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更新日:2026年3月13日

山梨の錺職人たち


  

山梨の錺職人たち 20260314 ポスター 「山梨の錺職人たち」

 会 期:2026年3月14日(土)-2026年6月15日(月) 

 休館日:火曜日(ただし 5月5日は開館)、5月7日(木)

 展示室:企画展示室A

 

 

 

 

 

 

 

展示概要

「錺」とは宝飾加工、すなわち装身具に用いられる貴金属を精緻に仕上げる工芸技術のことを指します。

かつて昭和初期に「水晶の山梨」として全国的な評価を確立した研磨宝飾産業の背景には、この錺の高度な技術が大きく寄与していました。その技は地域産業の成長を支え、今日の宝飾産地としての地位を確かなものにしてきました。
山梨の研磨宝飾産業において貴金属工芸(錺)が重要な役割を担うようになったのは、江戸時代後期に京都から伝わった水晶の研磨技術が地域に根付き、やがて水晶加工品を際立たせる貴金属装飾が求められるようになったことで、装身具制作の領域が大きく広がりを見せたためです。
元々、江戸時代末期にはすでに錺屋が存在していた記録が残っています。煙管や髪飾りの制作が行われ、中でも「甲州かんざし」と呼ばれた銀製の平打ちかんざしが広く流通し、人気を博したことからも、この地に優れた金属工芸の素地が早くから育まれていたことがうかがえます。
明治期に入ると、水晶加工と貴金属加工の協働が進み、互いの技術が融合しながら、山梨独自の宝飾文化が形成されていきました。
その文化は、大正・昭和・平成、そして令和へと続く時代の大きな変化の中でも受け継がれ、職人たちの努力によって地域に深く根づき、山梨を日本有数の宝飾産地へと押し上げました。
現在においても、貴金属加工はジュエリー制作に欠かすことのできない工程として重要な役割を担い、山梨の研磨宝飾産業を支え続けています。山梨が誇る職人たちは、今日もなお精緻な技と研ぎ澄まされた感性をもって制作に向き合い、独自の美を追求し続けています。その手仕事の数々を、どうぞご鑑賞ください。

 

主な展示作品

 

20260314 作品1 300_1

 

 

20260314 作品2 300_2

 

          ペンダント「桃夭の風」 

          デザイン:関戸 和代

          制  作:清水 幸雄  株式会社シミズ貴石

               深澤 利彦  錺工房深澤

          リング「煌めきの萌芽」

          デザイン:関戸 和代 

          制  作:小池 浄   オーワ工芸