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サイバー犯罪特別捜査官

現役サイバー犯罪捜査官からのメッセージ

サイバー犯罪を取り締まり、誰もが安心して暮らせる社会を実現したい

山梨県警察本部生活安全部サイバー犯罪対策課  警部補 40代
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経 歴

平成28年(2016年) サイバー犯罪特別捜査官として山梨県警察官を拝命
平成31年(2019年) 警視庁サイバー犯罪対策課に出向
令和 3年(2021年) 山梨県に帰県
令和 5年(2023年) 警部補(係長)に昇任 サイバー犯罪対策課勤務

          

警察本部の係長として、サイバー犯罪捜査に従事

ー いつ山梨県警察に採用されましたか?photo3
 平成28年4月にサイバー犯罪特別捜査官として採用されました。
その後は、警察本部のサイバー犯罪対策部門で勤務しています。

ー 現在の担当業務は?
 警察本部の係長として、サイバー犯罪捜査に従事しています。また、サイバー犯罪以外の事件でもパソコンやスマートフォンの解析等、高度な技術や知識が必要な場合があるので、捜査支援をしたり、警察官の教育も担当しています。

 システムエンジニアとして勤務した経験を活かして

photo4ー サイバー犯罪捜査官を目指したきっかけは? 
 大学卒業後、業務系システムを手掛ける民間企業に就職し、システムエンジニアとしてシステム設計・開発・保守を担当する業務を経験しました。システムエンジニアとして働く中で、サイバー犯罪が横行する現実を目の当たりにし、少しでもサイバー犯罪の被害を減らしたいと考えたのが警察官を志したきっかけです。故郷である山梨に貢献したいという想いから山梨県警察に入ることにしました。

常に初心を忘れず、まっすぐ歩んでいきたい

ー 仕事にやりがいを感じる瞬間は?

 サイバー犯罪は、窃盗や傷害のような犯罪と違って、指紋や足跡のような直接的な証拠が残らず、一見して犯人の姿が分かりません。そのような厳しい条件であっても膨大なデータの解析や分析によって、犯人を追い詰め、検挙することができたときは、この上ない喜びを感じます。常に初心を忘れず、被害者の立場に立って考えることを心がけています。

知的好奇心がある技術者にとって、警察官は天職だと思う

picture3ー 印象に残った仕事は?

 モバイル決済の不正利用事件です。膨大なアクセスログや証拠データを解析する必要があったので、時に深夜に及ぶような厳しい捜査もあったのですが、技術者としての執念と、自身の経験を生かした多角的なデータ分析により、犯人を検挙することができました。私は元々、技術畑の人間です。サイバー空間では、次から次へと新しい技術を悪用した犯罪が発生しているため、サイバー犯罪捜査は私のような知的好奇心が強い人間にとって天職だと思います。

プライベートの充実が仕事の充実につながる

ー プライベートはどのように過ごしていますか?

 子どもと遊んだり、趣味のキャンプを楽しんでいます。昨今、警察では民間企業と同様、ワークライフバランスの推進に力を入れているため、休暇を取得しやすいです。そのため、プライベートがとても充実しています。不思議なことに、プライベートが充実すると仕事も充実するという好循環が生まれます。休む時はしっかり休んでリフレッシュするというメリハリを付けることで、また仕事を頑張ろうと言う気持ちが自然と湧いてきます。

山梨県警察のサイバー犯罪特別捜査官として

 ー これからの目標を教えてください。

 サイバー関連の技術は日進月歩なので、今、最新の技術であっても、1年先、2年先は古い技術になっていることも少なくありません。ですから、常に勉強を継続していく必要があります。
今後は、まだ取得していないサイバー関連分野の資格を取得したいです。
また、自分自身が山梨県警察のサイバー部門を背負って立つんだという強い気持ちを持って自己研鑽を重ね、後進の指導にも当たりたいと考えています。

警察には自分自身の能力を活かす環境が整っています。

ー これから警察官を目指す人にアドバイスをお願いします

 警察官の仕事は大変なことも多いですが、人生を賭ける価値がある仕事です。警察組織は、実力主義なので、自分自身の努力次第で、昇進等のキャリアアップもできますし、自分自身の能力を活かす環境が整っています。
一度しかない人生なので、失敗を恐れず、どんどんチャレンジしてほしいと思います。