更新日:2020年11月20日

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おうちde土器のものがたり11「物語の終焉」

県立考古博物館では、秋季企画展「縄文土器のものがたり」をご自宅でもお楽しみいただけるよう、「おうちde土器のものがたり」と題して、展示の内容をご紹介してまいります。第11回のテーマは「物語の終焉」をお届けします。

これまで動物文様などの中部高地の華やかな土器をご紹介してきましたが、今回はこうした土器の終焉についてご紹介していきます。

縄文時代中期後半(約4,900年前にはじまる)には、長野県富士見町にある曽利遺跡から出土した土器を基準に設定された曽利式土器が山梨県を中心に分布します。

曽利式土器は、曽利Ⅰ・Ⅱ式まで水煙文土器に代表されるような、独自性の高い文様を発展させています。ですが、曽利Ⅲ~Ⅴにかけては、簡素な文様の土器に変化していきます。

このような変化には、加曽利E式と呼ばれる関東地方の土器が関わっていると考えられています。

画像:酒呑場遺跡出土・深鉢形土器
写真1加曽利E式土器
北杜市酒呑場遺跡出土・深鉢形土器
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画像:頭無遺跡出土・深鉢形土器
写真2終末期の曽利式土器
北杜市頭無遺跡出土・深鉢形土器
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加曽利E式土器(写真1)とは、千葉市にある加曽利貝塚をもとに設定された土器型式で、主に関東地方に分布しています。曽利式の後半期には、山梨県内の遺跡でも数多く出土しています。

関東に分布していた加曽利E式土器が徐々に山梨県内に広がり、在地の土器が加曽利E式土器に類似した土器へ変わっていきます。このような土器の変化は、これまでの社会生活が移り変わっていく様子を反映していると考えられます。

画像:柳坪A遺跡出土・深鉢形土器
写真3北杜市柳坪A遺跡出土・深鉢形土器
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 画像:大月遺跡出土・深鉢形土器
写真4大月市大月遺跡出土・深鉢形土器
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曽利式の最終段階である曽利Ⅴ式(写真4)の時期では、曽利式土器が完全に終焉するのですが、加曽利E式土器は継続します。これは、山梨県は加曽利E式土器の分布圏になってしまうことを意味しています。

さらに、縄文時代後期(約4,500年前)に入っても、関東に分布の中心がある称名寺式土井の分布圏に山梨県は入っており、山梨に居た人々が、関東の文化を受け入れていったと解釈されます。こうして華やかな山梨の縄文土器文化は終焉していくのです。

お問合せ

県立考古博物館・学芸課

電話:055-266-3881
FAX:055-266-3882

受付時間:午前8時30分~午後5時
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌平日)

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山梨県観光文化部考古博物館 
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