世界の食文化の向上にパッケージフィルムで貢献 |
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東タイ株式会社 富士川工場 |
山梨県の最南端の地で、日常生活に深く関わる製品づくりを進める「東タイ株式会社 富士川工場」をお訪ねし、工場統括部統括長 岩崎利洋様にお話を伺いました。
>>>主な事業内容は?

当社は、主に食品向けのパッケージフィルムの印刷製造を行っており、たとえば、スナック菓子、即席ラーメン、油性乾燥食品などの包装袋として、皆さんのご家庭にあるのではないかと思います。
ただ、商品パッケージに当社の社名は表示されていませんので、馴染みがないかも知れませんが、工場見学に来た小学生などは、当社で印刷しているフィルムの中に自分が日頃手にしているものをいくつも見付けて、驚きの声を上げる子も少なくありません。
ちなみに、「東タイ」の社名は、前身の「東洋製袋株式会社」が同業社を吸収合併した際に改称したもので、「東」「袋」に由来するものです。
>>>山梨に立地した「きっかけ」は?
静岡県沼津市にある工場が手狭になったため、製版から印刷、ラミネート、エージング、スリット、製袋まで一貫して対応できる工場を新設しようということになりました。そんな折、当時の富沢町から誘いがあり、また、第2東名高速の建設が閣議決定されたことから、1988年にこの地に立地しました。 この場所は、沼津工場に近いことに加え、東名高速道路を利用しての東西への物流に非常に都合が良い場所です。輸出もありますので、清水港に近いこともメリットと言えます。中央自動車道と東名高速道路をつなぐ中部横断道の建設も進んでおり、その完成にも期待しています。
>>>ここがポイント!
当社は、一世紀にわたるパッケージフィルムの製造・販売を通じて、商品の衛生保持、長期保存、利便性改善を実現し、世界の食文化の向上に貢献してきたものと自負しております。 さらに、近年は、環境への配慮も強力に進めており、当社独自の、印刷フィルムに非塩素系バリアー樹脂をコーティングと同時にラミネートする加工方法は、環境にやさしく、品質保持特性にも優れた技術です。また、廃棄フィルムを油化し、それを燃料として発電するシステムを自社で開発し、富士川工場で実際に稼動させるとともに、コストダウン、環境保護に貢献するシステムとしてプラントの提案も行っています。このほか、VOC(揮発性有機化合物)対策として、インキ・接着剤を薄めるために用いる有機溶剤について、印刷面の乾燥の際の気化を捕らえて再度溶剤化する取り組みも進めるなど、国際社会のトレンドを踏まえた新たな取り組みにも挑戦しています。
岩崎統括長様は、富士川工場とともに、沼津工場も所管しており、両方の工場を行き来しているとのこと。富士川工場からは、山梨県の中心部にある甲府市よりも、沼津市の方が近く、また、従業員の方も静岡県在住者が3割くらい在籍しているとのことで、県境の立地であることを実感させられました。 (22.2)
東タイ株式会社 富士川工場