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更新日:2023年8月8日

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定例会議開催概要(R050621)

開催の日

令和5年6月21日(水曜日)

開催の場所

山梨県公安委員会室

議題・報告事項の概要は、次のとおりであり、それぞれ審議した。

議題事項

公安委員会宛ての苦情申出に対する回答について

総務室次長から、「南アルプス市在住の男性から、令和5年5月11日及び同15日付けで受理した警察法第79条の規定に基づく公安委員会宛ての苦情申出2件について、県警察から調査結果の報告を受けたので、同報告に基づき申出者に回答したい。また、笛吹市在住の男性から、令和5年5月16日付けで受理した警察法第79条の規定に基づく公安委員会宛ての苦情申出について、県警察から調査結果の報告を受けたので、同報告に基づき申出者に回答したい。」旨の説明があり、原案どおり決裁された。

犯罪被害者等給付金(遺族給付金)の支給裁定申請の受理について

警務課犯罪被害者支援室長から、「令和5年6月15日に、『犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律』に基づく遺族給付金の支給裁定申請書を受理した。今後、裁定に必要な調査等を進めていく。」旨の説明があり、決裁された。

意見の聴取・聴聞について

運転免許課長から、運転免許の取消処分9件に係る意見の聴取・聴聞について説明があり、原案どおり決裁された。

報告事項

刑法犯認知・検挙状況等について(令和5年5月末)

刑事部長から、「本年5月末の刑法犯認知件数(暫定値)の累計は1,265件(前年同期比+198件)であった。認知件数増加の主な罪種は、刑法犯の約75%を占める窃盗であり、前年同期より177件増加している。検挙件数は742件(前年同期比+249件)と増加しており、検挙率も58.7%(前年同期比+12.5ポイント)と上昇している。重要犯罪の認知件数は、5月末累計で15件(前年同期比+3件)、検挙件数は14件(前年同期比+3件)、検挙率は93.3%(前年同期比+1.6ポイント)であった。5月中の重要犯罪の認知は、強制わいせつ及び未成年者略取誘拐の2件であり、いずれも被疑者を早期に検挙している。電話詐欺の認知件数は、5月末累計で20件(前年同期比-2件)、被害額は2,278万円(前年同期比-3,311万円)、検挙件数は17件(前年同期比+9件)であった。5月単月の認知件数は3件(前年同月比-2件)で、手口別に見ると、詐欺盗1件に対して架空料金請求2件と振り込め型が多くなっている。被害認知時には、所要の捜査を徹底し、検挙に向けた基本捜査を徹底してまいりたい。窃盗の認知件数は、5月末累計で943件(前年同期比+177件)であり、5月単月では、212件(前年同月比±0件)である。侵入窃盗は、5月末累計で114件(前年同期比+15件)、5月単月では20件(前年同月比-16件)、非侵入窃盗は、5月末累計で612件(前年同期比+129件)、5月単月では140件(前年同月比+29件)とそれぞれ増加している。増加の主な原因は、銅線を始めとする金属窃盗の増加等によるものである。乗り物盗は5月末累計で217件(前年同期比+33件)であり、乗り物盗の約85%を占める自転車盗は、5月末累計で184件(前年同期比+31件)となっていることから、各警察署に対して自転車盗の発生状況を分析した資料を送付し、検挙活動の強化に向けた情報共有を図ってまいりたい。5月中の主な事件の発生・検挙状況については、5月8日に富士吉田市内のトレーディングカード販売店においてカード等が大量に窃取された窃盗事件につき、富士吉田警察署、本部捜査第一課及び機動捜査隊の合同捜査班は、防犯カメラの画像解析等所要の捜査により被疑者を特定し、5月30日に通常逮捕した。また、5月25日に山梨市内のテナントビル設置のエレベータ内で発生した強制わいせつ未遂事件につき、日下部警察署は、迅速な検索で早期に不審な男を発見し、防犯カメラ画像解析等所要の捜査により同男の犯行を裏付け、5月26日に通常逮捕した。」旨の報告があった。

