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ページID:91192更新日:2019年8月23日

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冊子「リニアで変わるやまなしの未来」について

ご質問

1.冊子「リニアで変わるやまなしの未来」について(受理日H30年5月28日)
総合政策部が発行した冊子「リニアで変わるやまなしの未来」について、山梨日日新聞2月25日風林火山の下記2つの論点に対し、どのように反論や説明されますか、伺います。
1)冊子が「心を躍らせる明るい未来を実現するきっかけに」(後藤斎知事)とのみ伝えられている点が気掛かりだと指摘し批判した。
2)「リニアを巡っては、騒音や振動、日照不足、地下水枯渇、地域分断などの影響が懸念され、光と影の両側面を持つ。自然や住環境への負荷を知らずして、利便性を享受できようか」と苦言を呈した。
県として、県民の意見に配慮した上記の新聞論評に対して、真摯に受け止めて、説明する責任があると思います。
県政運営において、また教育行政においても、中立公正公平の原点が求められています。
リニアにより山梨県の未来がどのように変わるのか、県民が広く考えるために良い機会なので県のご意見をお願い致します。

2.「公立の学校に11万部配付された漫画冊子に関する後藤知事の意見について」(受理日H30年5月28日)
後藤知事は、冊子「リニアで変わるやまなしの未来」について、リニア山梨沿線住民の会に対して、4月26日付回答の中で、冊子は「教材という位置づけでない」と返答しました。
4月10日の会見では、「子供たちが利活用する手段や可能性が広がるということを教育の観点からご理解いただいた方がいいだろうということで、配布した」と述べました。
冊子は生徒らに11万部配布され、家庭でも会話の材料となります。
県民に対して、次の5点について丁寧に説明いただきたくよう質問して、県政が健全に運営されるよう願い提案致します。
1)知事が「教材とは言えない」という冊子は、「学習の目的としてはいない」と言われるのでしょうか?
では、単なる配りもの、資料ですか?教師はどのように説明して配ったのでしょうか?
学校において、どのような学習効果を得られたのか、生徒らが県の将来について考える動機づけとして役立ったのか、伺います。
多額を掛けて作成し、「学びの場に配布した趣旨と効果」について、矛盾がないように丁寧に説明してください。
2)内容は、教育の観点からリニアの一方的な良い面のみを取り上げて、中立公正公平性に極めて反しています。冊子を捲ると、開業計画の2027年から10年後の未来を想い描いた浅はかな内容に愕然とし、県政運営を軽んじていたと懸念します。
県民が不利益を被る甚大な影響については、一切情報を提供していないので問題視されますが、お考えを聞かせてください。
3)県は、「多額の費用対学校教育と県民に及ぼす効果の予測」について関係者と、企画から配布方法、利用についてもどのような協議を行ったのか説明いただきたい。
4)製作費1200万円の費用内訳と、発送費用についても開示されるよう求めます。
貴重な財源の中で、「血税の最適な使い方と最大の効果」を得られるように対処することが県民から求められています。
5)冊子に関連する解説編20頁については、製作費が幾ら掛かり、何冊を発行したのか、説明を求めます。

3.「後藤知事の冊子「リニアで変わるやまなしの未来」に関する意見について」(受理日H30年5月29日)
冊子は、なんと今から20年後の、2037年を想い描いた軽薄な記述であった。より深い考察と慎重な展望を検討した事務事業を行うべきだったと自己評価されるよう提案します。
後藤知事は、リニア山梨沿線住民の会に対して、4月26日付回答の中で、「企業の監修を受けたから、適正な内容と考えた」と意見しました。
知事が拠り所とした調査報告書は何か、その調査報告書の計画・企画の概要と、契約額、調査期間、監修を受けたポイントについて、伺います。
また下記4点を踏まえて、知事は、あらためて県民に対して公明正大に説明されるよう提案致します。
1)調査会社が、プラス効果だけを記述した報告書であれば、中立性に欠け、知事が合理的で自主的な判断をされなかったことは不満足で残念です。
県民目線での利益不利益を考慮した客観的な視点でなく、中立公正公平性の観点がなかった。
2)県民や生徒らに未来の姿を説明するならば、県教委とも協議して、正しい情報をより丁寧に提供するよう慎重に思慮分別するべきではなかったか。
3)リニアに対する県内沿線などの現状を踏まえると、今こそ、取り組むべき課題に適切に対応する必要性と責務がある。
冊子の作成は、教育上の観点から、位置づけが薄弱であり、多額の費用が県民のために適正に使途されなかった。
4)リニアにより、県民が負担や犠牲の損失を被ることが予見される中で、県は、「県民の幸福や健康と平穏な地域の環境を守る」ために、どのように留意して行政措置を施すなど具体的な執行に務めるのでしょうか。

