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更新日:2019年5月21日
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当センターの平成31年度の試験研究目標および試験研究課題について、ご紹介します。
平成29年4月1日から旧畜産試験場と旧酪農試験場との組織再編により、新しく「畜産酪農技術センター」として本所(中央市)並びに長坂支所(北杜市)において、本県の畜産関係試験研究及び畜産生産振興業務に取り組んでいる。
本県の畜産生産は、県民の食生活の基礎となる畜産物の安定供給において重要な役割を担っている。また、果樹、野菜との複合経営による中山間地農業の活性化や、広大な牧草地や放牧風景による景観保全、さらには土づくりにおける堆肥の活用等を通して、循環型農業の推進にも大きく寄与している。
近年、国際的な穀物不足等により輸入飼料価格は高止まり傾向が続いており、購入飼料に依存した本県の畜産に大きな打撃を与えている。また、原油価格の高騰に伴う生産・流通コストの増大や、担い手の高齢化や後継者不足による農業労働力の減少等、畜産を取り巻く環境は厳しい状況にある。
県では、平成27年12月、本県農業の再生に向けた改革を着実に推進するため「新・やまなし農業大綱」を策定した。本大綱の実現に向け試験研究においては、平成29年3月に「山梨県農業の試験研究推進構想」の第8次改訂を行い、「本県農業の振興方向に沿った施策を実現する技術の開発」、「生産現場の課題解決を迅速に進める技術開発」「分野横断的研究・産学官連携の推進による効果的・効率的な技術の開発」が、本県の農業関係試験研究機関が目指すべき基本方向として示されている。
当センターでは、このような状況を踏まえ、平成31年度には次の5項目の主要研究テーマを柱として、質の高い畜産振興を図るため、県内の試験研究機関のほか、独立行政法人や他県の試験研究機関、大学、民間企業等と連携しながら、施設・圃場等の資源を最大限に活用して、家畜の改良増殖、生産技術の開発、飼養管理技術の開発などの試験研究を進めていく。
「甲州富士桜ポーク」「甲州地どり」「甲州頬落鶏」の維持や生産拡大を図るため、品種改良と増殖を行い、県内の生産者へ優良な種畜を供給する。また、生産性や耐暑性を向上させた、高越夏性新品種「夏ごしペレ」の実証試験ならびに高耐寒性新系統の栽培評価試験を実施する。
畜産物の品質及び生産性向上のために、機能性成分を有する飼料原料の給与技術、飼養管理技術の改善、受精卵技術等を活用した乳肉用牛の改良増殖など生産性向上技術及び飼養管理技術を開発する。また、自給飼料向上のために飼料作物の栽培技術の確立、優良品種の選定を実施する。
酪農経営における乳用雌子牛の損耗防止を図るため、哺育時期の飼養管理の違いが発育等に及ぼす影響について検討する。また、生産性向上を目的に、乳用牛のストレス低減技術について検討する。
夏季及び冬季放牧用の高栄養、高生産性放牧草種の選定と農家実証に基づく放牧プログラムの策定を行い、本県の気象条件に適した牧草を活用した肉用牛の親子周年放牧技術を確立し、畜舎不要等の低コスト子牛生産技術を検討する。
母豚へファインバブル水や抗酸化物質を給与することによる繁殖成績の改善効果を検討する。また、採卵鶏における暑熱時の卵重改善技術を検討する。飼料作物においては、降雨の影響を最も受ける予乾作業を縮減するための、牧草サイレージ調製技術について検討する。
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