業者数も70222人と、26年時点の68912人から1310人増加し、雇用の創出が着実に図られていることが示されました。

また、10月に公表された国の「工場立地動向調査」では、県内への製造業などの企業立地件数は26年の12件から27年の14件、28年は17件へと2年連続で伸びたほか、29年上半期では、9件となっています。

更に、この2年半の間に、本県の企業支援制度によって創出された新規雇用者数は733人を数え、全国トップレベルの支援制度をはじめとした産業振興に関する取り組みの成果が表れているものと受け止めております。

今後も、県を挙げた総合的な取り組みを進める中で、若年層の転出抑制に向け、状況が一層改善していくよう最大限努力して参ります。

次に、当面する県政の課題についてであります。

先ず、安全・安心な県土づくりの推進についてであります。

7月に発生した九州北部豪雨では、福岡県や大分県で河川の氾濫などによる甚大な被害が発生したほか、夏から秋にかけては全国各地で台風や記録的豪雨による被害が相次ぎました。

こうした状況を踏まえ、県では、県内各地の河川や道路についての緊急点検を実施するとともに、この点検結果を踏まえ、早急に防災対応や安全・安心の強化を図ることが必要と判断した箇所を対象に県単独公共事業を実施することとし、所要の経費を計上致しております。

このうち河川については、洪水時に氾濫を助長することで被害を拡大する可能性のある、河川内に繁茂する支障木の伐採や、川底に堆積した土砂のしゅんせつを行うほか、県民生活や経済活動を支える重要なインフラである道路については、損傷の著しい路面の修繕などに取り組むこととしております。

また、8月の台風5号が東部地域で記録的な大雨をもたらし、大月市賑岡町浅利地区において土砂災害が発生したことを受け、同地区において砂防堰堤を設置する経費などを計上致しております。

今後も、計画的に河川や道路をはじめとする公共土木施設の維持管理に取り組む中で、強靭な県土づくりを進め、県民の安全・安心の確保を図って参ります。

次に、国民健康保険制度改正への対応についてであります。

市町村単位で運営してきたこれまでの国民健康保険制度は、小規模な市町村において財政が不安定になりやすいほか、市町村の間で医療費や所得の水準が異なることにより、保険料に格差が生じるといった構造的な課題を抱えておりました。

このため、国において国民健康保険法が改正され、制度の安定的な運営を図るため、明年度からは県がその中心的な役割を担い、主体的にその財政運営を行うこととなりました。

県ではこれに伴い、県全体で必要になる医療費を見込む中で、これをもとにした市町村ごとの納付金を算定するとともに、市町村では住民から徴収した保険料などを財源に、納付金を県に納めることとなります。

こうした中、県では、制度改正の前後で市町村の負担や住民の保険料が大きく増加することのないよう、必要に応じて公費を活用した調整措置を講じるとともに、制度を将来にわたって持続可能なものとしていく観点から、市町村と連携して、保険料の収納対策や適正な保険給付、後発医薬品の普及促進による医療費適正化などを推進して参ります。

また、本定例県議会には、制度移行後の財政運営に当たって県が行うこととなる手続などの、基本的な事項を定めた条例案を提出致しております。

今後も市町村に対する適切な助言を行うとともに、県民の皆様にも様々な媒体を通してきめ細かく周知を行い、円滑な制度移行に向けて万全を期して参ります。

次に、農林水産業の振興についてであります。

先ず、県が開発した新たなブランド魚についてであります。

県ではこれまで、水産業の更なる活性化を図るため、付加価値の高い県独自のブランド魚の研究開発を重ねて参りました。

こうした中、県の水産技術センターが約10年にわたる研究開発を経て、マス類で最高の組み合わせとされるキングサーモンとニジマスの交配に日本で初めて成功し、水産庁から新たな養殖魚としての承認を受け、先月からは、県内の養殖業者に卵の提供を開始しました。

また、県では、味が良く育てやすいとされる新しい養殖魚をブランド魚として広く普及したいとの思いから、その名称について公募を実施した結果、全都道府県から3163点の応募が寄せられ、この中から県内の養殖業者や市場関係者、ホテル・レストラン関係者などの意見を踏まえ、名称を「富士の介」と決定したところであります。

