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ページID:106020更新日:2022年9月22日

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産業技術センタープロポーザル

【山梨県産業技術センタープロポーザル】

産業技術センターをより活用していただくため、センターの研究や設備などをわかりやすく紹介します。

TOPIC:【事業紹介】企業ニーズ対応試作開発事業(市販装置監視用IoTシステムにおける実用性評価)

 当センターでは、研究成果を円滑に企業に普及し、実用化へ繋げていくために、企業からの要望に沿って追試験・試作等を行う「企業ニーズ対応試作開発事業」を実施しています。今回は、「H30年度に実施した研究『製造現場における装置監視用IoTシステムの開発』の成果等を活用し、市販の装置監視用IoTシステムがどの程度有用か、検討してほしい」という要望に対し、追試験・試作等を行いましたので紹介します。

 

■背景

近年、生産の効率化や製品の高品質化、検査の省人力化に加え、製造ラインなどにIoT技術の導入を検討する企業が増加しており、製造業においてもIoTに対する認識が徐々に浸透し始めています。しかし、実際にはIoT技術導入のメリットやコストなどが分からないため、製造現場への導入を躊躇する企業が多いのが現状と言えます。このため、産業技術センターでは、そのような企業に対してIoT技術の利用による効果の検証や導入支援を行っています。
今回支援した企業は、装置を改造することなく、画面から画像処理により数値を抽出・グラフ化することを検討していました。そこで、当センターの研究成果等を活用し、市販の装置監視用IoTシステムがどの程度有用か検討しました。

 

■支援内容と検討結果

 H30年度に実施した研究『製造現場における装置監視用IoTシステムの開発』において、AIにより画像から文字を認識する技術を開発しました。本技術を製造現場へ適用することにより県内企業の生産性向上が期待できます。一方で、これらの企業では、文字の認識自体が課題なのではなく、本技術を要素技術の一つとして取り入れることによる、工場全体の効率化が課題となっていました。
そこで、市販の装置監視用IoTシステムを導入することにより、現場での本技術の活用を促進し、生産ライン等への適用の実証を行うとともに、個別に生じる課題の把握及び解決に取り組みました。市販の装置監視用IoTシステムとして、ソフィックス製 SOFIXCAN Eye Standard を導入し、監視対象をデジタル表示型温度計としました。

 

haichi

 

 

 導入したシステムのセットアップを行い、監視対象の数値を読み取り、Webブラウザ経由で表示できるようにしました。セットアップを行う過程で、導入した市販の装置監視用IoTシステムの認識率は、『処理に適したハイコントラストな画像が得られるか』で決まり、そのためには、
・照明条件(工場内照明設置高さ・明るさ、窓、作業者位置)
・カメラと監視対象との位置関係、作業への影響(監視対象の解像度)
・画像処理ユニット設定(フォーカス、露出、ゲイン、明るさ、ホワイトバランス)
を考慮して、使用環境で設定する必要がありましたが、当センターの研究にて得られたノウハウを活用することで、画像処理に適した画像を得ることができました。

 

 digital.jpg

 

 

■担当からひと言

製造業においても、IoTを活用して製品の高品質化や検査の省力化を行うことが益々重要になってきます。産業技術センターでは、これからも県内企業のものづくり現場へのIoT導入を積極的に支援して参ります。

 

 

 これらの技術的知見を活用したい方など、ご興味のある方は担当までお問い合わせください。

・電子・システム技術部
  055-243-6111

 

このページに関するお問い合わせ先

山梨県産業政策部産業技術センター 
住所:〒400-0055 甲府市大津町2094
電話番号:055(243)6111   ファクス番号:055(243)6110

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