ページID:10241更新日:2019年2月1日

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知事記者会見(平成16年1月5日)

詳細内容

知事定例記者会見
平成16年1月5日(月曜日)11時30分から
本館2階特別会議室

<発表事項>
なし

<その他>
○「年頭に当たって」

(知事)どうも皆様、明けましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になりました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
皆様には、健やかに新年をお迎えのことと思います。また、今年1年、皆様方の御活躍を大いに期待しております。
今年は申年ですが、猿と言いますと、「見ざる、聞かざる、言わざる」の三猿のことわざが浮かびます。もともと「人の非を見ず」「人の非を聞かず」「人の過ちを言わず」という戒めの意味で言われるようであります。
確かに人の非や過ちをあげつらうことは戒めなければなりませんが、今日の情報化の時代に行政をあずかる者として、私は、「よく見て、よく聞き、よく伝える」、「三猿にあらず」ということでいきたいと思います。職員にもそうしてもらいたいと思っています。
暮れの会見でも申し上げましたが、今年は、いよいよ新しい長期計画のスタートの年であるとともに、行財政改革の本格実施の年であります。
「誇れる郷土・活力ある山梨」実現のための大きな飛躍の年として参りたいと考えていますが、そのためには、県民の皆様のニーズはどこにあるかをよく見、県民の皆様の声をよく聞き、県民の皆様に、県政の実状や施策の考え方をしっかりとお伝えしていかなければなりません。
そのためには、机の前に座っているだけではだめです。インターネットはたくさんの情報を提供してくれますが、やはり生の声や地域の実情というのは、「現場」に出ていって県民の皆様とのやりとりの中で肌で感じとらないと掴めませんし、県民の県政への参画といっても、直にコミュニケーションを図る努力をしなければ、なかなか参加を得られるものではありません。
県庁改革をはじめとする行財政改革も、そうしたところから手がけていかなければならないと思っており、事業を担当する職員を中心に、県庁の外へどんどん出かけていくよう呼びかけをして参りたいと思っています。
地方主権は、自主・自立の地域経営であります。前例踏襲や横並びといった発想から抜け出すことことが肝心で、そのためには、地域の実情や変化を肌で感じることが前提です。
私も、今年は2年目ですので、できるだけ、県庁の外へ出て、県民の皆さんと直接お話しができるような機会をつくるようにしていきたいと思っています。
それから、「地域の力」ということについてお話ししたいと思います。
児童の虐待や少年犯罪などに見られるように、地域にまつわる色々な問題がクローズアップされてきました。私は、これらは、決して経済の行き詰まりが原因とは考えていません。むしろ、経済成長、物の豊かさを追い求めている間に生じた都市化や核家族化によって、「地域の力」が弱まってしまったことが最大の原因ではないかと思います。
かつてあった道普請や、子どもは近所同士で育て合ったというような互助を支えてきた地域社会の結びつきが弱まった結果、相互扶助や地域文化の伝承、地域の教育力の低下し、さらには防犯力の低下が問題となっているわけであります。
道路や文化ホールなどがハードの社会資本とするならば、地域の相互扶助の力、教育の力、文化の力、防犯の力など「地域の力」は「ソフトの社会資本」とも言えます。今まで、忘れられがちであった人と人との関係、人と社会との関係など、形には見えないが、そうしたソフトの力にもしっかり目を向けていく必要があると思います。
今後は、「ご近所の底力」ではありませんが、こうした「地域の力」の向上につきましても、県民の皆様の底力を発揮していただきますよう、県民の皆様のお知恵をお借りしながら、取り組んでいきたいと考えております。
県民の皆様にとって、今年一年が輝かしい年となりますことを願っています。

<質疑応答>
○「知事年頭あいさつ(道州制について)」

(記者)先ほどの職員への年頭訓示の中で道州制について触れられましたが、これについてはこれからどんな方向で検討をしていかれるのでしょうか。

(知事)道州制については、全国的に各県とも関心を持ってきています。
今は市町村合併の時ですが、国においてもやがて道州制という方向で論議されることを期待しているのではないかなと思います。もう少し時間が経過すれば、その全ぼうというようなものも出てくるのではないかなと思っています。
そういう時のためにも、今から我々独自の考え方を持っていなければいけないのではないかなということで職員に話しをしました。

(記者)独自の考え方というのは、山梨県としての道州制の在り方ということですか。

(知事)そうですね。山梨県の在り方と同時に、道州制になった時に大きく変わって来る部分があると思いますので、持続的な山梨県の発展には何が必要なのか、あるいは「こういう風なものは(他の県との)合体した方がいいのではないのか」とか、いろいろあると思いますがそれら一つ一つをチェックしておく必要があると思います。こういうことです。