「富士の介」には、富士山の持つ「最高峰」のイメージと、大型で極めて味が良いキングサーモンの和名「マスノスケ」のイメージを重ね合わせ、本県を代表するブランド魚として大きく育ってほしいとの期待が込められております。

3年後の東京オリンピック・パラリンピックまでの市場流通を目指し、今後は養殖技術や生産体制の確立と食味の向上を通して更なる産地化を推し進め、本県水産業の活性化を図って参ります。

次に、やまなしGAPとやまなしジビエという二つの認証制度についてであります。

生産者自らが農産物の生産工程の管理に取り組むGAPは、農産物の安全・安心を証明する手段として、流通業者や消費者の関心や認知度が高まりつつあり、農産物の国際的な取引などにおいても重要な役割を果たすようになるとともに、東京オリンピック・パラリンピックの食材調達基準においてもGAPの認証がその要件とされたところであります。

しかし、既存のグローバルGAPやJGAPは認証や毎年の更新に要する費用が負担となり、現状、その導入は一部の農業法人などにとどまっております。

こうした状況を受け、本県においては、県産農産物の競争力を高めるため、審査費用を無料とし、生産者が取り組みを進めやすい独自の制度として「やまなしGAP認証制度」を創設したところであります。

10月に開催した第1回の審査会においては、笛吹市と都留市の生産者による、モモやブドウ、野菜といった合計17の品目について初めて認証を行ったほか、現在、約20の生産者において認証取得のための取り組みが進められており、これらについても専門家などによる審査を経た後、年度内にも認証が完了する見込みであります。

また、県では、野生鳥獣による農林業被害が引き続き深刻な状況にある中、捕獲したニホンジカのジビエとしての活用を進めるため、7月に、シカ肉の安全・安心を担保する本県独自の「やまなしジビエ認証制度」を創設致しました。

シカ肉に対しては食肉としての安全性や品質を懸念する一部の声もある中で、本制度は、シカ肉の処理施設や、処理したシカ肉についての認証基準などを定め、食品衛生の専門家などからなる第三者機関「やまなしジビエ認証会議」で認証を行うことにより、広く「やまなしジビエ」に対する安全・安心の確保を図っていくこととしております。

また、制度開始から現在までに、既に4カ所のシカ肉処理加工施設が認証を受け、今月中にも本制度で認証したジビエが市場に流通する予定となっております。

今後も、本県の資源を生かした新たな特産品の開発や高品質化・販路拡大を進め、農林水産業の振興や地域の活性化に努めて参ります。

次に、ユネスコエコパークの登録推進についてであります。

ユネスコエコパークへの登録に向けては、昨年度、山梨、埼玉、長野三県の10市町村と本県で構成する「甲武信ユネスコエコパーク登録推進協議会」から日本ユネスコ国内委員会に対して申請書を提出しましたが、本年3月の審査会において、エコパークの設定区域を秩父多摩甲斐国立公園の区域に準拠して拡張することや、関係自治体による協働・参画体制の見直しが必要であるという理由により、ユネスコ本部への推薦は見送られる結果となりました。

しかし、その後、関係者の総意のもと、引き続き登録実現に向けた取り組みを進めていくことを決定し、以後、各方面との協議を進め、再申請に向けた準備を進めて参りました。

この結果、関係自治体間での合意が得られ、エコパークの区域については、従前の設定区域に雲取山周辺の東京都の水源林を追加するとともに、協議会については、埼玉、長野両県をメンバーに加える形に体制を見直した上で、10月末、日本ユネスコ国内委員会に対して申請書を提出したところであります。

今後は、今月から明年3月にかけて行われる審査に向け、関係者一丸となって万全の対応をして参ります。

次に、登山の安全確保についてであります。

9月定例県議会において御議決いただいた登山の安全の確保に関する条例の制定を受け、県では現在、警察、市町村、山岳関係団体などからなる安全登山推進会議を設置し、富士山、南アルプス、八ヶ岳で検討する登山届の提出義務化に際しての指導・勧告体制などについて、協議を進めております。

