てくてくvol.18
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地方で行われているスパークリングワインの伝統的な製法で、手間と技術が必要ですが、小さな蔵元だからこそ挑むことができると考えました。ご存じのとおり、山梨にはワイン醸造の長い歴史があり、ワインの研究も深められているので、今回の開発に当たっては、県のワインセンターの研究員や、ワイン醸造家からアドバイスをいただき、それを日本酒醸造技術に応用しました。試行錯誤を繰り返し、構想から5年かけて納得のいくスパークリング日本酒を造り上げていきました」 「瓶内二次発酵は、瓶の中で酵母が発酵することで、糖をアルコールと二酸化炭素に分解し、自然に発生する炭酸ガスを瓶の中に閉じ込める手法です。こうして生まれたスパークリング日本酒の泡は、きめ細かく立ち上がり泡持ちもよく、上品で豊かな味わいがあります。 県酒造組合では、県産日本酒の品質を高めブランド化していくための認定制度を設けています。これまでに県内3つの酒蔵のスパークリング日本酒が、味や香りなどの審査を経て認定酒となり、知名度向上につながると期待されています。蔵元同士が交流や情報交換を密にし、良い関係性があることも技術向上につながっていると感じます。山梨のスパークリング日本酒は、若年層の日本酒ファンを増やすきっかけになっただけでなく、日本酒経験豊かな男性顧客の方々にも好意的な声を多くいただいています。スパークリングというと食前酒のイメージが強いかもしれませんが、肉料理などのメインとの相性が良いタイプもあります。まず乾杯の一杯として楽しむのも良し、フルコースに合わせて味わいのバリエーションを楽しむのもまた良し、そんな魅力あふれる山梨のスパークリング日本酒をぜひ味わっていただきたいと思います」創意工夫と品質重視の酒造りで、山梨ブランドの確立を目指す山梨銘醸 株式会社 代表取締役社長山梨銘醸 株式会社北杜市白州町台ケ原2283/TEL.0551-35-2236北原 対馬さ ん認定スパークリング日本酒山梨銘醸 「山ノ霞」井出醸造店 「純米吟醸 北麓」太冠酒造 「太冠 SPARKLING」11

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