ここから本文です。

 

山梨県の現在の警報警報・注意報の発令はありません 

 

YCDC医師からのメッセージ

 定点情報(2025年第19週:5月5日~5月11日)/ その他情報(公表までに把握した情報)

                             (5月15日 山梨大学医学部附属病院 鈴木哲也 医師)

【要約】
・新型コロナ、インフルエンザ:感染状況は落ち着いている。
・百日咳:全国で増加しており、県内でも引き続き症例が報告されている。普段からの咳エチケットが効果的で、ワクチン接種による予防も有効のため、定期接種の対象月齢(生後2か月)になったら遅れずに接種しましょう。新生児や乳児を守るために妊婦がワクチン接種をする方法もあるため、検討される方は早めにかかりつけの産科の先生にご相談ください。

 

第19週(5月5日~5月11日)の情報です。
集計対象期間に大型連休の後半(5月5日、6日)が含まれているため、医療機関の休診の影響によって数値が低くなっている可能性があります。

〇リスクアセスメント

【新型コロナウイルス感染症】
この週の報告数は定点医療機関あたり1.57 (報告総数55人)、基幹定点医療機関の入院患者数の合計は10人でした。前週は定点医療機関あたり1.46 (報告総数51人)、入院患者数は7人でした。感染状況はおおむね落ち着いているようです。

【インフルエンザ】
この週の報告数は定点医療機関あたり1.34 (報告総数47人)、県内10か所の基幹定点医療機関から報告された入院患者数の合計は0人でした。前週は定点医療機関あたり0.71 (報告総数25人)でした。数値自体はやや増加したように見えますが、全体の状況としては週ごとの変動の範囲内であり、感染状況は落ち着いているようです。

【急性呼吸器感染症】
この週の報告数は定点医療機関あたり37.09でした。前週は39.83であり、大きな変化はありません。

【百日咳】
全国で報告数が増加しており、山梨県でも引き続き症例が報告されています。


〇対応
新型コロナウイルス、インフルエンザの感染状況は落ち着いています。ただし、このような時期でも病院からインフルエンザの集団発生が報告されています。普段からの基本的な感染対策(手洗い、咳エチケットなど)を忘れないようにしましょう。

百日咳についても普段からの咳エチケットが効果的です。また、乳児の感染を防ぐためにワクチンによる予防も有効です。現在の流行状況を考えると、対象の月齢(生後2か月)に達した乳児は遅れずにワクチン接種をお願いします。
さらに、産まれたばかりの新生児や乳児を百日咳から守るために、妊娠中に妊婦が百日咳を含むワクチンを接種するという方法があります。母親の体内で作られた抗体が胎児に移行することで、出生後に新生児や乳児が百日咳に感染したり、重症化したりすることを防ぐことができます。任意接種のため、接種を検討される方は早めにかかりつけの産科の先生に相談をお願いします。


*関連ページ
百日咳 ⇒ 山梨県感染症ポータルサイト(県内の報告数も増加中です!) / 厚生労働省 / 国立健康危機管理研究機構

 

感染症発生状況

 

今週の感染症発生状況はこちら をご覧ください ! 

 *保健所毎疾患毎(インフルエンザ・コロナ・RSウイルス・感染性胃腸炎など)に今週の状況がご覧になれます。

      2025年5月15日作成

インフルエンザ及び新型コロナウイルス感染症について県内35箇所(2025年14週までは41箇所)の定点医療機関から
報告された患者数及び1医療機関あたりの患者数を集計しました【赤色警報 黄色注意報】。

対象期間:2025年第19週〔2025年5月5日(月曜日)~2025年5月11日(日曜日)〕

      トップページインフルエンザ流行マップ警報・注意報なし                              新型コロナウイルス感染症流行マップ(白)                           

  ◆下記数値は、「初回公表時点での数値」を掲載しています。また、医療機関から報告がなかった場合は定点当たり数値の算出対象から除いています。

インフルエンザ   
山梨県 中北 峡東 峡南 富士・東部 甲府市
19週 報告数 47 15 3 1 7 21
定当 1.34 1.25 0.50 0.33 1.00 3.00
18週 報告数 25 9 1 5 4 6
定当 0.71 0.75 0.17 1.67 0.57 0.86
17週 報告数 46 15 2 4 11 14
定当 1.31 1.25 0.33 1.33 1.57 2.00
16週 報告数 41 11 7 4 14 5
定当 1.17 0.92 1.17 1.33 2.00 0.71
15週 報告数 48 18 6 - 12 12
定当 1.37 1.50 1.00 - 1.71 1.71
新型コロナウイルス感染症*
山梨県 中北 峡東 峡南 富士・東部 甲府市
19週 報告数 55 24 11 4 8 8
定当 1.57 2.00 1.83 1.33 1.14 1.14
18週 報告数 51 26 2 8 6 9
定当 1.46 2.17 0.33 2.67 0.86 1.29
17週 報告数 96 53 12 2 21 8
定当 2.74 4.42 2.00 0.67 3.00 1.14
16週 報告数 127 69 23 5 10 20
定当 3.63 5.75 3.83 1.67 1.43 2.86
15週 報告数 101 28 24 7 31 11
定当 2.89 2.33 4.00 2.33 4.43 1.57

※15週報告から、定点医療機関数が変更(減少)しています。推移を確認する場合は「定当」(定点あたり患者数)をご参考ください。
*本県独自基準 以下の数値を目安にYCDC医師と協議の上決定(注意報目安:定点あたり10以上、警報目安:定点あたり15以上)

発生動向に関する各種資料 (定点把握対象疾患・全数把握対象疾患の発生状況病原体検出状況などがご覧になれます)

集団感染事例及び学級閉鎖等措置状況(PDF:30KB) ※過去の分はこちら
 
施設から報告のあった事例保健所及び施設種類ごとにご覧になれます。県保健所管内のみの情報です)

  *2024年第36週以降の状況
    新型コロナ措置状況(PDF:60KB)
    インフルエンザ措置状況(PDF:59KB)
    感染性胃腸炎措置状況(PDF:60KB)
  *甲府市の状況は こちら

 

新型コロナウイルス感染症について

 新型コロナウイルス感染症とは、新型コロナウイルスによって起きる感染症です。主に鼻やのど、気管、肺などの臓器(呼吸器)に感染し、インフルエンザや風邪に似た症状を引き起こします。
   *新型コロナウイルス感染症の法律上の位置づけは、令和5年5月8日から「5類感染症」に移行しました。

新型コロナウイルス感染症に関する詳細情報は以下のページをご覧ください。

 

下水サーベイランス

 下水中のウイルスを検査・監視する下水サーベイランス(下水疫学調査)は、受診行動や検査数等の影響を受けることなく、無症状感染者を含めた感染状況を反映する客観的指標としての活用が期待されています。
 本県では感染状況のトレンドを把握し、感染対策に活用するため、令和5年7月から下水サーベイランス事業を実施しています。

 詳しい情報は こちら

最新・話題のレポート

 ★海外における感染症予防について
  海外には日本で発生していない感染症がたくさんあります。
  海外に渡航される方は、渡航先の状況や滞在中の計画に応じた適切な感染予防を心がけてください。

 

 ★梅毒感染者数が増えています!  詳細はこちら (県HP)   / 厚労省HP /  厚労省Q&A

 

 〇厚生労働省や国立感染症研究所などが公表する最新・話題のレポート

 〇YCDCレポート

 〇感染症対策グループHP

山梨県で発生している感染症情報

警報

なし

注意報

なし