ページID:74916更新日:2019年11月25日

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MC0003

県指定 名勝

大善寺庭園

  • 大善寺庭園(だいぜんじていえん)

昭和54年3月31日指定

所在地 甲州市勝沼町勝沼字道上3559番地ノ1

所有者又は管理者 大善寺

 

大善寺は、現在真言宗智山派の名刹で、本堂(国宝)、木造薬師如来及両脇侍像(重要文化財)を初めとして多くの文化財を保有している。

本庭は、客殿・庫裏(くり)の北庭として設けられた面積390平方メートルの池泉(ちせん)鑑賞式の庭園で、典型的な江戸時代初期の手法を用いている。

低い山裾に滝及び築山を組み、その下部にやや奥行のある池を掘り、水を流し、右手に亀出島、左手池畔に鶴石組(長寿延年を祈願するために、鶴・亀の長寿の動物の形に作られたもの)を構成、また中島を造らず、出島をそれにかえるなど、この時代の特徴を示している。

西部の雄大な築山はこの庭の中心的な部分で、最上部に先の尖った堂々たる巨石が立石手法を見せ、西側に脇侍を添えた三尊石組(仏像の三尊仏のように、中央に背の高い主石を、左右に主石より低い添石を配した構成)である。また、中央北部に小規模ながら傑出した技術を示す滝を懸け、これに接する左手前の池中には、本庭の最大の特色といえる立石手法の岩島が立ち、総ての力線がこの一石に集められている。

東部の滝の水落石は二段構成で、左手に巨大な滝添石を、右手上部には山形の蓬莱石(人が簡単には近づけない峻厳な絶壁を表現するための巨石)兼用の遠山石が置かれ、豪華な景趣を添えている。

江戸時代の旗本である三枝守全(さいぐさもりあきら)の手になると考えられる本庭は、洗練された造形美を生み出した時代的特色を如実に示す典型である。

 

 

 

 

 

 

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