平成19年毎月勤労統計調査結果報告（地方調査）

２．賃金の動き

1. 産業別にみた賃金の動き
   　事業所規模５人以上の現金給与総額の対前年比を産業別にみると、製造業、飲食店，宿泊業、複合サービス事業が増加し、建設業、情報通信業、運輸業、卸売・小売業、金融・保険業、医療，福祉、教育，学習支援業、サービス業が減少した。
   　定期給与は、製造業、情報通信業、飲食店，宿泊業、複合サービス事業が増加し、建設業、運輸業、卸売・小売業、金融・保険業、医療，福祉、教育，学習支援業、サービス業が減少した。
   　特別給与は、製造業、飲食店，宿泊業、サービス業が増加し、建設業、情報通信業、運輸業、卸売・小売業、金融・保険業、医療，福祉、教育，学習支援業、複合サービス事業が減少した。
   
   表−１　産業別賃金（事業所規模５人以上）
   

   区　分	現　金　給　与　額			定　期　給　与			特　別　給　与
   	実　数(円)	指　数	対前年比(％)	実　数(円)	指　数	対前年比(％)	実　数(円)	対前年差(円)
   調査産業計	309,345	102.0	△ 1.8	259,661	102.8	△ 0.3	49,684	△ 5,252
   建設業	331,983	92.1	△ 8.0	305,944	97.0	△ 2.4.	26,039	△ 20,187
   製造業	359,866	104.6	2.6	290,267	102.6	1.7	69,599	4,269
   情報通信業	374,593	93.9	△ 0.9	297,958	96.3	1.7	76,635	△ 15,385
   運輸業	276,372	100.1	△ 14.7	257,278	101.9	△ 8.1	19,094	△ 30,128
   卸売・小売業	226,324	105.6	△ 5.0	203,069	109.2	△ 2.5	23,255	△ 8,341
   金融・保険業	376,356	87.4	△ 16.8	315,203	96.5	△ 7.1	61,153	△ 56,981
   飲食店，宿泊業	187,713	125.9	29.9	174,261	124.1	26.5	13,452	7,067
   医療，福祉	299,217	96.5	△ 5.6	248,908	98.1	△ 5.5	50,309	△ 1,876
   教育，学習支援業	432,906	103.2	△ 3.1	329,979	101.4	△ 1.7	102,927	△ 7,149
   複合サービス事業	346,443	117.7	1.5	284,288	109.0	2.6	62,155	△ 395
   サービス業	252,181	93.1	△ 5.1	220,685	94.8	△ 3.9	31,496	△ 5,036

   注）　指数は平成17年を１００とする。
   　　　
   　事業所規模３０人以上の現金給与総額の対前年比を産業別にみると、飲食店，宿泊業、教育，学習支援業、複合サービス事業が増加し、建設業、製造業、情報通信業、運輸業、卸売・小売業、金融・保険業、医療，福祉、サービス業が減少した。
   　定期給与は、卸売・小売業、飲食店，宿泊業、教育，学習支援業、複合サービス事業、サービス業が増加し、建設業、製造業、情報通信業、運輸業、金融・保険業、医療，福祉が減少した。
   　特別給与は、製造業、複合サービス事業が増加し、建設業、情報通信業、運輸業、卸売・小売業、金融・保険業、飲食店，宿泊業、医療，福祉、教育，学習支援業、サービス業が減少した。
   
   表−２　産業別賃金（事業所規模３０人以上）
   

   区　分	現　金　給　与　額			定　期　給　与			特　別　給　与
   	実　数(円)	指　数	対前年比(％)	実　数(円)	指　数	対前年比(％)	実　数(円)	対前年差(円)
   調査産業計	343,387	99.5	△ 1.7	278,971	100.8	0.1	64,416	△ 7,505
   建設業	350,943	76.5	△ 23.5	334,445	94.6	△ 4.2	16,498	△ 86,483
   製造業	399,883	102.4	△ 0.1	312,738	100.5	△ 1.1	87,154	3,438
   情報通信業	364,434	92.2	△ 4.0	287,851	95.8	△ 1.3	76,583	△ 19,888
   運輸業	205,917	83.7	△ 12.8	192,987	90.1	△ 7.0	12,930	△ 29,517
   卸売・小売業	195,053	100.9	△ 2.2	173,753	105.9	3.0	21,300	△ 14,662
   金融・保険業	412,826	88.9	△ 8.7	331,810	95.8	△ 2.9	81,016	△ 41,607
   飲食店，宿泊業	182,876	99.5	3.8	169,626	100.2	5.7	13,249	△ 2,450
   医療，福祉	351,998	95.6	△ 2.3	292,377	99.1	△ 0.1	58,621	△ 5,732
   教育，学習支援業	461,453	101.2	0.6	348,427	101.1	1.4	113,025	△ 1,684
   複合サービス事業	365,888	111.8	8.8	299,654	112.6	8.7	66,234	7,127
   サービス業	248,777	99.4	△ 0.5	217,971	100.4	0.7	30,806	△ 3,781

