ページID:77616更新日:2017年3月3日

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国指定 重要文化財(建造物)

窪八幡神社摂社若宮八幡神社拝殿

  • 窪八幡神社摂社若宮八幡神社拝殿(くぼはちまんじんじゃせっしゃわかみやはちまんじんじゃはいでん)

昭和24年2月18日指定

所在地 山梨市北654

所有者又は管理者 大井俣窪八幡神社

 

 若宮八幡神社の拝殿は、若宮本殿の正面に建っている。建立年代は、神社本紀によれば天文5年(1536)、武田信虎が鶴田木工助を造営の奉行として建立したと伝えている。現在の拝殿はこのときの建立であり、その後、天井その他一部が改変をうけて近年に至った。

 拝殿は桁行4間、梁間3間、柱はすべて面取り角柱で、柱上の組物は舟肘木を備える。正面4間のうち北側1間通りを御供所とし、供物などを調える場所に用いられた。南側3間が拝殿で、中央1間を本殿の中心線とあわせて社殿が配される。正背両面中央の出入口は吹放ちにされ、建具の備えはない。出入口両脇間および南側面は腰貫と内法貫間にすべて吹放ち窓を配し、御供所の外廻り3面は板壁で鎖される。軒は一軒疎垂木とし、屋根は桧皮葺の入母屋造で、妻は嵌板壁、破風には梅鉢懸魚を飾る。

 内部は3間拝殿と北側に1間張り出した御供所の2室である。床は前面が板張りである。

 御供所との間仕切りは前方が開放となり、後方2間は嵌板壁である。側柱間は梁間には虹梁を、桁行には繋梁を渡して交差させ、この構架を用いて天井縁を受ける。天井は周囲1間通りを化粧屋根裏とし、中央部は竿縁天井である。

 南側隣接の本社拝殿の造営は弘治3年(1557)で、この拝殿の建立時期より20年ほどおそく、建立位置が著しく接近のため軒隅部分が不自然に接触のまま建てられ、やむを得ない当時の事情が知られて興味深い。

 この拝殿は、装飾的な細部が少なく、入母屋造の簡潔な建物で、全体によく均整がとれており、落ちついた外観をあらわしている。大井俣窪八幡神社の中世社殿を構成する建築群の遺構として価値が高い。

 昭和28年(1953)の解体修理により、旧規に復して完成した。

 

 

 

 

 

 

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