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日立オートモティブシステムズ株式会社 山梨事業所 |
2009年7月に設立された「日立オートモティブシステムズ株式会社」の山梨事業所をお訪ねし、山梨事業所長(走行制御事業部ブレーキ本部長)蒲生慶一様にお話を伺いました。
>>>設立の経緯は?

当社は、株式会社日立製作所から分社化しました。日立の自動車機器事業は、1930年の自動車用電装品の国産化を端緒として、今日までの間に、旧トキコ株式会社、旧株式会社日立ユニシアオートモティブとの統合を経て発展、拡大してきており、昨今の市場の厳しい変化と要求に応えるべく、競争力強化と経営判断・意思決定の迅速化を目的として、2009年7月1日に新会社として設立されました。 ちなみに、この山梨事業所は、旧トキコから引き継いでいます。
>>>主な事業内容は?
全社的には、環境保全とエネルギーの高効率化を実現する「エンジンマネジメントシステム」と「エレクトリックパワートレインシステム」、外界認識センサーとアクチュエーション技術との連携でドライバーを支援する「走行制御システム」、地図更新や交通情報などのサービスを通じてクルマ社会に快適、利便を提供する「車載情報システム」という4つシステム事業の技術開発に取り組んでいます。

山梨事業所では、「走行制御システム」のうちのブレーキシステムを扱っており、設計・開発から、部品のアルミ鋳造やプレス加工、製品の組み立てに至るまで、一貫した生産体制を備えています。第2工場にはテストコースもあり、実車評価も可能となっています。
>>>山梨に立地して良かったことは?
まず、物流面の都合の良さを感じています。中央自動車道の利用により、首都圏と中京圏との両方向へのアクセスが良好であり、さらに、清水港、横浜港に近く、輸出に当たっても便利な立地場所と言えるでしょう。
また、自然が豊かであり、人や交通が混雑していないという点も気に入っています。通勤にストレスを感じなくてすみますし、スキーやゴルフなどのレジャーも気軽に楽しむことができます。子育てにも素晴らしい環境だと思います。
>>>ここがポイント!
今、自動車業界では、環境保全や安全性向上のため、技術の電子化、電動化が加速しつつあります。そうした動きをとらえ、当社では、これまで培ってきた自動車機器事業の技術と日立グループが持つエレクトロニクス技術とを融合させた事業展開を目指しています。 特に山梨事業所では、ブレーキシステムの分野において、設計・開発、製造、その他サポート部門が一体となってチーム力を発揮しながら、新たな製品づくりを進めており、今後ともこの事業部門のマザープラントとして、グローバルな事業拡大に取り組んでいきたいと考えています。
ブレーキシステムの設計・開発部門は、平成の始まりとともに神奈川県川崎市の事業所から山梨に集約され、蒲生所長様もその際に移り住んだお一人とのこと。既に20余年の時が流れ、今年の「信玄公祭り」(2010年4月開催)では、武田二十四将の一人として、山梨日立グループの軍団を率いて馬にまたがり「出陣」予定。すっかり山梨の人です。(22.2)
日立オートモティブシステムズ株式会社 山梨事業所