ページID:14021更新日:2019年2月1日

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知事記者会見(平成17年11月11日)

詳細内容

11月11日臨時会見の様子(JPG:46KB) 知事臨時記者会見
平成17年11月11日(金) 15:00から
本館2階特別会議室

<発表事項>
○「明野廃棄物最終処分場について」

(知事)  明野廃棄物最終処分場の建設地の決定について申し上げます。
 公共関与による最終処分場は、本県の廃棄物の自県内処理を図る上で必要不可欠な施設であり、その確保は極めて重要な課題であります。
 明野廃棄物最終処分場につきましては、10月20日に、峡北地区最終処分場整備検討委員会から、建設候補地についてご報告いただいたところであります。
 また、本日まで、産業界の皆様や市町村長に対しましても、検討委員会から報告された内容等についてご説明を行い、ご理解をいただくとともに、公共関与による最終処分場の早期整備を求めるご要望もいただいたところであります。
 検討委員会からの意見集約結果を尊重するとともに、産業界のご意見等も踏まえる中で、本日、浅尾の現計画地を建設地とすることに決定をしました。
 今後におきましては、最終処分場の早期建設に向け、地元北杜市と十分協議する中で、全力で取り組んで参る所存であります。
 どうぞよろしくご理解とご協力の程をお願い申し上げます。
 以上です。

<質疑応答>
○「明野廃棄物最終処分場について」

(記者) 早期建設に向け取り組んでいくとのことですが、建設はいつ頃になりますか。

(知事) 地元北杜市とこれから協議を行い、その結果に基づいて建設を進めていきたいと思っています。

(記者) 今後、規模の縮小とかお考えでしょうか。その場合、必要な手続きはどんな形になるのでしょうか。

(知事) それらについても北杜市との協議の中で取り決めていきます。

(記者) 規模を縮小される場合の目安、あるいは既に案として挙がっているものがあれば教えてください。

(知事) 既に現計画地での許可が出た段階での設計が出来上がっていますが、それを基本にして変更していくところは変更していくということです。

(記者) 着工の時期ですが、地元との話し合いが順調にいけば来年度の着工ということでよろしいでしょうか。

(知事) 北杜市との協議が整い次第ということになると思います。出来るだけ早くやっていきたいと思っています。

(記者) 「地元との協議が整い次第」ということは、大きさ、規模が決まってからということでよろしいのでしょうか。

(知事) それも含めてです。

(記者) 規模を明確に決めてからということでしょうか。

(知事) そういうことも話し合いの中に含まれています。

(記者) 着工までのプロセスはどんなことを考えていますか。

(知事) 先ほど申し上げましたように地元の北杜市と諸々の協議をして、それが整った段階で建設に踏み切っていくということです。

(記者) 「諸々」という部分はどんなものがあるでしょうか。

(知事) 今までも、規模的なものや安全性の確保の問題についてはお示しをしてあります。これらについて再確認をして進めていくということです。

(記者) 北杜市との協議はいつ頃から開くという目処はあるのでしょうか。また、それを私どもは取材することが出来るのでしょうか。
 それと、県としては次の議会で補正予算を組んで事業を進めるのでしょうか、それとも、来年度当初予算に盛り込むのでしょうか。

(知事) その話し合いの内容については、担当部長に答えさせます。
 
(森林環境部長) 事務ベースでやらなければならないところもありますから、完全に事務ベースのものまでオープンでとは考えていません。

(記者) 峡北地区最終処分場整備検討委員会の時のように、幹事会は非公開、委員会は公開というようなことになるのでしょうか。

(森林環境部長)  そこまでのものではなく、規模とかの数字を詰めていくというものですから、それが固まった段階で公表していくことは当然考えていかなければならないと思っています。

(記者) 一回目の会議はいつ頃を考えていますか。

(知事) 今日以降、北杜市と具体的な日程、協議事項などを詰めていくことになると思います。

(記者) 県の予算の時期についてはいかがですか。

(知事) 早ければ平成18年度当初予算への計上も可能になると思います。

(記者) 12月議会の補正予算でという考えはないということですか。

(知事) 今日現在ではありません。

(記者) 改めて伺いますが、地元には根強い反対がありますが地元の合意は得られたというお考えですか。

(知事) 以前から申し上げているとおりです。

(記者) 合意は得られているということですか。

(知事) 反対の人もいますが、もちろんそうです。

(記者) 浅尾地区に決定したポイントは何ですか。

(知事) 峡北地区最終処分場整備検討委員会の結論を尊重したということです。

(記者) それが一番大きかったということですか。

(知事) そうです。

(記者) 先ほどの規模の縮小の話ですが、データといいますか何を根拠に規模の縮小を図っていくのでしょうか。

(知事) これは従来からの話し合いの中で出ていまして、私どもも「それを考慮していきましょう」と申し上げていますので、そういう方向で検討しましょうということです。

(記者) 処分量の実態に合わせて規模を縮小していくというとらえ方でよろしいでしょうか。

(知事) 埋め立て年数の長短によって、規模が決まってくるということです。

(森林環境部長) (数字的なものを補足説明しますが)前回の許可は埋め立て期間が5.5年と決まっています。
 それをベースにしますとリサイクルの推進も進んでいますので、基本的には産業廃棄物の実態調査を踏まえる中で規模が決まってくると思います。