4.「後藤知事が述べた「総合政策部において、作成の趣旨に合致しているか、など検討して作成した」意見について」(受理日H30年5月31日)
後藤知事が、冊子「リニアで変わるやまなしの未来」に関して、リニア山梨沿線住民の会に対して、4月26日付回答の中で「総合政策部において、作成の趣旨に合致しているか、整備方針の内容が分かりやすくなっているかなどを検討して作成された」との意見に関連し、以下5点について質問と提案致します。
県政運営のガバナンスにも関わる重要な事案であり、県民が実情を知り得て、適正だったか判断できるように丁寧に説明責任を果たしてください。
1)県と県民の将来にとって、リニア環境未来都市整備方針の内容が分かりやすく、同冊子に記述されたのか、真に中立公正公平な学習価値を見出せる内容となった冊子という資料だったかどうか、どのような観点について検証されたのか、具体的にお知らせいただけるよう提案する。
2)29年度本予算として29年度3月県議会に冊子作製の事案が提出された。議会と県教委で審議された状況についてつぶさに開示するよう求める。
リニア事業において、県民には利益不利益が広く併存して及ぶことを踏まえると、慎重な深い考察が求められる。
県民が「知る権利」の原則からも、速やかに情報公開するよう提案する。
3)総合政策部は、いつ、どのように、誰と具体的に協議したのか、関連業務ごとに、県政の透明性の観点からも、日を追って分かりやすく明示されるよう提案する。
4)生徒らに配布する冊子であれば、「多額の費用に対する学習効果」について識者にも評価を得る手順を執ったのか。説明を求める。
5)冊子の解説編の発行責任部署が表紙に明示されていないが、総合政策部か?
外部の委託調査会社であれば、契約に対する業務成果物として、製作者を明示するべきではないか?
冊子とは別に解説編の費用が幾らだったか、また、関係者が、どのように多面的に検討されて、合意形成したのか経緯についても明らかにするよう説明を求め、県民と情報を共有できるよう提案する。
6)上記の方針、構想(素案)の作成に際して、2017年2~3月、県民にパブリックコメントを求めたが、73項目、141件の内、半数以上が「基本構想に対して反対か慎重に対処するべき」という意見だった。
県の対応方針は、ほとんど「反映困難」とされた。どれほどに県民の声、総意を深慮遠謀に務めたのかは、別途に、ご意見を伺いたい。
以上、県と県民が、リニア事業において、理解と協力を得ながら県政が健全に運営されるよう願いながら、質問と提案致します。

回答

いただいた『冊子「リニアで変わるやまなしの未来」について』ほか3件につきまして、リニア環境未来都市推進室からお答えします。

1.冊子「リニアで変わるやまなしの未来」について
本年2月25日付けの風林火山の記事につきましては、本冊子に対するご意見として受け止めておりますが、本冊子は、あくまでも県が平成29年3月に策定したリニア環境未来都市整備方針に記載されている開業効果や将来展望の内容に基づき、未来の山梨を担っていく児童・生徒を中心に、広く県民の皆様にリニア開業後の姿を感じてもらうことを趣旨として作成したものであります。

