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更新日:2023年3月15日

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定例会議開催概要(R050208)

開催の日

令和5年2月8日(水曜日)

開催の場所

山梨県公安委員会室

議題・報告事項の概要は、次のとおりであり、それぞれ審議した。

議題事項

警察法第60条第1項の規定に基づく静岡県公安委員会への援助要求について

地域課長から、「山梨市内の東沢付近において発生した山岳遭難に伴う救助活動に際し、警察法第60条第1項の規定に基づき、2月3日(金曜日)付けで静岡県公安委員会に対し、航空機及び航空従事者の援助要求を行った。本来、他の都道府県警察に対する援助の要求は、公安委員会で審議の上で意思決定されるべきところ、緊急を要する事案であることから、山梨県公安委員会事務専決規程で定める専決処理区分により、本部長専決とさせていただいたので報告する。」旨の説明があり、後閲された。

意見の聴取について

運転免許課長から、運転免許の取消処分7件に係る意見の聴取について説明があり、原案どおり決裁された。

報告事項

山梨県警察情報通信ネットワークシステムの更新について

警務部長から、「県警察では昨年末から、山梨県警察情報通信ネットワークシステム(通称「KAIシステム」)端末の更新作業を実施し、更新に合わせてシステムのセキュリティ強化を図った。更新日程は令和4年11月27日(日曜日)から令和5年2月2日(火曜日)までの約2か月間で、更新対象システムは、KAIシステム端末1,016台(うち更新台数998台、増設台数18台)、KAIシステムサーバ22台及びID管理システムサーバ1台であり、警察本部全所属及び警察署に設置した端末全体の約6割を更新した。システム更新に伴うセキュリティの強化について2点申し上げる。1点目、顔認証システムの導入では、これまで各端末ごとに付与された職指定のユーザID及びパスワードによりログインしていたものを、新端末では、職員個人に付与された職員番号をユーザIDとし、端末付属のカメラによる顔認証機能を用いてログインする方法に変更した。これにより、ID、パスワードの漏えいによる不正利用ができない仕組みにしたほか、端末を利用している職員の後方から他の者が覗き込んだ場合や、職員とは別の者が端末を操作しようとした場合に画面がロックされるよう、セキュリティが強化されている。また、職員番号をユーザIDとしたことで、基本的にどの端末からも、それぞれがログインすることが可能となり、サテライトオフィスでのテレワークにおいて、普段と同様の端末作業を行うことができ、今後一層のサテライト型テレワークの推進に資する環境が整備できた。2点目、Watermarkの導入について、Watermarkとは、著作権保護を目的とした透かし文字をいい、新端末では、画面に『ユーザID』、『作業日時』、『端末名』を透過表示し、画面の接写による部外への持出し等の情報流出防止措置を講じた。このほか、端末更新に合わせて、これまでメール掲示板として活用してきたシステムを新たなソフトウェアに変更し、施設予約、スケジュール、伝言メモ機能等を追加して利便性を向上させ、業務の合理化、高度化を図った。」旨の報告があった。

死体取扱状況について(令和4年中)

刑事部長から、「令和4年中の死体取扱状況(交通事故死を除く。)は、総数1,245体(前年比+143体)であった。警察署別では富士吉田警察署が205体で最も多く、次いで南甲府警察署の160体、甲府警察署の144体で、最も少なかったのは南部警察署の34体であった。性別は、男性が794体(63.8%)、女性が449体(36.1%)であり、年齢別では、80歳以上が最も多く、次いで70歳代と続くが、70歳代以上で見ると、その取扱数は795体と全体の6割強を占めている。死亡態様別では、病死が748体(60.1%)と最も多く、次いで自殺が192体(15.4%)であった。検視官の臨場状況について、当県警察では、刑事部捜査第一課の4名の警察官が検視官として、県内ほぼ全ての現場に臨場し、誤認検視、犯罪死の見逃し防止に万全を期している。また、検査可能なほぼ全ての遺体に対し、簡易薬毒物検査、新型コロナウイルス感染症検査を適切に実施しているほか、死因究明や犯罪死見逃し防止の観点から死亡時画像診断についても積極的に行っている。引き続き、犯罪死見逃し防止に配意した適正な検視に努めてまいりたい。」旨の報告があった。

令和4年度鑑識技術開発研究発表会の開催について

刑事部長から、「この発表会は、平素の警察活動から得られた発想や着眼を生かして、効果的かつ効率的な現場鑑識資料の発見採取など、鑑識業務の技術的向上と科学捜査の推進を図ることを目的に開催しているもので、昭和40年から開催しており、中断した時期を除き今回で32回目の開催となる。今回は2月8日(水曜日)午後1時30分から警察本部において開催する。審査委員は委員長を警察本部長、副委員長を刑事部長、委員を刑事部参事官、鑑識課長及び科学捜査研究所長が務める。審査作品は、今回15所属から31点の応募があった中で、予備審査において11作品に絞り込んでいる。この11作品について、実用性、独創性、経済性などを審査し、最優秀作品1点、優秀作品4点を決定する。なお、最優秀作品については本部長賞を授与するとともに、後日、警察庁が主催する『令和5年度警察開発改善コンクール』への応募を予定している。」旨の報告があった。

その他

本部長から、「昨年1年間の死体取扱状況について、刑事部長から報告があった。昨年は一昨年と比べて取扱数が大きく増加しているということである。一体一体犯罪死の見逃しがないよう、しっかり努めてまいりたい。」旨の発言があった。

委員から、「山梨県警察情報通信ネットワークシステムの更新について、多数の機器の更新であり大変な作業だったと思う。新たな端末の整備によりセキュリティが強化された一方で、入れ替えた旧端末から情報が流出することのないよう、確実なデータ消去に配意願いたい。鑑識技術開発研究発表会の開催について、出品された作品名を見て、警察が非常に多岐にわたる分野を所掌していることを改めて感じた。日頃の警察活動から得た知見を十分に生かして、さらなる技術向上を図っていただきたい。」旨の発言があった。
委員から、「山梨県警察情報通信ネットワークシステムの更新について、技術の進歩とともに巧妙化する不正利用を防止するため、セキュリティ対策を強化することは、ある意味、疾病対策と同様ではないかと思う。いずれにしても、取扱いに慎重を期すことが大変重要であると感じた。令和4年中の死体取扱状況について、過酷な検視業務に従事する検視官や警察署員に対し、まずは敬意を表したい。近年我が国は、死者数が出生数を大きく上回る多死社会を迎えており、警察が取り扱う死体の数は、今後ますます増加していくと考えられる。本県では検視官の警察官が、県内ほぼ全ての現場に臨場し、誤認検視、犯罪死の見逃し防止に万全を期していると伺った。検視業務の負担は増す一方であると思うが、引き続き、犯罪死の見逃しがないよう、万全の対応をお願いしたい。」旨の発言があった。

委員から、「令和4年中の死体取扱状況について、当県では、検視官の警察官が県内ほぼ全ての現場に臨場し、犯罪死の見逃し防止に万全を期していることを伺い、大変な業務に従事されていることを改めて感じた。鑑識技術開発研究発表会の開催について、発表会で選ばれた優秀作品が、鑑識業務の技術的向上と科学捜査の推進に寄与されることを期待したい。」旨の発言があった。

お問い合わせ

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