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ページID:62260更新日:2014年8月28日

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国土地理院のネット地図の富士山山頂の表示について

ご質問

6月1日付朝日新聞の報道です。国土地理院のネット地図では、現在、富士山山頂の剣ヶ峰付近を指定すると「静岡県富士宮市」と表示されるとのこと。
 記事の中で、国土地理院の担当者は、帰属が未確定の地点は、近くの帰属が決まっている場所の住所が表示されることになっていて、「富士山の県境が新たに確定したわけではない」と強調し、また、「現時点では表示方法の変更予定はない」としているそうです。
 さらに、山梨県の富士山保全推進課は、「昔は争いがあったかもしれないが、世界遺産に登録され、今は仲良くやっている。便宜的にどちらかの住所が示されても支障はない」と話しているとあります。
 さて、これに関して、横内知事はどのようにお考えでしょうか?
 私の考えを述べさせてください。
 放置してはいけない重要な問題である。
 
1 「世界遺産に登録され、今は仲良くやっている」というのは、境界を明確にしていないことの結果であり、便宜上であれ表示が静岡県になれば、また話は変わってくる。県民の心情に重大な影響を及ぼす。つまり、境界を曖昧にしてきたことは、ある意味、賢明な配慮であったと思います。なんでも明確にすることがいいとは限りませんから。
2 国土地理院の言い分は、単なるコンピュータソフトの設定に関することです。帰属がはっきりしていないところは周辺の住所を表示するようなプログラミングがしてあるというだけのことで、ならば、プログラムを変えればいいだけの話だと思います。
3 現状を放置すると、将来に禍根を残す可能性が大です。
 現在は国土地理院のコンピュータプログラミングの問題に過ぎないことでも、放置すると、これが既成事実化し、世論全体も、「静岡でいいじゃないか」ということになるのではないでしょうか?
 
以上が私の意見です。
 横内知事。
 これは富士山保全推進課の職員の判断に任せる問題ではなく、トップが指示を出すべき重要な案件ではないでしょうか。
 今後共、静岡県と仲良くやっていくためにも、国土地理院に対して、表示の変更を申し出ていただけないでしょうか。
 県民感情は重要です。富士山の帰属・所有に関しては「同格」の関係だと思っていたものが、表示上、静岡のものとなっているのです。これが「便宜的」にそうなっているだけであっても、時間の経過とともに、既成事実化する恐れがあります。
 どうか、適切なご判断をお願いいたします。
 ●●●●

回答

いただいた「国土地理院のネット地図における富士山山頂の表示」の件につきまして、富士山保全推進課からお答えします。
 まず、掲載記事の事実関係についてですが、当課では、朝日新聞社からの取材を受けた際、両県で協力しながらやっている現状、県境が未確定であることについては支障ない旨の回答をしましたが、住所が静岡県と誤った表示がされていることについては支障がないとは申しておりません。しかし、結果として、このようにご心配をかけることとなりましたことに、心からお詫び申し上げます。
 富士山山頂付近における県境問題につきましては、古くからの歴史的な背景がありましたが、現在、境界未定として、山梨・静岡両県ともに、この問題は敢えて取り上げないとの認識で一致しており、これまで特段の支障も生じておりません。今後も、今の状態のままで富士山の保全のためにやるべきことは、きっちりと協力をしながらやっていくというスタンスに変わりはないと考えております。
 一方、今回の「地理院地図」については、リンク先にある使い方の凡例で、「付近の住所が表示される。正確な所属を示すとは限らない。」との注意書きはあるものの、●●様のご指摘にもございますとおり、山頂の住所表示を、いずれかの県に特定することは誤解を生じさせるため、表示方法の変更について、県として国土地理院に是正に向けて要請を検討しているところでございます。
 今後も引き続き、県として、しっかりとした対応をしていく所存です。
 最後になりましたが、この度は貴重なご意見をいただきましたことに改めて感謝申し上げます。今後とも、ご理解とご支援をよろしくお願いいたします。

受理日 2014年06月02日
回答日 2014年06月03日

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