てくてくvol.16
4/20

 日本を代表する山岳地帯である南アルプスの大部分は、プレートの動きによって、赤道付近の海底の堆積物などが移動し、隆起したことにより形成されたと考えられています。300万年前ごろはまだ起伏のない低地でしたが、100万年前ごろから急速に隆起し始めたとされ、現在でも1年に3ミリ以上隆起し続ける非火山性の大きな山容は重厚感があります。隆起する山地の内部では、雨が多い気候により河川が侵食されてできる深いV字谷や、隆起の影響で崩壊してできる地形が見られるのも南アルプスの特徴です。 南アルプスは日本列島のほぼ中央に位置し、温暖多雨な気候の影響で、森林限界も標高約2600メートルと高く、標高1600メートはるか昔、海底から生まれ今もなお、隆起し続ける美しくもあり雄壮な峰々FEATURE「氷河期の遺存種」が生きる自然の宝庫豊かな自然と生物の多様性南アルプスという奇跡北岳FEATURE04

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る