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ページID:38265更新日:2017年3月8日

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遺跡トピックスNo.0296上コブケ遺跡B区(山梨市)

山梨市の遺跡

0037足原田遺跡-鞴の羽口-
0046足原田遺跡-凸帯付三耳壷-
0054延命寺遺跡-台付甕-
0221足原田遺跡-食べ物-
0296上コブケ遺跡B区-人面装飾付土器-
0302上コブケ遺跡C区-発掘調査速報-
0313上コブケ遺跡A・B・C区-発掘調査速報-
0365上コブケ遺跡B区-県内の人面装飾付土器特集-
0346上コブケ遺跡D区-発掘調査速報-
0348上コブケ遺跡D区-発掘体験セミナー-
0324廻り田遺跡B区-発掘調査速報-
0325膳棚遺跡B区-打製石斧-
0330膳棚遺跡A区-調査概要-
0358膳棚遺跡D区-発掘調査速報-
0368膳棚遺跡D区-発掘調査速報2-
0373膳棚遺跡D区-遺跡紹介-
0384上コブケ遺跡B区-人面装飾付土器の復原修復-
0394上コブケ遺跡C区-ナイフ形石器-

山梨市上コブケ遺跡B区(かみこぶけいせきびーく)から出土した縄文時代土器なのですが、みなさんは何に見えますか?

 

 

0296_曽利1式人面付き土器拡大

上コブケ遺跡B区

山梨市上コブケ遺跡B区は、山梨市南にあります。

遺跡の近くには、兄川や弟川が流れており、遺跡の標高は約370mです。

西関東連絡道路の建設に伴って発掘調査が2011年5月下旬から始まりました。広範囲の発掘調査なので、発掘調査区をA区、B区、C区の3区に分けて調査しています。

縄文時代中期後半(曽利1.式古段階土器そりいちしきどきこだんかい)の人面装飾付土器

縄文時代は今から約1万3000年前~2300年前という長い期間のことを指します。(時代区分は確立してないので、研究者によって違います。)

縄文時代は草創期、早期、前期、中期、後期、晩期と6区分され、縄文時代中期は約5000年~4000年前の時代です。

曽利1式土器は縄文時代中期後半(今から約4500年前)に見られる土器様式(土器の特徴から分類されている。)で、人面の装飾が施されることはめずらしいようです0296_曽利1式人面付き土器拡大

曽利1式古段階の人面装飾付土器(人面部を拡大)

遺跡トピックス0296_曽利1式人面付き土器

曽利1式古段階の人面装飾付土器

みなさんは何に見えますか?

ヘビのように長い体に顔!?

考古学では人面装飾付土器と呼びますが、人間以外のもの(神や精霊など)を表現しているかもしれませんね!

遺跡トピックス0296_曽利1式人面付き土器接合全体

目立つ大きな破片だけでもこんなにありました。

縄文人の芸術性の高さが垣間見えますね!

写真の左の破片を見ると、人面がもう1つあったようですが、残念ながらはがれて落ちていました。

遺跡トピックス0296_曽利1式人面付き土器口縁部

口縁部(土器の一番上の部分)を写したものです。

写っている手と比べると、土器の口縁の大きさがわかります。

人面装飾付土器は埋甕(うめがめ)でもあった!

0296_人面付き土器出土状況遺跡トピックス0296_曽利1式人面付き土器出土状況

人面付き土器は逆位(上下逆さまの状態)で出土しました。

底の部分はありませんでしたが、土器の口縁部(上の部分)を下にしており、このことから人面装飾付土器は埋甕(うめがめ)と呼ばれる土器を使ったお墓であったことがわかりました。

写真左をよく見ると、人面部が逆さになっていますね。

縄文時代の埋甕は幼い子どもが死亡した場合に、現在で言うと骨壷(こつつぼ)のように用いられたとする説や、胎盤を埋納して子孫繁栄を願ったとする説が考えられています。死者を送る葬送儀礼と、子孫繁栄を願う祭祀儀礼、縄文人は埋甕にどのような想いを込めていたのでしょうか。

関連トピックス

No.0365上コブケ遺跡B区-県内の人面装飾付土器特集-

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