立地企業の声

強みを生かして他分野にもチャレンジを!  サンコールエンジニアリング(社屋)
サンコールエンジニアリング株式会社

当地で創業されてから30年、自動車部品の製造を主に手がけられる一方、このたび山梨県地球温暖化防止事業者の宣言をされ、今後の節電対策として太陽光発電システムやLED照明を導入するなど、地球温暖化防止活動に積極的に取り組まれています。自動車業界で行われている「土日操業」が継続される中、同社をお訪ねし、代表取締役であります簗瀬博文様にお話を伺いました。

 

サンコールエンジニアリング(簗瀬代表)

 

>>>当地に立地されたきっかけは?

京都の嵐山の近くに有りますサンコール(株)が本社です。本社(設立時は三興線材((株))は航空機用エンジンの弁バネ用高鋼線の開発を目的として昭和18年に操業しました。その後ばね加工製品、自動車部品、(合成語の)デジトロ製品、光関連製品へと新技術が積み上げられる中、より高精度のばねを生産する為、ばね生産汎用機内のカムの内製化に着手しました。これには当時最先端のコンピューターを保有していた事がカム機構の解析に繋がりました。昭和55年代は大量生産時代で、製造装置にカム機構のニーズが多く外販も行いました。結果、本社工場内が手狭になり、関東圏のお客様への供給基地として、昭和56年、板ばね製品とカム関連製品を生産するため、山紫水明で精密部品を生産するにふさわしい甲西工業団地内に、サンコールの100%子会社(当時は山梨三興(株))として、創業することになりました。

 

>>>主な事業内容は?

主な製品は、創業当初からの製品群である自動化機器(カム及びユニット品)と精密機能部品(精密板ばね)、及びその派生技術から生まれた精密プレス部品とユニット品です。楽器のアコーディオンの機構に似た形状の精密板バネは、その特異な形状によりお客様の支持を得て、当社の中核製品としてユーザー様より世界に輸出されています。また、精密機能部品や精密プレス部品はあらゆる業界に用途がありますが、中でも車産業の比率は高く、エンジン回りにもたくさんの部品を供給しています。

 

サンコールエンジニアリング(精密薄板ばね)

 

>>>円高対策については?

これまでも円高傾向ではありますが、これ以上円高が進むと国内生産にブレーキがかかったり、海外メーカーとのグローバルな価格競争が加速されますので、当社としても更なる原価改善を図っていかなければなりません。又、現地調達の流れも必然と思われますが、雇用の確保については最重要事項と考えておりますので、慎重に判断したいと思っています。

 

>>>東日本大震災の影響は?

やはり、節電に係る勤務体制の変更が大きかったと思います。土日の操業については7月から始めたのですが、当初は育児などの都合から、休む人は幾らか増えるだろうと思っていましたが、実際は5名位が取得しており、現在はフル操業に近い状況となっていますので影響はあります。また、電力の使用状況によっては設置しているデマンドコントローラーの警報が鳴るので、一部停止せざるを得ないなど、多少影響が出ています。

 

>>>今後については?

当社が持つ金型のソフト解析から、設計・製作、量産機へ展開する技術を生かしながら、事業の拡大を目指します。最近人気の高いハイブリッド車のシフトバイワイヤー用のモーターコア等も手がけておりますが、今後、エコカー搭載精密部品に注力しつつ、一方で現状は自動車関係の比率が高いので、他分野にも積極的にチャレンジしたいと思っています。なお、交通の面では中央道や、中部横断道も東海道へ接続することが見込まれており、関西方面へのアクセスは飛躍的に向上しますので、事業拡大に繋がればと思っています。

 

サンコールエンジニアリング(ユニット)

 

>>>ここがポイント!

太陽光発電システムの導入については、前社長時代から労働面での改善(空調使用)策として導入を検討されていました。今回、LED照明を同時に設置されるなど、県の助成制度(山梨県民間事業者エコ改修推進モデル事業)を活用されながら、節電にも大変ご協力頂いております。なお、創業30周年ということで、年度内には何か新たなプロジェクトを立ち上げたいとのことでした。(23.8)

サンコールエンジニアリング株式会社

所在地 山梨県南アルプス市戸田970
事業内容 精密機能部品(精密薄板ばね、各種パレス成形部品、カム等)の設計製作販売
電話番号 055-284-2981
URL http://www.suncall-eng.co.jp/
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