   注）　指数は平成17年を１００とする。
   
   
2. 産業間賃金格差
   　事業所規模５人以上の調査産業計を１００として、現金給与総額の産業間賃金格差をみると、平均を上回ったのは教育，学習支援業（１３９．９）、金融・保険業（１２１．７）、情報通信業（１２１．１）、製造業（１１６．３）、
   複合サービス事業（１１２．０）、建設業（１０７．３）の６業種で、下回ったのは
   医療，福祉（９６．７）、運輸業（８９．３）、サービス業（８１．５）卸売・小売業（７３．２）、
   飲食店，宿泊業 （６０．７） の５業種であった。
   
   表−３　産業間賃金格差（事業所規模５人以上）
   

   区　分	平成14年	平成15年	平成16年	平成17年	平成18年	平成19年
   調査産業計	100.0	100.0	100.0	100.0	100.0	100.0	(309,345円)
   建設業	97.3	100.8	100.6	118.7	110.9	107.3	(331,983円)
   製造業	108.4	111.4	111.8	113.0	109.7	116.3	(359,866円)
   情報通信業	-	-	-	130.4	127.2	121.1	(374,593円)
   運輸業	-	-	-	99.2	113.2	89.3	(276,372円)
   卸売・小売業	-	-	-	73.7	79.6	73.2	(226,324円)
   金融・保険業	-	-	-	152.6	147.6	121.7	(376,356円)
   飲食店，宿泊業	-	-	-	42.1	45.5	60.7	(187,713円)
   医療，福祉	-	-	-	98.0	96.8	96.7	(299,217円)
   教育，学習支援業	-	-	-	141.0	139.1	139.9	(432,906円)
   複合サービス事業	-	-	-	98.0	99.6	112.0	(346,443円)
   サービス業	-	-	-	83.4	85.0	81.5	(252,181円)

   注）格差は調査産業計を１００とした場合。
   
   　事業所規模３０人以上の調査産業計を１００として、現金給与総額の産業間賃金格差をみると、平均を上回ったのは教育，学習支援業（１３４．４）、金融・保険業（１２０．２）、 製造業（１６５．５）、複合サービス事業（１０６．６）、
   情報通信業（１０６．１）、医療，福祉（１０２．５）、建設業（１０２．２）の７業種で、
   下回ったのはサービス業（７２．４）、運輸業（６０．０）、卸売・小売業（５６．８）、
   飲食店，宿泊業 （５３．３） の４業種であった。
   
   表−４　産業間賃金格差（事業所規模３０人以上）
   

   区　分	平成14年	平成15年	平成16年	平成17年	平成18年	平成19年
   調査産業計	100.0	100.0	100.0	100.0	100.0	100.0	(343,387円)
   建設業	102.1	102.8	126.0	121.2	120.2	102.2	(350,943円)
   製造業	124.3	118.9	109.9	109.8	111.3	116.5	(399,883円)
   情報通信業	-	-	123.1	122.3	116.1	106.1	(364,434円)
   運輸業	-	-	103.7	101.5	96.5	60.0	(205,917円)
   卸売・小売業	-	-	62.5	65.1	66.3	56.8	(195,053円)
   金融・保険業	-	-	143.2	144.3	138.6	120.2	(412,826円)
   飲食店，宿泊業	-	-	51.5	52.8	49.9	53.3	(182,875円)
   医療，福祉	-	-	99.9	100.3	97.0	102.5	(351,998円)
   教育，学習支援業	-	-	130.8	127.7	127.1	134.4	(461,453円)
   複合サービス事業	-	-	86.9	89.0	90.5	106.6	(365,888円)
   サービス業	-	-	75.2	73.9	73.1	72.4	(248,777円)

   注）格差は調査産業計を１００とした場合。
   
   
3. 男女間賃金格差
   　事業所規模５人以上の各産業における現金給与総額の男女間賃金格差をみると、格差の最も大きい産業は製造業で男性を１００とすると女性は４４．１となり、逆に格差の最も小さい産業は教育，学習支援業で６９．１（女性）であった。
   　定期給与でみてみると、格差の最も大きい産業は製造業で４７．８（女性）、格差の最も小さい産業は
   運輸業で６９．３（女性）であった。
   
