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山梨県の現在の警報発令伝染性紅斑(中北、富士・東部、甲府市) 

 

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この時期注意が必要です!

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YCDC医師からのメッセージ

 定点情報(2025年第29週:7月14日~7月20日)/ その他情報(公表までに把握した情報)

                             (7月24日 山梨県立中央病院 三河貴裕 医師)

【要約】
・新型コロナウイルス感染症:今後持続的に感染者が増加していくと予想されます。
・百日咳、伝染性紅斑:多い状態が続いています。
・ウイルス等をもつマダニに咬まれることで感染する感染症があります。ヤブや森に入る際には長袖長ズボンや虫除けスプレーなどの対策を心がけてください。

〇リスクアセスメント
【新型コロナウイルス感染症】
新型コロナウイルス感染症は全県で定点あたり3.71(130人)と、先週の3.20に比べ微増しました。特に中北地域では定点あたり6.50と多い傾向にあります。年齢別では先週に比べ高齢者での報告が若干増加しています。下水からの新型コロナウイルスRNA濃度も前週に比べ2.16倍と増加しています。このことから、今後当県でも持続的に本ウイルスによる感染者が増加していくと予想されます。

【伝染性紅斑】
伝染性紅斑はヒトパルボウイルスB19による感染症です。
患者数は比較的多い状況が続いています。定点あたりの新規患者数は1.62(34人)でした。

【百日咳】
前週の報告では1週間で24件の報告があり、多い状態が続いています。


〇対応
新型コロナウイルス感染者の報告が徐々に増えてきています。急激な増加は見られないものの、当院でも新型コロナウイルス感染症による入院患者さんが少し増えてきました。救急外来でも非常に多いわけではないものの、本疾患の患者さんが受診するようになってきました。他県でもデータ上感染者がゆっくり増加傾向です。感染者の増加スピードは緩やかですが、沖縄では感染者が急激に増加しました。学校は夏休み中ですから子供達での急激な拡大は起きないと思いますが、注意して推移を見守る必要があります。

百日咳は引き続き多い報告数で推移しています。妊娠27-36週の妊婦さんはRSウイルスワクチンのように三種混合ワクチン(百日咳を含んでいる)を接種することで新生児や乳児の感染を防ぐ方法がありますので、接種についてご検討ください。

  ※妊婦のRSウイルスワクチン、三種混合ワクチン接種は任意接種です。検討される方は早めに主治医にご相談をお願いします。
 

梅雨が明け、毎日暑い日が続きます。熱中症への対応も必要です。またマダニの活動時期にも入ります。ウイルス等をもつマダニに咬まれることで感染する日本紅斑熱やSFTS(重症熱性血小板減少症候群)という感染症があります。SFTSは西日本に多く見られる感染症で当県ではまだ患者さんの報告はありませんが、静岡県でも報告が見られますから山梨県でも注意が必要です。ヤブや森に入る際には長袖長ズボンや虫除けスプレーなどの対策を心がけてください。

 

*関連ページ
百日咳 ⇒ 山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省 / 国立健康危機管理研究機構
伝染性紅斑 ⇒ 山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省 / 国立健康危機管理研究機構

マダニや蚊による感染症・対策 ⇒  山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省(ダニ) / 国立健康危機管理研究機構

 

感染症発生状況

corona

今週の感染症発生状況はこちら をご覧ください ! 

 *保健所毎疾患毎(インフルエンザ・コロナ・RSウイルス・感染性胃腸炎など)に今週の状況がご覧になれます。

      2025年7月24日作成

インフルエンザ及び新型コロナウイルス感染症について県内35箇所(2025年14週までは41箇所)の定点医療機関から
報告された患者数及び1医療機関あたりの患者数を集計しました【赤色警報 黄色注意報】。

対象期間:2025年第29週〔2025年7月14日(月曜日)~2025年7月20日(日曜日)〕

      トップページインフルエンザ流行マップ警報・注意報なし                              新型コロナウイルス感染症流行マップ(白)                           

  ◆下記数値は、「初回公表時点での数値」を掲載しています。また、医療機関から報告がなかった場合は定点当たり数値の算出対象から除いています。

インフルエンザ   
山梨県 中北 峡東 峡南 富士・東部 甲府市
29週 報告数 - - - - - -
定当 - - - - - -
28週 報告数 3 - 1 - - 2
定当 0.09 - 0.17 - - 0.29
27週 報告数 3 - 3 - - -
定当 0.09 - 0.50 - - -
26週 報告数 2 2 - - - -
定当 0.06 0.17 - - - -
25週 報告数 8 4 - - - 4
定当 0.23 0.33 - - - 0.57
新型コロナウイルス感染症*
山梨県 中北 峡東 峡南 富士・東部 甲府市
29週 報告数 130 78 14 6 11 21
定当 3.71 6.50 2.33 2.00 1.57 3.00
28週 報告数 112 52 23 4 10 23
定当 3.20 4.33 3.83 1.33 1.43 3.29
27週 報告数 114 36 27 8 28 15
定当 3.26 3.00 4.50 2.67 4.00 2.14
26週 報告数 42 20 12 2 4 4
定当 1.20 1.67 2.00 0.67 0.57 0.57
25週 報告数 44 14 10 6 4 10
定当 1.26 1.17 1.67 2.00 0.57 1.43

※15週報告から、定点医療機関数が変更(減少)しています。推移を確認する場合は「定当」(定点あたり患者数)をご参考ください。
*本県独自基準 以下の数値を目安にYCDC医師と協議の上決定(注意報目安:定点あたり10以上、警報目安:定点あたり15以上)

発生動向に関する各種資料 (定点把握対象疾患・全数把握対象疾患の発生状況病原体検出状況などがご覧になれます)

集団感染事例及び学級閉鎖等措置状況(PDF:33KB) ※過去の分はこちら
 
施設から報告のあった事例保健所及び施設種類ごとにご覧になれます。県保健所管内のみの情報です)

  *2024年第36週以降の状況
    新型コロナ措置状況(PDF:63KB)
    インフルエンザ措置状況(PDF:64KB)
    感染性胃腸炎措置状況(PDF:62KB)
  *甲府市の状況は こちら

 

新型コロナウイルス感染症について

 新型コロナウイルス感染症とは、新型コロナウイルスによって起きる感染症です。主に鼻やのど、気管、肺などの臓器(呼吸器)に感染し、インフルエンザや風邪に似た症状を引き起こします。
   *新型コロナウイルス感染症の法律上の位置づけは、令和5年5月8日から「5類感染症」に移行しました。

新型コロナウイルス感染症に関する詳細情報は以下のページをご覧ください。

 

下水サーベイランス

 下水中のウイルスを検査・監視する下水サーベイランス(下水疫学調査)は、受診行動や検査数等の影響を受けることなく、無症状感染者を含めた感染状況を反映する客観的指標としての活用が期待されています。
 本県では感染状況のトレンドを把握し、感染対策に活用するため、令和5年7月から下水サーベイランス事業を実施しています。

 詳しい情報は こちら

最新・話題のレポート


 〇厚生労働省や国立感染症研究所などが公表する最新・話題のレポート

 〇YCDCレポート

 〇感染症対策グループHP

山梨県で発生している感染症情報

警報

伝染性紅斑(中北保健所、富士・東部保健所、甲府市保健所管内)

注意報

なし