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ページID:110256更新日:2023年8月18日
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山梨県では、令和5年を「人口減少危機突破元年」として、人口減少の危機を克服するための抜本的・集中的な取り組みを開始しました。
山梨県知事の長崎幸太郎です。我が国では、世界に類をみない急速なペースで人口減少・少子高齢化が進行しており、また、大都市圏と地方における人口移動の不均衡は、地方の過疎化や地域産業の衰退等もたらす大きな要因となっています。
本県の人口動態を見ても、令和4年の社会増減は2年連続の転入超過となったものの、自然増減では、ひとたび上昇のきざしをみせた合計特殊出生率が、令和3年以降、再び下降に転じ、出生数も5千人を割り込みました。さらに、令和5年2月1日現在の常住人口は43年ぶりに80万人を下回り、まさに危機的な状況となっています。
コロナ禍を脱して日常を取り戻しつつある今こそが、この下降トレンドを上昇へと転換させられるか否かの瀬戸際であると捉え、令和5年6月に全国初となる「人口減少危機突破宣言」を、7月には、市町村・企業や団体の皆さまとともに「やまなし人口減少危機突破共同宣言」を行い、抜本的・集中的な取り組みをスタートしました。
人口減少という極めて重大かつ喫緊の課題は、行政だけの努力で解決することはできません。全ての関係者の皆さまの叡智を結集して挑む必要があります。今般取りまとめた「人口減少危機対策パッケージ」を(暫定プラン)といたしましたのは、これがあくまでも「始まりの第一歩」であり、今後、多くの方々からの御意見を承って、まさに集合知を結集して完成形に近づけていくべきものと位置づけているためです。
私は、人口減少という問題は、若い世代、更には、その先の将来世代からの警告であり、抗議の声でもあろうかと考えているところです。ここから始まります挑戦は、非常に息の長い取り組みとなりますが、決して先送りすることなく、今を生きる世代の責任として、成すべきことをすべて実行し尽くしていく決意でいます。
県民の皆さまにおかれましては、次代へとバトンを繋ぎ、かけがえのない「ふるさと山梨」が、将来にわたって末永く愛すべきふるさとであり続けられますよう、この人口減少危機克服に向け、格別の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
人口減少対策として、県民の皆さまそれぞれのライフステージに寄り添い切れ目のない支援を実現するため、県の関係施策を整理するとともに、新たな課題に向けた取組みをパッケージとして取りまとめました。
山梨県 人口減少危機対策パッケージ(暫定プラン)(PDF:1,193KB) (PDF:1,193KB)
県の暫定プランへの意見や人口減少問題への提言をお待ちしています。
人口問題に関するデータ集を掲載しています。政策提言の基礎資料としてご活用ください。
■子育て世代に対する経済的支援
奨学金・住宅ローン等の負担軽減に向けた検討
■良質で安価な住環境整備
■「介護待機者ゼロ社会」の実現
■全ての業種において安定した雇用対策
産業の安定した発展への支援
■生産性向上に伴う就労環境の改善
社会人・求職者に対するリスキリングの機会提供
■男性の主体的な家事・育児参加
育休取得や柔軟な勤務シフトにより最低3ヶ月子どもに寄り添う期間を確保
■働き方改革の推進
長時間労働の改善、年休の取得促進
■性差・社会的役割に対するアンコンシャスバイアスの解消
■希望する時期に希望する保育所に入所できる「新たな姿の待機児童ゼロ」の推進
■人口減少対策の取組を行う市町村への支援
■労働環境改善に向けた関係者との協議
■人口減少対策関係施策の効果検証
■当事者目線による政策立案の仕組みを創設
県民意見をくみ上げる仕組みの検討
県庁若手職員による専門部会の発足
結婚への選択、子どもを持つ事への選択、就職への選択など、将来どのように人生を歩んでいくかを中・高校生や大学生に意識してもらえるような支援を行い、将来への希望を持てる環境作りを推進します。
■社会的自立への支援
将来の具体的なキャリアビジョンを描くためのライフプラン形成を支援
希望に添った就労支援
■将来に希望を持てる環境づくり
キャリア教育の充実等による自己肯定感向上を支援
社会に触れる機会の創出
■高度な教育を受ける機会の確保
技術系人材育成機関設置に向けた検討
子どもを産み・育てるためには、生活の基盤となる安定した仕事・職場環境が整っていることが重要です。だれもが自分らしく働ける、魅力ある職場環境づくりを推進します。
■ワークライフバランス推進の環境づくり
■子育てを経験した男女の希望に応じたキャリア形成の実現
■スタートアップ企業への成長段階における伴走支援
■働き手のスキル・企業の収益・賃金の向上(スリーアップ)
学びを賃金アップに繋げる仕組みづくり
■非正規雇用の正規雇用化に向けた取組
若年期における結婚・妊娠、出産などに関するライフデザインの形成や出会いの機会創出など、結婚を希望する方への支援を充実していきます。
未婚化・晩婚化に対する取組
結婚や妊娠・出産などに関するライフデザインの若年層への啓発〈民間人材の活用〉
出会いの機会創出〈拡充〉
安心して妊娠・出産できる環境が整っていることは、子どもを産み・育てたいと希望する方への大きな後押しになります。経済的支援や医療体制の充実など、妊娠から出産、子育てまでの切れ目のない支援を推進します。
■母子への切れ目のない支援
妊娠から出産・子育てまでの伴走型相談支援と経済的支援
産前産後ケアの推進
一時預かり等の利用促進
■産前産後休暇・育児休業制度改革の国への働きかけ
フリーランスを含む自営業などへの制度適用(育休取得・給付金受給)
■妊娠・出産に関する経済的負担の軽減
妊婦健診・出産・不妊治療費(先進医療)への助成
■産科・小児科等医療体制の強化
周産期医療体制・小児救急医療体制の充実
医療従事者の育成・働き方改革
先天性代謝異常検査体制の拡充
保育料や医療費などの経済的負担を減らし、子育てや保育、仕事復帰など、安心して生活できる環境の整備を推進していきます。
■子育てに関する経済的負担の軽減
子どもの医療費無料化の促進
給食費無償化を実施する市町村への支援検討
■教育・保育サービスの充実と質の向上
保育料無償化の拡大
保育士の加配、働き方改革
■子育てで離職した女性の再就職支援
保育所等への入所認定の柔軟な運用
県の託児所機能の拡充に向けた検討
■出産後の精神的・身体的負担を軽減するためのレスパイトケアの推進
■国際保育の実現に向けた取組
子どもたちが個性や能力を最大限に発揮し、夢の実現に向けて成長していけるよう、少人数学級や全国に先駆けた教育環境の充実に取り組んでいきます。
■少人数学級の更なる推進
■いじめ・不登校対策
■ICT活用環境の整備
■PBL(課題解決型学習)の実施
■学童保育(放課後児童クラブ)の充実
■子どもの貧困対策・ひとり親家庭への支援
生活困窮世帯への進学支援
家庭環境の違いにより生じる体験格差の解消
■ヤングケアラーへの支援