2.「公立の学校に11万部配付された漫画冊子に関する後藤知事の意見について」
最初に1)について、本冊子は、これまで学校を通じて配布した健康関連のパンフレットなどと同様、県からの資料として児童生徒に配布したものであり、児童生徒がリニア開通後の未来を考えるきっかけになったものと考えております。
次に2)について、「県民が不利益を被る甚大な影響」が何を指すのか不明でありますが、リニア開業が生活環境に及ぼす影響につきましては、環境影響評価法に基づき事業者であるJR東海が調査し、所定の手続きを行っていると承知しております。
次に3)について、冊子作成にあたっては、冊子企画業者、漫画家との間で、作成の趣旨に合致しているか、整備方針の内容が分かりやすくなっているかなどを議論し、現時点で想像される未来の山梨の姿の一つとして描き、加えて、見識ある業者からの監修を受けたものであり、適正な内容と考えております。
また、配布については、効率的かつ効果的な方法を検討し、各学校を通じて配布したものであります。
次に4)について、製作費の内訳については以下のとおりです。
作成業務委託4,860,000円
作成支援業務委託969,840円
印刷等業務委託4,341,600円
配送等業務委託906,120円
英語版作成業務委託900,000円
最後に、5)について、解説編の作成・印刷については外注しておりませんので、業者への印刷費や制作費の支払いはありません。なお、解説編はホームページに掲載し、各学校にはプリントアウトしたものを1部配布しました。

3.「後藤知事の冊子「リニアで変わるやまなしの未来」に関する意見について」
まず、作成支援業務について、委託契約の内容については次のとおりです。
作成支援業務委託969,840円
委託期間平成29年9月27日から平成30年1月31日
報告書の概要
(1)マンガに盛り込むべき要素の検討支援
(2)冊子の要素・マンガの詳細設定についての妥当性の確認
(3)説明部分に記載すべき内容の作成
次に1)について、本冊子は、学識経験者や関係市町の首長などにより構成された「リニア環境未来都市検討委員会」等での議論や県民意見提出制度(パブリックコメント)による県民意見の募集手続を経て策定されたリニア環境未来都市整備方針に基づき、現時点で想像される未来の山梨の姿を、リニアの開業効果などについて調査・研究を行っている企業の監修を受けて作成したものであり、予想される将来像として適切なものだと考えております。
次に2)について、県教育委員会には、本冊子作成業務のプロポーザルの審査に加わってもらうとともに、作成段階においても内容確認をお願いしました。
次に3)について、本冊子は、現時点で想像される未来の山梨の姿の一つとして描き、見識ある業者からの監修を受けたものであり、内容としても適正であり、その支出も適正であると考えております。
次に4)について、県では、これまでもJR東海に対し、生活環境や景観などへの影響を低減するよう要請を行っており、今後も、沿線住民の皆様の御理解が得られるよう、JR東海に引き続き丁寧な対応を求めていく考えであります。

4.「後藤知事が述べた「総合政策部において、作成の趣旨に合致しているか、など検討して作成した」意見について」
最初に1)について、本冊子の内容につきましては、県総合政策部、冊子企画業者、作成支援業者との間で、作成の趣旨に合致しているか、整備方針の内容が分かりやすくなっているかなどの観点から検討しております。
次に2)について、平成29年2月県議会の総務委員会及び予算特別委員会において質疑応答がありました。なお、詳細につきましては県議会ホームページに掲載されております議事録をご覧ください。
次に3)について、作成支援事業者との協議については、マンガの設定・内容、シナリオ等について随時に行いました。
次に4)について、リニアの開業効果などについて調査・研究を行うなど見識ある企業の監修を得たものであります。
次に5)について、解説編は、冊子企画業者と作成支援業者に確認して制作したものであり、業者に制作を発注したものではなく、県から業者への支払いはありません。
次に6)について、●●様ご指摘のパブリックコメント結果は平成25年3月に策定したリニア活用基本構想のパブリックコメントであって、リニア環境未来都市整備方針のパブリックコメントは、平成29年2月11日から同年3月13日まで実施し、22件のご意見をいただいておりますが、反対意見はなく、計画への反映状況は、修正加筆意見反映が2件、記述済みが10件、実施段階検討が9件、反映困難が1件でありました。

受理日 2018年05月28日
回答日 2018年06月07日

このページに関するお問い合わせ先

山梨県知事政策局リニア・次世代交通推進グループ 
住所:〒400-8501 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(223)1664   ファクス番号:055(223)1666

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