トップ > 組織案内 > 県教育委員会の組織(課室等) > 山梨県埋蔵文化財センター_遺跡トピックスNo.0390平林遺跡

ページID:58326更新日:2017年5月18日

ここから本文です。

遺跡トピックスNo.0390平林遺跡〔ひらばやしいせき〕-竪穴状遺構-

 

身延町の遺跡

  • 0012梅平本田遺跡-鍛冶遺構-
  • 0193県指定史跡徳川家康側室養珠院墓所-県内最大級の宝篋印塔-
  • 0343常葉川堤防遺跡-発掘調査速報-
  • 0366常葉川堤防遺跡-水制・牛類-
  • 0385平林遺跡-発掘調査速報-
  • 0389平林遺跡-竪穴状遺構-

平林遺跡

平林遺跡は、中部横断自動車道(仮称)身延山インターチェンジ建設に伴って2013年(平成25年)8月から2014年(平成26年)1月にかけて、約10,000平方メートルの範囲の発掘調査を行い、縄文時代の竪穴状遺構や、土坑・ピット集石土坑などが見つかっています。

0390_平林遺跡全景

  • 遺跡名平林遺跡(ひらばやしいせき)
  • 時代縄文
  • 所在地南巨摩郡身延町和田地内

竪穴状遺構=家のあと?

平林遺跡からは4基の竪穴状遺構が確認されています。そのうちの2基からは、写真1のように床面で直接火を焚いた炉や炉を取り囲むように配置された柱穴が確認され、住居跡であることがわかりました。

0390_3住

〈写真1〉住居跡だと思われます

また、写真2のように炉や柱穴をもたず、中央付近に浅いくぼみをもった竪穴状遺構も確認されています。

0390_1住

〈写真2〉炉や柱穴をもたない竪穴状遺構

竪穴状遺構の周辺からは、蒸し焼き料理に使用したと思われる集石土坑や、焼けた土も見つかっていることから、炉をもたない竪穴状遺構も、集石土坑や竪穴状遺構外の焼け土跡で料理をしていたために竪穴状遺構内に炉がなかったのかもしれません。

0390_1号集石0390_1号焼土

〈写真3〉集石土坑〈写真4〉焼土跡

平林遺跡の竪穴状遺構は、縄文時代前期後半(今から約6,000年前)のものが2基、前期末頃(今から約5,500年前)のものが1基、中期初め頃(今から約5,000年前)のものが1基と、約1,000年にわたり継続的に作られていたのではなく、断続的に作られていたことがわかります。

また、出土品の量も少なく、完全な形に近いような土器片も見つかっていないことから、狩猟などにより平林遺跡に立ち寄った縄文人がキャンプのために竪穴状遺構を作ったのかもしれません。

 

次の遺跡トピックスへ遺跡トピックス一覧へ一つ前の遺跡トピックスへ

山梨県埋蔵文化財センタートップへ

このページに関するお問い合わせ先

山梨県観光文化・スポーツ部埋蔵文化財センター 
住所:〒400-1508 甲府市下曽根町923
電話番号:055(266)3016   ファクス番号:055(266)3882

このページを見た人はこんなページも見ています

県の取り組み

pagetop