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山梨県の現在の警報発令伝染性紅斑(峡東、富士・東部、甲府市) 
       
注意報発令水痘(峡南)

 

YCDC医師からのメッセージ

 定点情報(2025年第25週:6月16日~6月22日)/ その他情報(公表までに把握した情報)

                             (6月26日 山梨大学医学部附属病院 鈴木哲也 医師)

【要約】
・百日咳、伝染性紅斑:引き続き感染者の報告が多い状態にあります。
・屋外でのレジャーや海外旅行などの機会が
増す季節です。マダニや蚊などに刺されないよう、素肌の露出を避けたり、虫除け剤を使用しましょう。

〇リスクアセスメント
【新型コロナウイルス感染症】
この週の報告数は定点医療機関あたり1.26 (報告総数44人)、基幹定点医療機関の入院患者数の合計は7人でした。新規感染者の報告数は少ない状態が続いています。

【百日咳】
全国で引き続き多数の患者が報告されています。山梨県内の今週分の新規届出件数は14件、年累計で137件に達しています。

【伝染性紅斑】
先週までに警報が出ていた峡東保健所管内、富士・東部保健所管内、甲府市では今週も多くの新規感染者数が報告されており、警報が維持されています。

〇対応
百日咳は激しい咳が長期間続く呼吸器感染症ですが、特に生まれたばかりの新生児や乳児が感染すると重症化し、命に関わることがあります。百日咳を含む混合ワクチンは生後2か月から接種が可能です。対象の月齢に達した乳児は遅れずにワクチン接種をお願いします(定期接種)。また、生まれたばかりの新生児や乳児の感染を防ぐために、妊娠中に妊婦が百日咳を含むワクチンを接種する方法もあります(任意接種)。

伝染性紅斑は幼児~小学生に多い感染症で、妊婦が感染するとお腹の中の赤ちゃんにも影響が出ることがあります。発症した子供は発熱や咳などのかぜのような症状に続いて、頬部(ほっぺた)に赤い発疹が出るのが特徴です。主に飛沫を介して感染するため、咳エチケットなどの基本的な感染対策が有効です。

多くの感染症が飛沫を介してヒトからヒトに感染していきます。普段から日常的で一般的な行動として手洗いや咳エチケットを心がけていくことが大切です。また、これから屋外でのレジャーや海外旅行などの機会が増えてくると思います。蚊やダニに刺されることで感染する病気を防ぐために、素肌の露出をできるだけ避け、虫除け剤も活用して虫に刺されないようにしましょう。海外旅行の前には現地の衛生状況や注意すべき感染症について情報を集めて、必要に応じて追加の予防接種をご検討ください。


*関連ページ
百日咳 ⇒ 山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省 / 国立健康危機管理研究機構
伝染性紅斑 ⇒ 山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省 / 国立健康危機管理研究機構

マダニや蚊による感染症・対策 ⇒  山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省(ダニ) / 国立健康危機管理研究機構
 

海外渡航者向け情報 ⇒ 厚生労働省検疫所

 

感染症発生状況

 

今週の感染症発生状況はこちら をご覧ください ! 

 *保健所毎疾患毎(インフルエンザ・コロナ・RSウイルス・感染性胃腸炎など)に今週の状況がご覧になれます。

      2025年6月26日作成

インフルエンザ及び新型コロナウイルス感染症について県内35箇所(2025年14週までは41箇所)の定点医療機関から
報告された患者数及び1医療機関あたりの患者数を集計しました【赤色警報 黄色注意報】。

対象期間:2025年第25週〔2025年6月16日(月曜日)~2025年6月22日(日曜日)〕

      トップページインフルエンザ流行マップ警報・注意報なし                              新型コロナウイルス感染症流行マップ(白)                           

  ◆下記数値は、「初回公表時点での数値」を掲載しています。また、医療機関から報告がなかった場合は定点当たり数値の算出対象から除いています。

インフルエンザ   
山梨県 中北 峡東 峡南 富士・東部 甲府市
25週 報告数 8 4 - - - 4
定当 0.23 0.33 - - - 0.57
24週 報告数 13 9 2 - 1 1
定当 0.37 0.75 0.33 - 0.14 0.14
23週 報告数 31 22 1 2 - 6
定当 0.89 1.83 0.17 0.67 - 0.86
22週 報告数 19 13 1 - - 5
定当 0.54 1.08 0.17 - - 0.71
21週 報告数 29 16 3 - 1 9
定当 0.83 1.33 0.50 - 0.14 1.29
新型コロナウイルス感染症*
山梨県 中北 峡東 峡南 富士・東部 甲府市
25週 報告数 44 14 10 6 4 10
定当 1.26 1.17 1.67 2.00 0.57 1.43
24週 報告数 21 5 2 2 4 8
定当 0.60 0.42 0.33 0.67 0.57 1.14
23週 報告数 27 10 6 1 3 7
定当 0.77 0.83 1.00 0.33 0.43 1.00
22週 報告数 39 14 10 5 4 6
定当 1.11 1.17 1.67 1.67 0.57 0.86
21週 報告数 32 12 4 5 6 5
定当 0.91 1.00 0.67 1.67 0.86 0.71

※15週報告から、定点医療機関数が変更(減少)しています。推移を確認する場合は「定当」(定点あたり患者数)をご参考ください。
*本県独自基準 以下の数値を目安にYCDC医師と協議の上決定(注意報目安:定点あたり10以上、警報目安:定点あたり15以上)

発生動向に関する各種資料 (定点把握対象疾患・全数把握対象疾患の発生状況病原体検出状況などがご覧になれます)

集団感染事例及び学級閉鎖等措置状況(PDF:31KB) ※過去の分はこちら
 
施設から報告のあった事例保健所及び施設種類ごとにご覧になれます。県保健所管内のみの情報です)

  *2024年第36週以降の状況
    新型コロナ措置状況(PDF:61KB)
    インフルエンザ措置状況(PDF:60KB)
    感染性胃腸炎措置状況(PDF:61KB)
  *甲府市の状況は こちら

 

新型コロナウイルス感染症について

 新型コロナウイルス感染症とは、新型コロナウイルスによって起きる感染症です。主に鼻やのど、気管、肺などの臓器(呼吸器)に感染し、インフルエンザや風邪に似た症状を引き起こします。
   *新型コロナウイルス感染症の法律上の位置づけは、令和5年5月8日から「5類感染症」に移行しました。

新型コロナウイルス感染症に関する詳細情報は以下のページをご覧ください。

 

下水サーベイランス

 下水中のウイルスを検査・監視する下水サーベイランス(下水疫学調査)は、受診行動や検査数等の影響を受けることなく、無症状感染者を含めた感染状況を反映する客観的指標としての活用が期待されています。
 本県では感染状況のトレンドを把握し、感染対策に活用するため、令和5年7月から下水サーベイランス事業を実施しています。

 詳しい情報は こちら

最新・話題のレポート

 ★海外における感染症予防について
  海外には日本で発生していない感染症がたくさんあります。
  海外に渡航される方は、渡航先の状況や滞在中の計画に応じた適切な感染予防を心がけてください。


 〇厚生労働省や国立感染症研究所などが公表する最新・話題のレポート

 〇YCDCレポート

 〇感染症対策グループHP

山梨県で発生している感染症情報

警報

伝染性紅斑(峡東保健所、富士・東部保健所、甲府市保健所管内)

注意報

水痘(峡南保健所管内)