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更新日:2017年3月13日

名水を育む、恵まれた自然環境

山々に降る雨や雪は森林を潤しながら名水に生まれ変わります。富士山をはじめとする名峰に囲まれ、広大な森林を有する山梨県は名水の地です。

地形

山梨県は、四方を山地に囲まれ、中央に甲府盆地があります。また、北西から南東にかけて、八ヶ岳、黒富士、芽ヶ岳および富士山などの火山地域があります。このように、山梨県の地形は大きく、山地(及び山麓地)、火山(及び火山山麓地)、甲府盆地の3つに分けることができます。

また、主な河川として、笛吹川や釜無川などの水は、富士川水系となり、南に流れ、駿河湾に注ぎます。一方、桂川は東に流れ相模川水系として東に流れ、相模湾に注ぎます。その他、丹波川などが集まって多摩川水系となります。

地形分布図【出典】水資源実態等調査(平成23・24年度)山梨県

地質

山梨県の地質は火成岩(マグマが冷えて固まった岩)などから成る基盤岩類と、砂・小石・粘土・火山噴出物などから成る堆積物の2つに大きく分けられます。基盤岩類は基本的に不透水性(水を通しにくい)基盤であり、堆積物は不透水性基盤を覆うように甲府盆地や八ヶ岳、富士山などの火山山麓地、主要河川沿いに広がっており、雨や河川の水が浸透することで、豊富な地下水を形成しています。

甲府盆地は釜無川、笛吹川などの河川から豊富な水が浸透し、いわば「天然の水がめ」と言えます。また、富士山は透水性が極めて良い溶岩を水がくぐり抜けることで、いわば「天然のろ過装置」となっています。一方、南アルプスや奥秩父の山は花崗岩、八ヶ岳は安山岩という岩でできており、それぞれ違った特徴のある「おいしい水」を生み出しています。

地質分布図【出典】水資源実態等調査(平成23・24年度)山梨県

森林

山梨県は、県土の77.8%を森林が占める全国有数の森林県です。また、森林面積のうち、県有林が占める割合が全国で最も高いことが特徴です。これは明治末期に御下賜された「恩賜林」が現在の県有林の基になっているためです。また、県有林のほとんどが、適切に森林管理が行われていることを国際的に認証するFSC®森林管理認証を平成15年4月に取得しています。その面積は全国の認証面積の36%を占め、全国1位となっています。

山梨県における県有林の分布【出典】水資源実態等調査(平成23・24年度)山梨県

植生

山地部にはブナ等の落葉広葉樹も多く繁茂していますが、植林地が多くなっています。山地の頂上部においては、高山帯植物等も確認できます。

山梨県における植生【出典】水資源実態等調査(平成23・24年度)山梨県

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