犯罪抑止総合対策について(令和5年5月末)

生活安全部長から、「本年5月中の主な犯罪抑止対策について、南甲府警察署では、通勤通学時間帯に合わせて、学生ボランティア、少年補導員及び中央市職員と連携し、身延線沿線の駅構内における自転車盗被害防止活動を行った。甲斐警察署では、警察署独自で作成した『電子マネー購入客対応マニュアル』を管内コンビニエンスストアに配布し、電話詐欺被害防止に係る水際対策への協力を依頼した。南アルプス警察署では、果実出荷会場において、防犯カメラやセンサーライト、警報器等の有効性について説明し、生産者の自主的な防犯対策への意識向上を図った。本年5月末の電話詐欺の状況は、認知件数20件(前年同期比-2件)、被害金額2,278万円(前年同期比-3,311万円)、アポ電件数370件(前年同期比+150件)、阻止件数38件(前年同期比+17件)、阻止金額1,065万円(前年同期比-1,181万円)であった。17件の増となった阻止件数のうち、コンビニエンスストアにおける阻止が10件増加しているが、阻止を強化するためにも、金融機関、コンビニエンスストア等に対する協力要請をさらに推進してまいりたい。認知した20件の手口別は、オレオレ詐欺7件、架空料金請求詐欺6件、還付金詐欺4件、詐欺盗3件である。同じく本年5月末のアポ電の内訳は、オレオレ詐欺が約46%、還付金詐欺が約27%、架空料金請求詐欺が約25%であった。子供・女性を対象とした人身安全関連事案の発生状況について、5月中の認知件数は116件(前年同月比-15件)、5月末の認知件数の累計は594件(前年同期比+77件)となっている。ストーカー、DV、児童虐待、男女間トラブルの4類型について、5月中は、全ての類型で減少しているが、5月末累計では、ストーカー以外の類型が増加している。今後も積極的な事件化等により続発を防止するとともに、関係機関と連携し、徹底した保護対策を図ってまいりたい。」旨の報告があった。

交通事故の発生状況について(令和5年5月末)

交通部長から、「本年5月末の交通事故発生状況(速報値)は、累計で、発生件数755件(前年同期比-12件)、死者数12人(前年同期比-1人)、負傷者数881人(前年同期比-47人)、負傷者のうち重傷者数91人(前年同期比-4人)であり、昨年同期と比較して、すべての項目で減少している。5月中は、発生件数、負傷者数が前年比で増加、死者数、重傷者数は前年と同数となっている。主たる事故態様別等について、5月中の年代別発生状況は、65歳以上の年代が増加しており、5月末累計では、64歳以下の年代が減少、65歳以上の年代が若干増加している。高齢者事故の発生状況について、5月中の高齢者事故は61件(前年同月比+8件)、5月末累計では301件(前年同期比+11件)といずれも増加している。飲酒事故の発生状況は、5月中で11件(前年同月比+9件)、5月末累計で21件(前年同期比+11件)と大幅に増加している。新型コロナウイルス感染症の影響が少なくなり、飲酒の機会が増えたことも原因の一つと考えているが、今後も飲酒運転取締りの強化に努めてまいりたい。自転車事故の発生状況は、5月中で21件(前年同月比-1件)、5月末累計で80件(前年同期比-12件)といずれも減少している。交通事故抑止対策について、甲府警察署では、高齢者の運転技術向上や交通道徳の高揚を目的として、甲府市内の自動車教習所において高齢者を対象としたベテランドライバーコンテストを実施した。甲斐警察署では、買い物目的で外出した際に交通事故に遭遇する高齢者が多いことに着目し、スーパーマーケットにおける高齢者事故防止啓発活動の推進を図った。鰍沢警察署では、連休明けにおける児童の交通安全対策として、交通安全関係団体や役場職員と連携し、通学路見守り活動を実施した。」旨の報告があった。

