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山梨県の現在の警報等発令:インフルエンザ(峡東保健所管内)

この時期注意が必要です!

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YCDC医師からのメッセージ

 

 定点情報(2025年第45週:11月3日~11月9日)/ その他情報(公表までに把握した情報)

                             (11月13日 山梨大学医学部附属病院 井上修 医師)

【要約】
・新型コロナウイルス感染症は徐々に増加しています。
・インフルエンザが例年より早く増加しています。
・感染性胃腸炎の流行が懸念されます。
・百日咳への注意が必要です。

〇リスクアセスメント
【新型コロナウイルス感染症】
第45週は定点医療機関から合計102人(定点あたり2.91)の報告がありました。第43週を底として2週連続で微かですが増加しています。下水中のウイルス量は第43週と同じレベルです。現在が8月以降で最も感染者が少ない時期だろうと考えます。現在感染は小児から成人まで幅広い年齢層でまんべんなく報告されており、高齢者施設や病院での集団感染も発生しています。集団感染を引き起こしやすいウイルスであることに変わりはありません。

【インフルエンザ】
定点あたりの新規患者数が9.09(318人)と前週5.57(195人)から大きく増加しました。現在特に報告数が多いエリアは峡東(13.83)と中北(9.83)、富士・東部(8.71)、そして甲府(7.71)です。峡東エリアでは第44週と比べて大きな増加はみられませんでしたが、今週も注意報レベルにあります。

【感染性胃腸炎】
定点医療機関から合計80人(定点あたり3.81)の感染報告がありました。県内各エリアで同様に発生しており、今後の増加が懸念されます。

【百日咳】
10人の感染報告がありました。本年1月以降、合計401人となります。引き続き警戒が必要です。


○対応
新型コロナウイルス感染症の報告数は全国的に下げ止まっており、これは昨年も同様です。昨年は12月に入ってから感染が拡大し1月に流行がみられました。本年も冬期に感染が拡大する可能性が考えられますので、健康に不安のある方はかかりつけ医など医療機関でワクチン接種についてご相談ください。

インフルエンザは例年より1ヶ月以上早く流行期入りしており、今後峡東地域以外でも例年より早く注意報や警報が発令される可能性があります。インフルエンザワクチンは重症化を防ぐ効果が期待できますので、早めにインフルエンザワクチン接種をご検討ください。また、日々の生活の中でできる基本的な感染対策を思い出し、家族みんなで対策をしていきましょう。

百日咳への注意は引き続き必要です。ワクチン接種対象の月齢(生後2か月)に達した乳児には、百日咳を含むワクチン(定期接種)接種を速やかに受けさせてあげるようにしましょう。また、新生児、乳児が罹患しないよう周囲の大人が感染対策を講じる必要があります。咳エチケットに加え、妊娠27-36週の妊婦さんは三種混合ワクチン接種を引き続きご検討いただき、希望される場合や不明な点については産科主治医へご相談ください。

※妊婦の三種混合ワクチン接種など、定期接種対象外のワクチンは任意接種となります。

 

*関連ページ

百日咳 ⇒ 山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省 / 国立健康危機管理研究機構
インフルエンザ ⇒ 山梨県感染症ポータルサイト / 厚生労働省 / 国立健康危機管理研究機構

 

感染症発生状況

 

今週の感染症発生状況はこちら をご覧ください ! 

 *保健所毎疾患毎(インフルエンザ・コロナ・RSウイルス・感染性胃腸炎など)に今週の状況がご覧になれます。

      2025年11月13日作成

インフルエンザ及び新型コロナウイルス感染症について県内35箇所(2025年14週までは41箇所)の定点医療機関から
報告された患者数及び1医療機関あたりの患者数を集計しました【赤色警報 黄色注意報】。

対象期間:2025年第45週〔2025年11月3日(月曜日)~2025年11月9日(日曜日)〕

      インフルエンザ流行マップ峡東保健所管内注意報レベル                              新型コロナウイルス感染症流行マップ39w                           

  ◆下記数値は、「初回公表時点での数値」を掲載しています。また、医療機関から報告がなかった場合は定点当たり数値の算出対象から除いています。

インフルエンザ   
山梨県 中北 峡東 峡南 富士・東部 甲府市
45週 報告数 318 118 83 2 61 54
定当 9.09 9.83 13.83 0.67 8.71 7.71
44週 報告数 195 40 94 5 24 32
定当 5.57 3.33 15.67 1.67 3.43 4.57
43週 報告数 83 28 38 - 1 16
定当 2.37 2.33 6.33 - 0.14 2.29
42週 報告数 42 19 5 1 - 17
定当 1.20 1.58 0.83 0.33 - 2.43
41週 報告数 34 17 8 - 1 8
定当 0.97 1.42 1.33 - 0.14 1.14
新型コロナウイルス感染症*
山梨県 中北 峡東 峡南 富士・東部 甲府市
45週 報告数 102 55 22 5 17 3
定当 2.91 4.58 3.67 1.67 2.43 0.43
44週 報告数 97 40 19 15 12 11
定当 2.77 3.33 3.17 5.00 1.71 1.57
43週 報告数 78 34 11 10 13 10
定当 2.23 2.83 1.83 3.33 1.86 1.43
42週 報告数 104 53 13 6 19 13
定当 2.97 4.42 2.17 2.00 2.71 1.86
41週 報告数 169 90 28 9 24 18
定当 4.83 7.50 4.67 3.00 3.43 2.57

*本県独自基準 以下の数値を目安にYCDC医師と協議の上決定(注意報目安:定点あたり10以上、警報目安:定点あたり15以上)

発生動向に関する各種資料 (定点把握対象疾患・全数把握対象疾患の発生状況病原体検出状況などがご覧になれます)

集団感染事例及び学級閉鎖等措置状況(PDF:35KB) ※過去の分はこちら
 
施設から報告のあった事例保健所及び施設種類ごとにご覧になれます。県保健所管内のみの情報です)

  *2025年第36週以降の状況
    新型コロナ措置状況(PDF:52KB)
    インフルエンザ措置状況(PDF:51KB)
    感染性胃腸炎措置状況(PDF:51KB)
  *甲府市の状況は こちら

 

新型コロナウイルス感染症について

 新型コロナウイルス感染症とは、新型コロナウイルスによって起きる感染症です。主に鼻やのど、気管、肺などの臓器(呼吸器)に感染し、インフルエンザや風邪に似た症状を引き起こします。
   *新型コロナウイルス感染症の法律上の位置づけは、令和5年5月8日から「5類感染症」に移行しました。

新型コロナウイルス感染症に関する詳細情報は以下のページをご覧ください。

 

下水サーベイランス

 下水中のウイルスを検査・監視する下水サーベイランス(下水疫学調査)は、受診行動や検査数等の影響を受けることなく、無症状感染者を含めた感染状況を反映する客観的指標としての活用が期待されています。
 本県では感染状況のトレンドを把握し、感染対策に活用するため、令和5年7月から下水サーベイランス事業を実施しています。

 詳しい情報は こちら

最新・話題のレポート


 〇厚生労働省や国立感染症研究所などが公表する最新・話題のレポート

 〇YCDCレポート

 〇感染症対策グループHP

山梨県で発生している感染症情報

警報

なし

注意報

インフルエンザ(峡東保健所管内)