トップ > 組織案内 > 県教育委員会の組織(課室等) > 埋蔵文化財センター_遺跡トピックスNo.166三光遺跡発掘調査速報

ページID:8053更新日:2016年2月8日

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三光(さんこう)遺跡発掘調査速報、第5報

 

笛吹市の遺跡

  • 0014経塚古墳-復元古墳-
  • 0217経塚古墳-内部構造-
  • 0251経塚古墳-石室の石積み-
  • 0280経塚古墳-列石-
  • 0396経塚古墳-八角形の意味-
  • 0019桂野遺跡-石皿・磨石-
  • 0100桂野遺跡-陥し穴-
  • 0111桂野遺跡-前期土偶-
  • 0262桂野遺跡-縄文時代前期の住居跡-
  • 0265桂野遺跡-土器に描かれた物語-
  • 0020四ツ塚古墳群-玉類-
  • 0235四ツ塚古墳群-装身具-
  • 0022狐原遺跡-墨書土器-
  • 0059平林2号墳-副葬品-
  • 0079平林2号墳-青銅鏡-
  • 0102平林2号墳-ガラス玉-
  • 0202平林2号墳-馬具類や装身具類-
  • 0240平林2号墳-勾玉-
  • 0337平林2号墳-勾玉-
  • 0081身洗沢遺跡-田んぼと木製品-
  • 0230身洗沢遺跡-プラント・オパール-
  • 0339身洗沢遺跡-農具の今と昔-
  • 0125水口遺跡-柄鏡形敷石住居跡(1号住居跡)-
  • 0355水口遺跡-敷石住居跡(3号住居跡)-
  • 0135花鳥山遺跡-エゴマ種子塊-
  • 0194花鳥山遺跡-縄文時代の食生活を知る遺物-
  • 0199花鳥山遺跡-世界最大級の縄文土器?-
  • 0406花鳥山遺跡-耳飾り-
  • 0145竜安寺川西遺跡-発掘調査速報-
  • 0155竜安寺川西遺跡-発掘調査速報2-
  • 0165竜安寺川西遺跡-発掘調査速報3-
  • 0179竜安寺川西遺跡-ミニチュア土器-
  • 0147境川中丸遺跡-発掘調査速報-
  • 0157境川中丸遺跡-発掘調査速報-
  • 0181境川中丸遺跡-S字状口縁台付甕-
  • 0148一の沢遺跡-縄文時代中期の住居-
  • 0293一の沢西遺跡-ヒトをモチーフにした土器-
  • 0307一の沢遺跡-縄文土器-
  • 0350一の沢遺跡-みんなで応援しよう!「ミュージアムキャラクターアワード2012」のいっちゃん-
  • 0150稲山遺跡-発掘調査速報-
  • 0160稲山遺跡-発掘調査速報2-
  • 0170稲山遺跡-発掘調査速報3-
  • 0209稲山遺跡-常滑甕-
  • 0229稲山遺跡-すり鉢-
  • 0288稲山遺跡-かわらけ-
  • 0151三光遺跡-発掘調査速報-
  • 0166三光遺跡-発掘調査速報5-
  • 0171三光遺跡-発掘調査速報6-
  • 0186三光遺跡-耳飾り他-
  • 0173二之宮遺跡-食材をふかす道具-
  • 0284二之宮遺跡-置きカマド-
  • 0219亀甲塚古墳-盤龍鏡-
  • 0264亀甲塚古墳-碧玉製管玉-
  • 0234御坂中丸遺跡-縄文時代早期-
  • 0275馬乗山2号墳-甲府盆地最後の前方後円墳-
  • 0331地耕免遺跡-斎串と馬の歯-
  • 0354中丸東遺跡-縄文時代前期の土器と古墳時代の住居跡-
  • 0356石橋条里制遺構-古代の土地区画整理-
  • 0371太鼓畑遺跡-調査概要-
  • 0382六ッ長遺跡-調査概要-

6月から始まった発掘調査も残すところ後1ケ月となりました。秋の晴天に恵まれ作業も進んでいます。

前回の速報で2.区に1つめの住居跡(1号住居跡)が見つかったことを紹介しました。これに続き、同じ2.区に2つめの住居跡(2号住居跡)が見つかりました。

2号住居

[写真12号住居跡柱穴はまだ掘っていない状態]

この住居は楕円(だえん)形をしていて、短い方の直径は3.5m、長い方の直径は4.3mあります。床に直径40cm程の柱穴が5つあけられています。また、中央より少し北側(写真では左側)に70cm四方の赤く固く焼けた土(焼土・しょうど)があります。

この焼けた土は、炉(ろ)の跡と考えられます。炉は暖房や照明・料理などに使われたと考えられています。このように地面で直接火をたいた物を地床炉(じしょうろ)といい、この他にも石で囲みを作った石囲炉(いしがこいろ)、土器が埋められた埋甕炉(まいようろ)などがあります。(こちらもごらん下さい→遺跡トピックスNo165

これらの特徴や見つかった土の層から考え、この2つめの住居跡は縄文時代の住居と考えられます。

竪穴住居(たてあなじゅうきょ)について

この2号住居のように地面に穴を掘ってその底に床をはり、柱をたてて屋根をふいた半地下式の住居を竪穴住居(たてあなじゅうきょ)といいます。

今回見つかった住居は後世に上の部分を削られたため、深さは10cmほどしかありませんが、普通は30cm~数十cm、後の古墳時代では1mを超えるものもあります。

竪穴住居内

[写真2竪穴住居内(縄文時代)のイメージ]

縄文時代から次の弥生時代・古墳時代にかけての住居はこの竪穴住居(たてあなじゅうきょ)が一般的です。この住居は更にその次の奈良時代・平安時代と引き継がれ、東日本ではその後の鎌倉時代(約700年前頃まで)まで続いていきます。

炉からかまどへ

また古墳時代の中期以降(約1600年前)になると、炉のかわりにかまどが作られるようになります。(*炉が残った地域もあります)かまどには火をおおう囲いと、上に土器などを置くかけ口が作られます。炉とはことなり、主に調理をする施設となります。竪穴住居の壁ぎわに粘土や石で作られ、煙道(えんどう・煙の通り道)が住居の外にのびる本格的なかまどは朝鮮半島から伝わりました。後の平安時代には持ち運ぶことができるかまども作られるようになります。

イラスト炉イラスト竃

[イラスト3炉(縄文時代)][イラスト4かまど(平安時代)]

三光(さんこう)遺跡で見つかった1つめの住居は平安時代の竪穴住居ですが、この住居にもかまどの跡がありました。発掘したときはかまどの形は残っていなかったのですが、縄文時代の住居と同じく、焼土と欠けた石がいくつか見つかっています。

1号住竃跡

[写真51号住居かまど跡]

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