「山梨県高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に係る信号機等に関する基準を定める条例」の一部改正について

交通部長から、「令和4年度の道路交通法施行令及び国家公安委員会規則の改正に伴う『山梨県高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に係る信号機等に関する基準を定める条例』の一部改正を、6月定例県議会に上程する。本改正の概要は、交通安全特定事業(いわゆるバリアフリー法に基づく、高齢者、障害者等による道路の横断の安全を確保するための機能を付加した信号機の設置等に関する事業)により設置される信号機の基準に規定する歩車分離式信号機の歩行者用青信号の対象に、遠隔操作型小型車及び特定小型原動機付自転車を加えるものである。参考に、『遠隔操作型小型車(自動配送ロボット等)』とは、人又は物を運送する小型の車のうち、遠隔操作により通行させることができ、かつ、車体の大きさ及び構造が歩行者の通行を妨げるおそれのないものとして内閣府令で定める基準に該当するものをいい、歩行者と同様の交通ルールに従う。また、『特定小型原動機付自転車(電動キックボード等)』とは、原動機付自転車のうち、車体の大きさ及び構造が自転車道における他の車両の通行を妨げるおそれのないものとして、道路交通法施行規則で定める基準に該当するものをいい、自転車と同様の交通ルールに従う。本条例案は、令和5年7月中の公布、施行を予定している。」旨の報告があった。

その他

本部長から、「5月末の各部の状況を報告させていただいた。刑法犯の検挙、犯罪抑止のいずれも良好な状況であり、電話詐欺についても、認知件数、被害額ともに減少しているが、未だ発生は確認されており、気を引き締めて対策を徹底してまいりたい。交通事故についても、発生件数、負傷者数、死者数が減少しており、これまでの対策を継続していきたいと考えているが、夏季を迎え、観光県である本県には、多くの来訪客が見込まれることから、さらなる交通事故防止対策を図ってまいりたい。他方、飲酒事故が大幅に増加している実情を踏まえ、飲酒運転に対する取締りの強化を徹底してまいりたい。」旨の発言があった。

委員から、「前回の報告にもあったが、特定小型原動機付自転車(電動キックボード等)について、一般の利用のほか、観光地においても今後利用者が増加することが予想される。自転車と同じ交通ルールが適用されると聞いているが、本県の道路事情等を考えると、様々な危険が生じないかと憂慮するところである。より適切な対策をお願いしたい。飲酒運転の防止について、代行業者から話を聞くと、金曜及び土曜の夜に利用者が集中し、代行車の利用ができないケースが増加しているとのことであった。飲酒運転を防ぐためには、このような実情の周知も必要ではないかと感じた。」旨の発言があった。

委員から、「刑法犯の検挙率が向上していることについて、様々な対策の成果が数字に表れているものと評価している。この傾向が一時的なものにならぬよう、さらなる努力をお願いしたい。果実盗防止対策について、本部からも人員を派遣して警戒活動を徹底しているとのことであり、多くの人の目が犯罪防止につながっていることを感じる。南アルプス署の活動例のように、農家への防犯指導も非常に有効であることから、これらの対策を引き続き徹底し、被害が1件でも少なくなるようにお願いしたい。」旨の発言があった。

委員から、「5月末の状況について、数字的には非常に順調で、各種対策の効果が表れていると感じている。特に電話詐欺については、発生件数及び被害額が減少しているとのことであり、引き続き必要な対策を地道に継続していただきたい。一方、飲酒事故が増加していることについては、大変憂慮するところである。本県では、横断歩行者の保護を強力に推進した結果、横断歩道における停車率が極めて高くなったという実績がある。飲酒運転の防止についても、取締りや広報啓発活動を引き続き強力に推進することで成果につなげていただきたい。」旨の発言があった。

お問い合わせ

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