   表−５　男女間賃金格差（事業所規模５人以上）
   

   区　分	現金給与総額		格差（女子）		定期給与		格差（女子）
   	男子	女子	18年	19年	男子	女子	18年	19年
   調査産業計	388,350	202,458	55.0	52.1	322,778	174,269	56.6	54.0
   建設業	346,865	221,276	64.3	63.8	320,951	194,307	62.7	60.5
   製造業	439,410	193,596	41.9	44.1	348,262	169,041	44.8	48.5
   情報通信業	437,275	243,963	57.2	55.8	344,122	201,753	60.2	58.6
   運輸業	296,156	146,653	41.3	49.5	274,288	145,752	46.6	53.1
   卸売・小売業	308,595	150,328	49.8	48.7	274,188	137,374	52.1	50.1
   金融・保険業	499,308	233,588	50.7	46.8	415,554	198,678	53.1	47.8
   飲食店，宿泊業	250,710	136,712	74.5	54.5	229,377	129,641	75.7	56.5
   医療，福祉	399,647	273,225	79.6	68.4	348,105	223,235	77.8	64.1
   教育，学習支援業	500,584	345,691	71.2	69.1	381,119	264,076	70.9	69.3
   複合サービス事業	386,114	252,366	64.4	65.4	316,757	207,290	66.7	65.4
   サービス業	329,366	161,117	54.2	48.9	281,866	148,504	56.6	52.7

   注）格差は男子を１００とした場合。給与額の単位は円。
   
   　事業所規模３０人以上の各産業計における現金給与総額の男女間賃金格差をみると、格差の最も大きい産業は金融・保険業で男性を１００とすると女性は３４．３となり、逆に格差の最も小さい産業は医療，福祉 で７９．０（女性）であった。
   　定期給与でみてみると、格差の最も大きい産業は金融・保険業で３８．２（女性）、格差の最も小さい産業は医療，福祉で７３．８（女性）であった。
   
   表−６　男女間賃金格差（事業所規模３０人以上）
   

   区　分	現金給与総額		格差（女子）		定期給与		格差（女子）
   	男子	女子	18年	19年	男子	女子	18年	19年
   調査産業計	426,637	217,268	53.7	50.9	341,826	183,749	56.0	53.8
   建設業	362,870	233,863	60.3	64.4	346,534	215,781	59.7	62.3
   製造業	473,715	215,701	47.1	45.5	364,703	183,106	49.8	50.2
   情報通信業	438,003	201,866	50.1	46.1	340,990	170,427	49.8	50.2
   運輸業	233,497	142,676	43.0	61.1	215,448	141,484	47.8	65.7
   卸売・小売業	279,449	132,688	43.5	47.5	245,109	121,024	47.1	49.4
   金融・保険業	598,019	204,885	50.8	34.3	468,094	178,785	53.2	38.2
   飲食店，宿泊業	247,861	127,860	50.9	51.6	225,915	121,975	52.3	54.0
   医療，福祉	410,790	324,411	88.8	79.0	357,005	263,521	85.4	73.8
   教育，学習支援業	521,418	372,600	70.0	71.5	393,435	281,735	71.0	71.6
   複合サービス事業	403,215	229,3438	47.9	56.9	332,176	180,687	51.8	54.4
   サービス業	326,217	177,300	54.3	54.4	277,951	162,052	57.6	58.3

   注）格差は男子を１００とした場合。給与額の単位は円。
   
   
4. 全国との比較
   　事業所規模５人以上の調査産業計における現金給与総額の対前年比をみると、本県は１.８％減、
   全国平均は０．７％減であった。
   　現金給与総額の全国平均との格差をみると、全国平均を１００とした場合、本県は本県は９３．７で、
   前年に比べ１．３ポイント賃金格差は拡大した。
   
   表−７　現金給与総額の推移（事業所規模５人以上）
   

   調査産業計	山　　梨　　県			格　差	全　　　　国
   	指　数	対前年比(％)	実　数(円)		指　数	対前年比(％)	実　数(円)
   平成16年	101.6	△ 2.8	311,854	93.7	99.4	△ 0.7	332,784
   平成17年	100.0	△ 1.5	306,992	91.7	100.0	0.6	334,910
   平成18年	103.9	3.8	318,835	95.0	100.2	0.3	335,774
   平成19年	102.0	△ 1.8	309,345	93.7	95.5	△ 0.7	330,313

   注）　指数は平成17年を１００とする。
   　　　格差は、全国平均を１００とした場合。
   
   　事業所規模３０人以上の調査産業計における現金給与総額の対前年比をみると、本県、全国平均とも１．７％増であった。
   　現金給与総額の全国平均との格差をみると、全国平均を１００とした場合、本県は本県は９０．９で、
   賃金格差は比べ２．１ポイント賃金格差は拡大した。
   
   表−８　現金給与総額の推移（事業所規模３０人以上）
   

   調査産業計	山　　梨　　県			格　差	全　　　　国
   	指　数	対前年比(％)	実　数(円)		指　数	対前年比(％)	実　数(円)
   平成16年	99.0	△ 0.7	346,466	91.9	99.0	△ 0.8	376,964
   平成17年	100.0	1.0	353,116	92.8	100.0	1.0	380,438
   平成18年	101.2	△ 4.1	327,364	93.2	101.0	1.0	384,401
   平成19年	99.5	△ 1.7	343,387	90.9	100.7	△ 2.9	377,731

   注）　指数は平成17年を１００とする。
   　　　格差は、全国平均を１００とした場合。

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