また、これらの三つの山岳においては、近日中に冬山登山の危険性を伝える啓発看板や登山届を提出するポストを新設するとともに、厳冬期に当たる今月から明年3月にかけての4カ月間、冬山登山の現状や登山届の提出状況などに関する調査を行うこととしており、この結果については、今後の指導・勧告体制の整備に向けた検討にも生かして参りたいと考えております。

更に、登山口の最寄駅などにポスターを掲出するとともに、多くの登山者が目にする登山専門誌への広告掲載などに取り組み、県内外に条例の内容やその意義について広く周知して参ります。

次に、甲府城周辺地域の整備についてであります。

県では、甲府城周辺地域活性化基本計画における「甲府城の歴史と文化と緑が感じられ、ゆっくり過ごせ、また来たいと思える空間づくり」という整備の考え方に基づき、地元関係者の意見も踏まえながら、甲府市と共同で甲府城南側エリアの整備内容の具体化に向けた作業を進め、今般、実施計画案として取りまとめました。

計画案においては、同エリアのうち、県民会館跡地とその周辺については広場ゾーンとして、段階的に、県が芝生広場を整備するとともにお堀の一部を復元し、県庁敷地と一体となった開放的な空間を創り出していくこととしております。

また、税務署跡地とその周辺については歴史・文化ゾーンとして甲府市が交流施設などの整備を進めることとしており、県と市が一体となって公共施設跡地を中心に先行的に整備することにより、飲食・物販などの民間施設の整備を誘導して参ります。

実施計画については、地元関係者との最終的な調整を行った上で、今月中に策定、公表して参りたいと考えております。

今後も、甲府市や商工会議所などと緊密に連携し、甲府城周辺地域の魅力の向上と賑わいの創出に努めて参ります。

次に、国民体育大会冬季大会スケート競技会及び全国高等学校総合体育大会スケート競技大会についてであります。

年明けの1月28日から2月1日の5日間にわたって第73回国民体育大会冬季大会スケート競技会が、また、これに先立つ1月22日から26日の5日間にわたって全国高等学校総合体育大会スケート競技大会が、いずれも甲府市と富士吉田市において開催されます。

現在、両大会に参加する全国の選手の方々がより良い環境の下で熱戦を展開できるよう、広く関係者の御協力をいただく中で、競技会場の整備、競技運営や式典の準備を順調に進めております。

残された準備期間もわずかとなりましたが、選手やスタッフをはじめ、関わった全ての人にとっていつまでも心に残る大会となることを願い、市町村や関係団体と一層の連携を図り、大会の成功に向けて最大限努力して参ります。

次に、提出案件の内容につきまして御説明申し上げます。

今回提出致しました案件は、条例案7件、予算案1件、その他の案件4件となっております。

条例案のうち、主なるものにつきまして申し上げます。

山梨県国民健康保険条例の制定についてであります。

国民健康保険法の一部改正により、都道府県が国民健康保険における財政運営の責任主体となることに伴い、県が行う国民健康保険に関し必要な事項を定めようとするものであります。

次に、予算案のうち主なるものにつきまして申し上げます。

東京オリンピック・パラリンピック大会の事前合宿などの誘致に向けて改修を進めている、富士北麓公園の陸上競技場や球技場における芝生の張替などに要する経費を計上致しております。

このほか、既に申し上げました、河川内の支障木伐採や堆積土砂のしゅんせつ、道路の舗装修繕などに要する経費を計上致しております。

以上の内容をもって編成しました結果、一般会計の補正額は、19億円余、既定予算と合わせますと4710億円余となります。

この財源と致しましては、県債10億円余、繰越金7億円余などとなっております。

その他の案件につきましては、いずれも、その末尾に提案理由を付記しておりますので、それによりまして御了承をお願い致します。

なにとぞ、よろしく御審議の上、御議決あらんことをお願い申し上げます。

 

平成29年12月4日

山梨県知事

このページに関するお問い合わせ先

山梨県総合政策部広聴広報課 
住所:〒400-8501 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(223)1336   ファクス番号:055(223)1525

山梨県総務部財政課 
住所:〒400-8501 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(223)1381   ファクス番号:055(223)1385

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