ページID:111968更新日:2023年12月27日
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現在、欧米諸国を中心として、ACP(人生会議)の概念が普及しつつあります。
ACPとは、ご本人の将来の変化に備え、ご家族や近しい人、医療・ケアチームが話し合い、ご本人の意思決定をサポートするプロセスのことです。
日本でもACPの動きが普及し、その意思決定の一つに「心臓が止まったとき、心肺蘇生を行わない」という選択肢があり、これを医療用語で【DNAR】と呼んでいます。
この【DNAR】の意思決定をされている方でも、実際には人生の最後を迎える際には、様々な理由によって119番通報があり、救急隊が心肺蘇生を実施する現状があります。
救急隊は、生命の危険及び心肺停止の方を認識した場合は、救命処置を実施し医療機関に搬送しなければなりません。
このことにより、【DNAR】が守られないため、ご本人の意思を尊重した対応の実現が課題となっているのが実情です。
そこで、山梨県メディカルコントロール協議会では、「蘇生に関する患者の意思表示書(医師の指示書)」を作成し、家族等から心肺蘇生を望まない旨が示された場合には、救急隊の対応や、かかりつけ医による心肺蘇生等の中止の判断が適切に行われるよう心肺蘇生を望まない傷病者へのプロトコルを定め、個人の意思を尊重した救急活動実施のための指針を策定しました。
このプロトコルは令和5年4月1日から運用を開始しております。
(注意事項)
次の状況に該当する場合はプロトコルは適応されず、救急隊は心肺蘇生等を実施します。
① 未成年の方
② 外因性心肺停止を疑う状況(交通事故、自傷、他害、中毒、窒息、熱中症、低体温等)
③ 心肺蘇生等の継続を強く求める家族や関係者がいる場合
※このプロトコルの詳細は下記に添付しましたのでご確認ください。
「蘇生に関する患者の意思表示書(医師の指示書)」が必要な場合は下記からダウンロードしてください。
蘇生に関する患者の意思表示書(医師の指示書)(PDF:361KB)