ページID:71117更新日:2016年3月3日

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KSC0035

県指定 有形文化財(考古資料)

大善寺

  • 大善寺中世墓出土陶器(だいぜんじちゅうせいぼしゅつどとうき)

平成19年4月26日指定

員数 7点

所在地 甲州市勝沼町勝沼3559

所有者又は管理者 大善寺

 

大善寺中世墓出土陶器が出土した柏尾山大善寺は、平安時代前期の創建とされ、古くは柏尾寺、柏尾山寺などと称し、本尊の薬師三尊像は重要文化財、県内最古の寺院建築である本堂(薬師堂)は国宝に指定されている有名な古刹である。

写真の資料は、四耳壺(しじこ)2点、瓶子(へいし)3点、小壺(こつぼ)1点、水滴(すいてき)1点の合計7点で、いずれも本堂周辺や参道沿いでの境内整備により、偶然発見された。個々の出土状況は不明であるが、その年代については、13世紀前半から14世紀前半のものと考えられる。

鎌倉時代には火葬骨を壺などに納めて葬られた墓の遺跡があり、四耳壺や瓶子等の本来の用途は、水や酒などを入れる容器と考えられるが、瓶子等の口縁部を打ち欠いて蔵骨器として使用する事例がある。

このうち、四耳壺の内部から骨片が出土しており、水滴以外は容器の一部を打ち欠く行為が見られ、蔵骨器として使用されたことが推定される。さらに、大善寺周辺は、経塚群や中世墓群も確認されている。これは大善寺が在地豪族から庇護された大寺院であるが故に、被葬者を手厚く葬ることが必然的な行為であったことをうかがわせる。

本資料は、本県の鎌倉時代における在地豪族の葬送や墓制を知る上で、極めて貴重な資料である。

 

 

 

 

 

 

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