(記者) 「リサイクルの推進」と部長がおっしゃいましたが、廃棄物の埋め立て品目も変わってくるのでしょうか。

(森林環境部長) これも実態調査の中で今後の動向も分かりますので、それを踏まえていくということです。

(記者) 例えば、廃プラなんかも場合によっては埋め立てをしなくなるということですか。

(森林環境部長) これも実態調査の結果が出ていますので、それを踏まえていくということになると思います。

(記者) その辺りのビジョンは現在どのようにお考えでしょうか。例えば、規模を縮小するのか、埋め立て量そのものを減らすのでしょうか。

(森林環境部長) それは今後の検討課題だと思っていますが、埋め立て量が減ってくれば相対的に規模も減ってくるということも当然あり得ることだと思います。

(記者) 確認しますが、規模を縮小する方向で検討するということでよろしいでしょうか。

(知事) そうです。

(記者) 埋め立て品目についても改めて検討さるとのことでしたが、今の処分場計画では、4分の1くらいは溶融スラグを入れるという計画になっていると思いますが、現在の状況ですとほとんどがリサイクルされていて、溶融化する施設も山梨県内には整っていないという状況の中で、これを減らすということもお考えなのでしょうか。

(知事) その辺については、これからの話し合いの中で決めていくことになると思います。
 先ほど部長から説明したように、実態調査も踏まえて行っていくということです。

(記者) 実態調査に基づくと、スラグはかなり少なくなるのではないかとおもうのですが、埋め立てするものもそれに合わせて調整するということですか。

(知事) それは今後の事務的作業の中で決めていくことです。

(記者) 建設が計画されてから11年間という長きにわたっての議論が続いてきましたが、ここまで問題が長期化してしまった最大の原因はどこにあったとお感じになっていますか。
 また、その中で県として反省すべきところがあったとすれば、どんなところだとお感じになっていますか。

(知事) まずは当初、住民の皆さんに分かりやすく説明を行えなかったというところがあったと思います。この点については反省をしています。
 したがって以降、積極的に情報も開示しながら公開の中で協議も行ってきました。
 ですから、住民の皆さんにも今回の進め方にはご理解をいただいていると思っています。

(記者) 以前、エコパーク構想があってリサイクルの施設の構想もありましたが、今回はリサイクルの部分が見えきません。
 その辺りは、知事としてどのようにお考えでしょうか。

(知事) リサイクルについては産業界、自治体等において積極的に対応していただいております。こうしたことに対して、県行政としてもご支援申し上げるところはしていくということであります。
 ですから県だけがということではなく、あらゆる団体がこの問題に取り組んでいるわけですから、これを私どもも支援しながらなおかつ、リサイクルが一層推進出来るような体制づくりに努力をしていきたいと思っています。

(記者) 県内にリサイクルの施設をお作りになるお考えはあるのでしょうか。

(知事) 今、市町村や産業界においては企業体がそういうことに努めていただいています。
 そういうことに対する指導、支援は考えていますが、県独自に処分場に併設するとか、別途に施設を作っていくというところまでは計画はしておりません。

(記者) 先ほど規模を縮小するということでしたが、規模を縮小することによって埋め立て処分量が減って、料金収入も減ってくるかと思いますが、採算性の見通しについてはどのようにお考えでしょうか。

(知事) 行政関与でやっていくことですから、利潤追求ということではないということはご理解いただけると思います。
 したがって、環境整備事業団が運営をしていくわけですが、ここに限らず公共関与の事業は続けていかなければならないわけです。時には、行政の負担も出てくると思っています。
 廃棄物を全て他県へ持ち出しているという現状を見るに付け、県としての役割をしっかりと果たしていくためには、採算性ばかりが全面に出るというお話しはいかがなものかと私は思います。

(記者) 県としての責任を果たしていこうというお話しは分かりますが、明野処分場で果たして採算が取れるかどうかというところはいかがですが。

(知事) ですから、経済活動ではありませんから、儲けようなどという考えでやっているわけではありません。
 この辺は良く理解していただかないと困ります。儲からない場合はやらなくて良いのですか。

(記者) 知事は、公共関与は続けられるとおっしゃっています。儲けなくても良いのですが、最終的に赤字になって、仮に事業団が事業を継続できない場合は税金を投入するということでしょうか。

(知事) もちろんです。やります。

(記者) ある程度、採算の見通しというものを示していただかないと・・・

(知事) ですから、最終処分場がないと産業の振興が遅れてしまいます。あるいは、企業の誘致においては、(企業は)「処分場がない所には行けない」ということで、県内の地域経済に及ぼす影響を考えたならば、その採算性云々だけで処分場の是非を問うことは、私はナンセンスだと思います。