(記者)道州制の検討については年限を切って、例えば何年度までに山梨県独自のものを作ってということではないのでしょうか。

(知事)まだそこまでは進んでいません。

(記者)道州制を行う際の具体的な枠組みについてのお考えはあるのでしょうか。

(知事)まだそこまでは全然考えていません。

○「知事年頭あいさつ(舞鶴城公園について)」

(記者)年頭訓示の中で舞鶴城公園の天守閣についてのお話がありましたが、舞鶴城公園に関して今年は何か行いたいという思いがありますか。

(知事)そうですね。(舞鶴城公園整備の一環として復元が進められている)甲府城稲荷櫓が完成します。また、甲府市で懸案でもありましたが(歴史公園整備の一環として)「山手門」の建設を進めていくということが決定がされたようです。そうなると、いずれ「天守閣」という話にもなってくるのかなと思います。
こういうことを考えると、現在中断しているかのような天守閣についての論議についても、私たちとしてもしっかりとした対応を図っておかなければならないなという意味で話しました。

○「知事年頭あいさつについて(道州制について)」

(記者)道州制についての話ですが、早ければ今年中にどこか他県と道州制についての話をされるようなお考えはありますか。

(知事)そういう具体的な話はありません。これからの動きですが、平成17年3月までが市町村合併の一つの区切りになりますよね。まあ、その後道州制についての動きが全国的に起こる可能性が十分あると思いますので、そういう時期を経た中で道州制について論じられて来ることを想定して勉強していこうということです。

(記者)まだ他県とどうするかということは、お考えではないのですね。

(知事)まだそこまではいっていません。

○「知事年頭あいさつ(舞鶴城公園について)」

(記者)舞鶴城公園の天守閣は、建設の是非も含めて検討していくのですか。

(知事)この話は中断していますから、それを戻してもう一度検討していく必要があるのではないかと思います。

○「知事年頭あいさつ(ソフトの社会資本について)」

(記者)先ほどのあいさつの中で、ソフトの社会資本を充実させていくというお話がありましたが、例えば地域の防犯対策とか教育力を高めるための県の具体的施策というものはお考えなのでしょうか。

(知事)今現在もそれぞれの市町村単位に、またその下の地域単位にいろいろな事業が展開されておりますが、そういうものをより拡大強化していくという必要があると思います。
そういうことによって、地域ぐるみの例えば「子育て」とか、「防犯」とか、あるいは「道普請」という昔に戻った考え方のように、「何でもかんでも行政がやれ」ということではなくて、地域ぐるみで「できることは自分たちが自らやっていこう」という意識の醸成を図っていくことが大事だと思います。
そういうことで、当然、市町村との連携を図っていく中で事業展開を押し進めていければと思っています。

(記者)ソフトの社会資本ということをもう少し詳しく教えて欲しいのですが。例えばNPOの支援をしていくということを県がやられているのですが、そういうことなのでしょうか。

(知事)もちろんNPOもソフトの社会資本整備に参画して頂く、ということだと思います。

○「知事年頭あいさつ(正月休みについて)」

(記者)先ほどのあいさつの中で「正月休みも計画を立てなければ・・・」というお話しがありましたが、お正月は甲府のご自宅の温泉にいらっしゃったのですか。

(知事)ずっと甲府市内にいました。あっちへ行ったり、こっちへ行ったりしていました。

(記者)あいさつ回りとかですか。

(知事)山歩きというか、散歩のような形で2~3時間歩きました。

○「知事年頭あいさつ(水について)」

(記者)訓示の中でおっしゃっていた「水に対する戦略的施策」とは具体的にはどのようなものなのでしょうか。

(知事)あいさつの中でも申し上げましたが、21世紀は水、飲料水というものが化石燃料以上に世界の中で重要視されてくる時代だろうと(言われています)、それは結局、温暖化現象等により降水量が少なくなるとか、あるいはとてつもなく多くなったりとかが繰り返されているわけですね。
そうなりますと、飲料水というものが非常に高価になってくるということを思う時に、いかにして飲料水の確保を図っていくかということは大変大事なことになると思います。その意味では、この山梨という所はいわば山岳地帯であり、水源のかん養林というものがたくさんありますから、今のところは水資源は豊富にあります。
しかし、それでいいのかということになると、このまま放っておいてはいけないので、水資源確保のための水源のかん養林の育成を進めていくことも必要になってくると思います。ですからどこでも開発していくということではなくて、水源のかん養のための山というものの存在感を訴えていく必要があるということです。

(記者)かん養林の整備以外にビジネス面で何か取り組んでいくという計画はおありでしょうか。

(知事)ですから、そういう戦略を立てるために水の大切さを訴えていこうということです。

(記者)まずは水源確保の部分から進めていこうということですか。

(知事)もちろん水源確保のためには、当然、水源のかん養林というものが必要ですから、それをどうやって保全していくのかいうところから始めなければならないでしょうね。

○「フィルム・コミッションについて」

(記者)先日、ある報道で県が(テレビや映画のロケーションの誘致を進めるための)フィルム・コミッションを設立するという話が出ていましたが、その計画は進んでいるのですか。

(知事)今からです。各市町村の意見を聞きながらですが、それぞれの市町村で「我が市は、こういところが見せ場だ、自慢だ」というものがあると思いますので、そういうものをどんどん提供してもらい、その一つ一つをチェックしていきたいと考えています。そうして売り出せるものは売り出していこうということです。

(記者)今年中に設立ということですか。

(知事)今年中にはやりたいと思っています。

(以上)

リリース日:2004年1月6日

広聴広報課(ホームページ管理者)

山梨県甲府市丸の内1-6-1本館2F
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