(記者) 明野の処分場を作れば終わりではないと思います。
 今後の県内のゴミ行政を進めていく上での課題は、明野最終処分場の建設も含めて、どの辺にあるとお考えですか。

(知事) これは県内を5ブロックに分けた中で、まず峡北ブロックの中で明野が役割を担っていただくといくことがずっと以前に取り決めをされています。
 それ以降、各ブロックごとに次はうちがということで県内各地域ともこのことについては了解を得ています。
 したがって、峡北地区の役割が終わるならば次は何処かということで、それぞれが役割分担をしながら進めていくことになっていますので、明野が解決出来れば、順次それに従って進められていくと期待しています。

(記者) 就任当時からの最大の懸案事項の一つだった明野問題に結論を出された今の率直なご心境についてお聞かせください。

(知事) まだこれから建設していくわけですから、いろいろと乗り越えていかなければらないことがあるかも知れません。
 こういうことについては真摯に対応して、そして、一日も早く処分場を利用していきたいと思っていますので、まだまだ道半ばだという思いがあります。

(記者) 業者から取る料金の目安は、何を基準に考えていかれるのでしょうか。

(知事) それはやはり適正価格(にするということ)です。

(記者) そうしますと、周辺の処分場を参考にしながら考えていくということになるのでしょうか。

(知事) もちろんそれもあるでしょうし、現在県外へ搬出していっている単価と比較してどうかということも考慮していかないとならないと思います。
 自分の県の中の廃棄物を処理する施設ですから、他県からの廃棄物が入って来るわけではありませんので料金の格差が出てくるのは当然です。

(記者) (県外へ出すよりも)高くなるということですか。

(知事) (県外へ出すよりも)安くなるということです。そうでないと(県外へ出すより安くないと)、「それなら県外へ出す」ということになり、全く責任を果たしていないことになります。

(記者) 地元合意については得られているという立場でお話しされてきましたが、改めて、地元合意は得られているとする根拠は何ですか。

(知事) もう前に何回も申し上げています。

(記者) 建設計画を地元に対して行うと思いますがいつ頃になるでしょうか。

(知事) スケジュールによって変わってきますが、環境整備事業団が行います。

(記者) 地元の中に、まだ反対されている方がいらっしゃいますが、この決定の後も更に反対の行動なんかがあった場合、県としては話し合いをする用意というものはあるのでしょうか。

(知事) 前向きな話し合いならばしていきたいと思います。

(記者) 前向きな話し合いというのはどんな話し合いでしょうか。

(知事) 規模の問題とか、今までも話し合いをしてきました。そして要求されるとおりに私どもも対応してきました。
 ですから、それにまだ不足の部分があるのであれば、そういうことについて話し合いをしていくということです。

(記者) 建設を前提にした話し合いであればということですか。

(知事) そういうことです。

(記者) 先ほど規模の縮小のお話しが出ましたが、例えば許可の取り直しが必要なくらいの変更とかがあるのでしょうか。

(知事) そういうこともあります。

(記者) そうしますと時間が多少かかってしまいますが。

(知事) 環境整備事業団に対して県が許可を出すものですから、そういう場合は出来るだけ早くやるということです。

(記者) 場合によっては、そういう変更もあるということでしょうか。

(知事) もちろん規模縮小とかになれば数字的にも違ってきますから、そういう場合は(許可を)やり直すことになります。

(記者) 11年間という時間は長かったとお考えでしょうか。

(知事) 長かったです。協議をしている間に工法などが変わってきてはいますが、長い時間だったことは間違いないです。

(記者) 前知事が建設地を発表した時に、いつ測量に入るのか、いつ建設に入るのか、ということが伝わらなかったために、地元の反対派だけでなく、私ども報道陣もずっと現場に張り付いて「いつ来るのか。いつ来るのか」と待った経緯があるのはご承知かと思いますが、今回は透明性ということを全面に打ち出してやっていらっしゃったので、今日、知事が決定した後の手順とかプロセスを私どもに公表していただくことは可能なのでしょうか。

(知事) それは当然です。事務的な打ち合わせは別ですが、例えば「いつ現地に入ります」とか「着工します」ということは、事前にお知らせしていきます。

(記者) 地元で建設地にかかる部分での遺跡調査が進んでいると思いますが、これとの整合性についてはどのようになるのですか。

(知事) それは北杜市で調査していますので、その辺の状況はこれから把握していきたいと思っています。

(記者) 調査の進展によっては計画にも影響が出てくる可能性もあるのでしょうか。

(知事) まだ聞いてみないと分かりません。

(以上)

リリース日:2005年11月11日

知事政策局広聴広報課

甲府市丸の内1-6-1 本館2F
TEL:055(223)1336
FAX:055(223)1525

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